触れば直ちに崩れてしまう
砂上の城にすぎない夢の中で
生死のあわいをたゆたっている
気づけば電車に乗っている
とろけたバターさながらに
昨日と明日、過去と未来を
循環する意識の中で
ときおり神とあいまみえる
自然と口からこぼれた言葉は
ビスケットのかけらのごとく
地表に撒き散らされている
ああ、願わくは
誰かの足に踏まれる前に
啄む鳥の慰みとならんことを
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触れば直ちに崩れてしまう
砂上の城にすぎない夢の中で
生死のあわいをたゆたっている
気づけば電車に乗っている
とろけたバターさながらに
昨日と明日、過去と未来を
循環する意識の中で
ときおり神とあいまみえる
自然と口からこぼれた言葉は
ビスケットのかけらのごとく
地表に撒き散らされている
ああ、願わくは
誰かの足に踏まれる前に
啄む鳥の慰みとならんことを
コトバを咥えた鳥は囁く
コトバと囀りの曖昧さに
鳥のクチバシは過去に置き去りにされ
神のカラダの中に溶け込んでいく
神のカラダは紙にコピーされ
滲んだインクの中に
コトバは閉じ込められていく
詩人がA4のコピー用紙に刻まれた
神の詩を読み上げる
紙に書かれた歴史は
書いた者の歴史であり
虚と実のあわいは
コトバをなぶり殺しにしていく
神は閉じ込められて初めて
人の愚かさを知り
詩人は読んで初めて
神の尊さを知り
HEY!Siriと呼び出された
A.I.の曖昧さに人は笑うのだろう