きくくち

《帰り道》

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来た道を帰っていくだけなのに
頭の悪い恋人たちはいつも迷子になる
まぼろしのように遠ざかる土砂降りのテールランプを
おぼつかない足取りで追いかけるゾンビたち

38口径で撃ち抜かれた頭蓋骨に花束を

どこにも続いていない帰り道で
ぼくたちは何度でも初めて出会う
ボーイ ミーツ ガール
きみの名前を教えてくれ

25時のセンチメンタルな悪魔祓いに花束を

どこにでもあるありふれたコンビニエンスストアで
ぼくたちは何度でもさよならを告げる
ミート イズ マーダー
ぼくの名前を忘れないでほしい

13階の非常階段に脱ぎ捨てられたコンバースに花束を

物語はとっくの昔に終わっているから
もう退屈なBGMはいらない
シートの破れたオートバイにまたがって
ここではないどこかへ帰ろう

大覚アキラ
作成: 2019/11/05 (火) 15:01:35
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1

手垢のついた小道具とシチュエーション、使いまわしのイマジネーション。
正直、手癖だけで書いてる自覚があります。辛口でお願いします。。。

2

投稿ありがとうございます。
 
これはもう、一種の勇気ですよね。
ファッションにせよインテリアにせよ、
特定のブランドやテーマで揃えるのって、
オリジナリティ云々という以前に
いかにその輪郭を弛緩させないかが重要で。
象徴的なアイコン、小道具使いにおいて
詩にもおなじことが言えるとおもいます。
 
ただ、ぼくは好みとしてこういうある意味で潔い作品はすきです。
「カレーしか出さん」というお店に行って
「せっかくカレーあるならカレーうどん出してみては?」とは言えない。笑
 
「土砂降りのテールランプ」「38口径」「13階の非常階段」「シートの破れたオートバイ」はじめ
非常に映像的かつ物語としての共有力が強いワード、シチュエーションでぐいぐい押す。
こういうスタイルは極論、使いまわしやん、とおもわれても良いとおもう。
だってそういう世界を幻視するわけだから(パクリやん、は負けだけれど)。
へんに小手先でオリジナリティというか、
ちょっとずらした表現にしたりすると
それが逃げにうつってしまうんですよね。
そういった点で、この詩の運用は正しいとぼくはおもいます。
 
ただ、そういう空気、世界観を味わっておいしいなあ、
以上のなにものかではない、というのもまた事実であって。
これは善悪の問題ではなく、血液型みたいな話かもしれませんが。
 
個人的に気になったポイントとして、
タイトルが大人しいかなと。
もうちょっとクールないしハードなほうが
詩に背骨が通るような気がします。
「ストレンジウェイズ」とか?(おもいつきです)
 
それと「ここではないどこかへ」帰るというのも
すごく定型的な表現なんですけど、
これがオチにくるのはちょっと弱いかな…。
「ここ」の強度があまりないので、
そもそもその希求に志向性が感じられない。
 
といったあたりでしょうか。
 
全然関係ないけど
「ミートイズマーダー」って片仮名で書くと
無理やり「出会う、殺す」みたく転訛できるな…っておもいついたりしました。

3

大覚アキラの詩については以前からいろいろ言ってきましたが…なぜ手癖だけで書いた詩を投稿したのか?そのコメントが残念すぎます。
というか、そんなこと書いちゃだめです。
あなたは手癖で書いていないもっと良い詩を書いていますよね?

私は最初の2行は好きです。
急にでてくるゾンビ、これを他の言葉に置き換えると狭まりすぎた世界が広がると思います。
そしてたしかにタイトルが弱いと思います。
この世界観を貫くならば、ほかにもっとあるはず。