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小説【新掲示板創世記】 / 2

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ソチエスタ 2019/11/10 (日) 00:29:45

「お前やるなぁ」と言うと、黒谷は自慢げに
「だろ?」と言った。

とりあえず、ノートに書き出してみよう。
「無法地帯にしない」「新規ユーザーが参入しやすい雰囲気を作る」「複数管理人制度」……うん。とりあえずはこれでいこう。
「これなら俺も行っちゃいそうだな、なんせ俺のいる掲示板は無法地帯でさぁ…」
…え?
念のため「もしかして、マーヴァスネオンってサイト…?」と聞くと
「ああ、そうだよ。何でお前が知ってるの?」と言われた。
同じ掲示板の人が居た…!こんなに嬉しい事はないっ…!

「実は俺もさ、マーヴァスネオンのユーザーでさ…最近引退したんだけど」
「…もしかしてお前の名前、『ミゲル・ジオ』って名前じゃねーの?」
「な、何で知ってるんだっ!てか恥ずかしいからやめてくれ
「ネオンでは有名なユーザーじゃんか」

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  • 6
    ソチエスタ 2019/11/10 (日) 22:37:11 >> 2

    「ミゲル・ジオ」…懐かしい名前だ。
    初めて来た時からずーっとあの名前だったなぁ…

    「…お、おいどした?」
    黒谷の声で、はっと我に返った。

    「あ…いや、何でもない。」
    そう返すと、再び俺はノートに書き出す作業を始めた。

    「えーと…『ユーザーの意見を聞き反映する、民主的な運営』とかどうだろうか?」
    「それいいなぁ!けど…」
    「…けど?」
    「それが出来たら苦労しないぜ、絶対に独裁する奴が出てくる。複数管理人制度を考えてるなら尚更だ」
    確かに…よくよく考えてみれば
    マーヴァスネオンの平和も、管理人の独裁ありきだったしなぁ…

  • 7
    ソチエスタ 2019/11/10 (日) 22:56:10 >> 2

    「…中央集権運営とかどうだろう」
    黒谷は「なにいってんだこいつ」の顔で俺を見た。
    「何を言ってるんだ…?」
    「あー…っと黒谷。簡単に説明すると…
    江戸幕府みたいなもんだ。頂点に将軍がいて、その下に老中とか大名とかいただろ?」
    「うんうん」
    「それと同じように、頂点に「総合管理人」を建てる」
    「うんうん…うん?」
    「その下に曜日ごとの管理者がいて…ユーザーがいる訳だ」
    「………あー!なるほど!つまり権力を総合管理人?とやらに集中させると」
    「そーだ。総合管理人は2人建てる。片方が暴れるのを防ぐためだ」
    「ぬぁーるほど…中央集権運営、確かに良いかもしれん」
    俺は、手応えを感じた。

    11
    ソチエスタ 2019/11/10 (日) 23:30:58 >> 7

    …サイトをどんな感じにしたいかの大体の構想は固まった。あとはサイトを作るだけ。…なのだが…

    残念な事に、俺にはサイトを作れる技術がない
    それは黒谷も同じことだ。第一、俺はどういうソフトで作れば良いのかさえも分からないのだ。
    「…明日、誰か作ってくれる人いないか学校中探してみよーぜ、小室」
    「…居るかなぁ…」

    こうして、俺たちのサイト製作者探しが始まった。

    12
    ソチエスタ 2019/11/15 (金) 21:19:01 >> 7

    …翌日、俺と黒谷で学校中の友人に尋ねてみたが、誰一人として「俺できるよ」と言ってくれた人は居なかった。
    「はぁ…やっぱ居ないのかな…」
    「まあまあ、そんなこと言うなよ黒谷。もっと探してみようぜ」
    「…俺らがサイト作ればよくね?そしたら自分でデザインできるし、手間もかからないしよ」
    黒谷が、ポツリ、と言った。
    「…しかしなぁ…俺らはサイト作れないぞ…?」
    「なら勉強すればいいだろ、今の世の中ネットで調べられるんだからよ」
    「…」
    黒谷の正論に、俺は何も言い返せなかった。

    13
    ソチエスタ 2019/11/15 (金) 23:29:17 >> 7

    「ええと……と。これで良いのかな?」
    「ちげーよ、
    だ」
    俺たちは、初めて見た暗号のような文字列に戸惑いを見せながらも、
    インターネットサイトの力を借りて勉強に励んでいった。
    やがて1年が経ち、なんとかサイト製作を始めた俺たちだったが…俺たちに新たな脅威が押し寄せる。

     「受験勉強」だ。

    もちろん最初は両立させていた。
    しかし…段々と受験勉強が忙しくなり、いつの間にかサイト製作はやらなくなっていた。
    そして…黒谷とも離れ離れになってしまった。

    15
    ソチエスタ 2019/11/21 (木) 17:16:35 >> 7

    時は流れ、俺は大学生になった。
    学校での成績は優秀。おまけに彼女も出来て、俺は順風満帆のキャンバスライフを送っていた。

    そんなある日のことである。
    「ピロロン!」
    1件のメールが俺の所に来た。…黒谷からだった。
    「なんだ?…
    『よう小室、元気か?俺は今、とある会社に務めている­­--とは言っても、三流企業だけどな。
     数年前に、新しい掲示板を創るとか言ってただろ?それについての話がある。今度の日曜会えるか?』
    …新しい掲示板…懐かしい響きだな」
    俺は数年ぶりに、近くの喫茶店で黒谷と待ち合わせする事にした。

    16
    ソチエスタ 2019/11/21 (木) 17:28:24 >> 7

    「遅いなぁ…早く来ないかな」
    テーブル席で待っている俺を裏目に、時間はどんどん過ぎていく。すると…
    「やーすまんすまん、小室。うっかり寝過ごしてなあ」
    ガラッ、という音とともに黒谷が現れた。
    「…ったく、話があるとか言って呼び出した人は誰ですかねぇ…?」
    そういうと黒谷は、ごめんごめんと言い向かいの席に座った。
    「んで、新掲示板の話って何よ」
    「あー、…オホン!…本題に移ろう。
    新掲示板だが…俺たちで会社を立ち上げて、そこで運営する­­--とかどうだ?」

    …え?
    ……え?
    はぁぁぁぁぁぁぁぁああああ??!!

    17
    ソチエスタ 2019/11/21 (木) 17:38:40 >> 7

    話飛びすぎだろ!なんだよ会社作るって!!お前頭どうかしたのか?!
    思わず叫んでしまった俺のことを、マスターと客がじろじろ見ていた。
    「おい、小室…すこし黙れ」
    「…あ。スマンな」
    「ンモー…んでだ。俺は何も、無計画に会社を作ろうと考えてるわけじゃないんだわ。
    個人で運営すると、どうしてもサーバー維持費がかかってしまう。ドメインを取得して運営するなら尚更だ」

    18
    ソチエスタ 2019/11/26 (火) 23:14:31 >> 7

    「あー…確かに」
    「それに、2人だけじゃろくに管理もできないだろ?『複数管理人制度』が成立しない。
    会社を立ち上げてメンバーを募集すれば、管理も行き届くと思うな」
    「うん…黒谷の言う通りだが、一つ気になることがある。聞いていいか?」
    「あ…ああ」

    20
    ソチエスタ 2020/03/01 (日) 21:52:49 >> 7

    「会社作るときは、20万円近くかかると聞いたんだが...そんな大金何処にある?」
    「あー...その辺は安心しろ。なんとかして見せるさ」
    「(...大丈夫かな)」

    とりあえず、続きの話はメールですることにしてその場を後にした。