きくくち

《し、し、しのし、しあわせのし》 / 2

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投稿ありがとうございます!
すこしおひさしぶりです◎
 
結論からいうと、好み込み(共感白的な。笑)ですが、
とても姿の良い詩だとおもいます。
ざっくり3パート、ABCの流れで、
過剰なギミックを入れて欲張らない感じがいいな。
 
おっしゃっていた「13万」関連のくだりは、
この風景を軸にするならこのままでいいかと。
シャカイやカイシャ、塾というワードがあるので
ここは財布が空っぽよりずっと(当たり前ですが)客観としての持ち重りがします。
その突き放された地点から話者や「君」、両者の距離などを想像する。
リズムの観点でも「だけど現実は~」と「それでも~」がバランスを取れているのでそこは問題ないかな。
 
ただ、日本でも単純に13万の生きやすさ生きづらさって
そこそこ地域とか世代によってくるので、
それが欄外で匂わされているとより肉感的かなとおもいます。
あるいはだいたいの一般論的なプールに放り投げちゃうか。
このあたりのひらき方は難しいんですよね…。
 
繰り返される「」内は単体でもとてもよくて、
一種近代詩的な世界とのつきあいかた
(内向的と内省的の違いみたいな話になって長くなるので措きます)としても、
ことばのうつくしさとして際立っている。
 
「よぞら~」のくだりでアイコニックなものから
一気に収束してゆくのも文脈としていいですね。
ただ、個人的には「わたしの心臓は/泳げているか/わたしの脳に/鰓はあるか」を
もうすこし言い方を変えてもいいかもとおもいました。
具体的には「心臓」←→「泳」ぐ、「脳」←→「鰓」の組み合わせ含めたセレクト。
 
それから、「炭酸飲料」があえて言うには
ちょっと狙いすぎ(敷衍しすぎ)におもうので、
そこは銘柄を出すなりしていいとおもいます。
「嚥下」も温度感が違うかも。
「情動」へつながる道として綺麗なんだけど、
やはり日常で使う言葉でない分、そこに意図を勝手読みしてしまうので、
「置きっぱなしのサイダー、飲み下して」
(もっとも飲み乾すのか一~数口飲むだけの嚥下なのかでここも重点が変わってきますね)
みたいなのでもいいのかもとおもいました。
もっともこれは多分に好みの問題か…。
 
構造はいいかんじのオルタナティヴロック的な成立をしているとおもうのですが、
基本的には足し算でポイントを稼ぐタイプの詩なので、
たとえば小手先の技ではありますが、最終連だけ「きみ”が”言う」にすると
突然世界が裏からまくられるかんじになったり、
小さく撞いて大きく鳴らせる手の加えどころはあるようにもおもいます。

追加での疑問質問ご意見等あればどんどんください!
好きな詩ですのでいくらでもつきあいたいです!!

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