小説掲示板

エルフミッション第17話「雷鳴」 / 7

13 コメント
views
0 フォロー
7
流星のD-REX=ZZX(管理人) 2022/07/15 (金) 10:59:42

「(Dr.バイルの言っていた『その道のプロ』ってこんなガキだったのか…
いや、見た目に反して強いレプリロイドは俺は何度も見て来たし、奴もそうなのか…)ああ、助かる」
「(事実あの子から感じられる圧は並大抵のものではない…本当に只者ではないようだな…!)協力なら感謝するぞ」
事前に存在は知っていた事とブリッツを自分達の手に余る強敵と見なしたによりでゼロとアイリスはアンジュピトールの増援を快諾した。
事実アンジュピトールは能力と技術の両面において優れており彼の加勢の結果こちらの被弾率は下がり相手の被弾率は上がった。
ブリッツは量産型ではない高性能戦闘用レプリロイド数千体、数万体の軍勢でも1人で瞬時に殲滅できる実力の持ち主だが
ゼロとアイリスのたった2人を瞬殺する事は適わずそれどころかこちらもダメージを受けている。
更にこれにアンジュピトールが加わった事でより一層こちらの不利な戦況に追いやられたのだ。
この事実を踏まえ、ブリッツもまた彼等を強敵と見なした。

「フッ、いいだろう…」
ブリッツは高く飛翔し3人から距離を取って空中に佇む。次の瞬間…

「セパレーション…」
バババババッ!!!

ブリッツの翼を構成する6枚の翼のパーツが切り離された。
「私の翼は切り離し磁力でコントロールする事で剣となるのさ。ハーピーテンペストと合わせた我が『七刀流』、とくと味わうがいい!」

そう言い放つやブリッツは己自身の剣技と宙を舞う6枚の翼パーツが織りなす変幻自在の技でゼロ達を翻弄し始める。

「ハーピーコーラス!!」
ブンブンブンブンブンッ!
ブリッツと翼パーツが一斉に斬撃弾を放つ。
ゼロとアイリスも斬撃を飛ばしこれを迎え撃ち斬撃弾同士の空中の鍔迫り合いが発生するが威力と手数でやがて押し負ける。

「タイフーンダンサーズ!!」
ビュオオオオオ…
次に繰り出されるのは翼パーツが回転し竜巻を発生し、さらに帯電しながら動き回る技である。
これは体重の軽いアンジュピトールが最も影響を受けた。

「ハーピーフォーメーション!!」
キーン!
ブリッツと翼パーツが編隊を組んで飛び回る。
これはカーネルの戦術を受け継いだアイリスの的確な指示でダメージを最小限に留めいくらか反撃も出来たが苦境には変わりない。

「ハァ…ハァ…あれを何とかする必要があるな…」
「もっと…上手く…引き付け…本体を狙わねば…」
高速かつ変則的な動きをするブリッツの刃に歯噛みし、思考を張り巡らせるゼロとアイリス。
そんな彼等に考える暇をブリッツが与えてくれるはずもなく尚も容赦ない猛攻は続く。

「ライトニングセプテット!!」
次にブリッツは6枚の翼パーツを帯電させた状態で相手1人につき2枚づつ配置し、
それらに相手を斬り付けさせつつ自らは指揮棒を振るようにハーピーテンペストを振りそこから斬撃弾を飛ばし始めた。
この技も躱しづらさ、威力、手数のいずれにおいても脅威的である。
しかしある時…

「こんな物…こうしてやるーっ!」
アンジュピトールが刃が自らに当たる直前に空中に扉を出現させ、その刃が扉の中に消えると扉は閉じた。

「ああっ、セプテット(七重奏)がこれではセクステット(六重奏)…!」
これを目にしたブリッツは驚愕を露わにする。

そうしている間にアンジュピトールは2枚目の翼パーツを扉の中に消した。
「クインテット(五重奏)…!」
ブリッツは更に焦りこれに勢い付いたアンジュピトールは他の翼パーツも次々と扉の中に消していく。

「カルテット(四重奏)…トリオ(三重奏)…デュエット(二重奏)…!」
次第にブリッツの口調に焦りの色が出てくる。

やがてアンジュピトールは全ての翼パーツを扉の中に消した。
「…ソロ(独奏)…」
愕然とした様子で声を漏らすブリッツ。

通報 ...