ににんがし

【えんどうけいこ&ユタカB】 / 80

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電車に乗ってふと考える
空の青いのを見て考える
変わらぬ日常 変わらぬ世界
ふと見えたのは 大きな古墳
ふと感じたのは 長い時間
辿り着くいつもの駅
降り立ついつものホーム
いつもの日常が長い長い時間の中に
吸い込まれていく 溶け込んでいく

時間も空間もない
アイスクリーマの中の
ミルクとヴァニラエッセンスのような
宇宙(ソラが混ざりあっていた頃
大地は冷たい冷蔵庫の中で
風になぶられ
ただ乾くに任せていた
雨は叩きつけてきた
それはまるで
ミルクに浸かったビスケット
倦んだ神の悪戯か
みるみる潤う大地から
意図せぬ命が生まれけり
チョコチップを
散りばめたビスケットみたいに
それから何が起こったか
星の光と真空の真っ暗い闇が区別され
空のアイスとソーダの海が分かたれて
遂に無限が喪われ
神は天から見おろすばかり

神が自在に操れる
風雨と違い人間は
己の欲に従順で
勝手気儘(かってきままを繰り返す
神が己の分身と
信じ大地に遣わした
人間たちの愚行には
失望するに留まらぬ
さて、どうやって人間に
覚醒を促せるのか
全知の神であろうとも
再思三考するばかり

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