ミーバネルチャ
それがこの街の名前
ザワザワ国内でも屈指の大都市で、人口はおおよそ225万人
他からは「賑わいのある街」「綺麗な街」なんて評判らしいが私はこの街の寂れて汚れた場所を知っている。
ミーバネルチャ
ここ、ミーバネルチャ
別名『ミーバネルチャの塵箱』
街全体がスラムと化しており
強盗、強姦、殺人、etc…、法律が意味を成さないまさに無法地帯、弱肉強食の世界に私は住んでいる。
私は今日もまた、その痩せこけた体を転ばせぬよう慎重に支えながら空腹を満たす何かを探し回っていた。
ふと、右へ目をやると鉄筋が剥き出しになったコンクリート壁にもたれ掛かるようにして二人の若者が息絶えていた。
ようやく食にあり付ける、そう思った私が二人の死体を仰向けにして地面に横たわらせたそのときだった。
「ハハッ!おい!そこのお嬢ちゃん!一発ヤラセてくれや!爆笑」
威勢のいい甲高い声が蹲っていた私の背をつついた。
「本当にありがとうございました!こんなにたくさん買ってくれるなんて!」
私は左手に買い物袋をぶら下げながらミッキーさんとホーモォさんにお辞儀をした。
「おう!僕様にはいっぱい感謝しとけよ!にしてもこんなにたくさん買う必要あったんですかね。。。🐭💦」
ミッキーさんは両腕でギュウギュウになった買い物袋を持ち上げながらホーモォさんに問いた
「あ、陰キャのミッキーにはわかんないか^^;」
「女の子はオシャレにうるさいからな、灰菜だって例外じゃないだろ、そうだろ、灰菜?」
ホーモォさんもまたミッキーさんと同様に両腕にギュウギュウになった買い物袋を持ち上げていた。
「そうかもしれませんね………。」
「むしろこれだけ買い込んでも足りないくらいだぞ、なぜなら~」
「ハハッ!灰菜はこいつの話気にしなくていいよ!ホーモォっていつも聞いてもいないのにネットでちょっと聞き齧っただけの付け焼き刃知識披露するんだよね。爆笑」
ミッキーさんがホーモォさんの話を遮って私に言った。
「ハハッ!こんな話してたらもうそろそろ着くじゃん!🐭💦」
「え?もうそろそろ着くんですか?ここから見えますか!?」
「あの右にある灯りが多分そうかな。。。🐭👉💡」
「おいコラ、俺の話無視して勝手に盛り上がんなや^^;」
ホーモォさんが横一列に並んで歩いていた私とミッキーさんの間に割り込むように入りながら話にも割り込んできた。
「あ、勝手に盛り上がっていてごめんなさい……。」
「ホーモォお前新参いびるのもいい加減にしろや!🐭💢」
「もうついたぞ。🐭👉」
ミッキーに促されるように面をあげるとそこには一件のカフェのテナントがあった。
窓から溢れる温もりのある灯りが白い壁を照らしていた。
壁に取り付けられた黒板には本日のおすすめメニューが書かれていた。
窓の中を除くと店内は意外にも広々としており
木製のインテリアを基調としたオシャレな空間が広がっていた。
昨日までの西部街 での生活が夢のように感じられた。
また、一瞬であったが珈琲を啜りながら読書を嗜む男性客とお菓子を頬一杯に頬張る中年男性客が確認できた。
彼らもまた組織のメンバーなのだろうか。
「おいコラ、いい加減にはよ入ってこいや^^;」
いつの間にか私はカフェの前で立ち尽くしていたようだった、私はホーモォさんに促されたので急いで扉を引いた
その一瞬ドアの横に取り付けられたカフェの看板が目に入った
『Chocola teria』
今日はここまでにしときます、それではみなさん、さよならー👋😇
面白かったです。支援〜👏👏👏
灰菜にゃんの能力おさらい!
・ずっと一緒だよ 操敵 になり
死体に自分の血液を一滴ほど飲ませることによってその死体を自由自在に操作することができる能力
操作できる死体に制限はないが、誤って生者に自分の血を飲ませてしまった場合、能力者がその生者の
その身が朽ちるまで主に身を預けなければならない。
今回のお話でも壁にもたれ掛かっていた死体に使用していたけど血を出すためにコンクリート壁の鉄筋に自分の右腕を打ち付けるところは痛々しかったよね😣
出血させるために自傷するときに誤って頚動脈とかを傷つけたら今度は灰菜ちゃんが死体になっちゃうからね、灰菜ちゃんには是非気をつけてほしいね👻👻
推敲とか全くしてないんで誤字脱字等あれば是非是非報告してください🙏
ほう͡° ͜ ʖ ͡° )
支援と期待
枕元のデジタル時計の画面は『09:11』という不吉な数字を表示していた。
私は「うぅー」という情けない声を漏らしながら昨晩の就寝で疲れが取りきれず重くなった体を力ずくで起こした。
次いで、私はベッドから立ち上がるとベッドの上で足を向けていた方向の全面ガラス張りの窓の前までよろよろと歩みを進めた。
窓からは相変わらずの摩天楼の眺めを臨むことができた。
私は窓の前で両手を天に向け、伸びをした。
この変わらない景色の中で人々は今日も変わらない日常を過ごしているのだろう
変わりゆく日常が待ち受けているとも知らずに
伸びを終えると私は洗面台に向かった。筋書き 通りになってしまう。
筋書き 通りに行動すれば、それは筋書き 通りの結末を導くだけだ。筋書き から逸れた行動をするよう心掛けている。筋書き が良い方に転ぶように
洗面台の鏡は酷く憔悴しきった女の顔を映し出した。
目の下にはクマがはっきりと確認でき、まるで死人のように顔の所々が浮腫んでいた、寝癖も酷く髪全体がボサボサだ。
私は洗面器のレバーを上に上げて水を出した。
両手で水をたっぷりと汲む、そして顔に勢いよく「バシャッ」とかける。
私はこの一連の動作を何度も何度も繰り返した。
本当ならば顔なんて洗っている余裕など微塵もない、一刻も早く彼らに事態の重大さを説くべきなのだ。
だが、それでは私の夢が描いた
だから私はいつも
少しでも
コンコン
そのとき、何者かがドアを叩く音が微かに耳に入った。
私は洗面器のレバーを下げ、タオルで顔を拭き終わると急いでドアの方へと駆け寄った。
面白いね!!
僕出てくる感じ無いなw
ガチャ
扉を開けるとそこには彼がいた。
「遅いよ、いんくちゃん、寝坊だなんて珍しいね」
藤遊さんだ。
女性のような黒髪のポニーテールが特徴的なこの男は私の同僚だ。
「すいません…、昨日眠れなくて………。」
「もしかして、久々に『悪夢』を見たのかい…?」
「………………はい。」
「そうか…、それじゃあ今すぐ会議を開かないと、詳しくはそこで話してもらうよ。」
「そうですね…、ところでナイヤガラさんはいますか?」
「あぁ、ナイヤガラくんなら確か外回りに行くと言っていたはずだ、会議を開くから来てもらうように早く引き留めないとね。」
「今すぐナイヤガラさんを引き留めてくださいっ!」
私は訴えるように声を荒らげた。
その声は廊下一帯に反響し、その後訪れた静寂を一層引き立たせた。
「な、それはなんでだい………いんくちゃん?」
私の突然の声の変わりように藤遊さんの声は少し震えていた。
「私が見たのは………………」
「ナイヤガラさんが死ぬ夢でした。」
ナイヤガラァァァァァ
安定してて草
俺死んだら並行して俺の死後の世界描くぞおら
死後でも死にそう
_人人人人人人人人_
> オーバーキル <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
話が並行して進んでく感じとても好き
「それでは、会議を始めましょうか」
彼の掛け声を合図にするように会議室内の空気は一瞬にして張り詰めた。
彼は私達『アドミニストレータ』を纏める上司の冬将軍だ。
2年前、とある事件で前任者が殉職したことがきっかけで国から配属されたエリートだ。
彼が『運営者』になってからというもののミーバネルチャの財政は快方へと向かいミーバネルチャの発展に尽力した人物でもある。
アドミニストレータの1人である私も彼のことは心から尊敬している。
アドミニストレータの私達は彼の掛け声に合わせて深々と一礼した。
「では、いんくさん、昨晩見た『悪夢』について詳細に僕達に説明してください。」
「はい!では………」
冬将軍さんに命じられた私は会議の前に予め急いで書き上げた紙をポケットから取り出しながら起立した。
「………読みます」
前任者……
ケイだな。まず間違いない。
Hmrかも
>> 48oudnだろ
「6時36分、私は起床しました。」魘 されていたために今日起床したのは9時11分、この時点で夢とは大きく食い違います。」窘 めた。
「しかし、私は悪夢に
「その後すぐに私は顔を軽く洗いました、顔を洗い終えると私は朝食を摂るために食堂へと向かいました。」
「食堂についた時、時計の針は確か7時5分を指していたかと思います、ここら辺の記憶は曖昧ですが……。」
「いんくちゃんは朝食で何食べたん??」
私が話しているときに突如口を挟んできたこの男は私の悪夢の中で死んでしまった男、ナイヤガラさんだ。
糸目がチャームポイントの彼もまた私の同僚で、私と同じアドミニストレータである。
「こらこら、ナイヤガラくん、いんくちゃんが大事な話をしているときに余計なことを聞くんじゃないよ」
藤遊さんがナイヤガラさんを
「いや、だってそういう一見どうでもいいようなことが実は核心に繋がってたりする………」
「ナイヤガラくん、見てごらん、冬将軍さんのあの穏やかな表情を…。」
藤遊さんがそう言うので私達は一斉に冬将軍さんの顔を見やった。
「ナイヤガラさん、お静かにお願いします。」
藤遊さんの言う通り冬将軍さんの表情はとても穏やかな表情であった。
しかし冬将軍さんの穏やかな微笑みからは何故だかとてもダークな印象を受けた。
私はその冬将軍さんの微笑みから底知れぬ恐怖を感じ思わず身震いがした。
「あ、あぁ…サーセンでした………」
「では、いんくさん、引き続きお願いします。」
「あ、ど、どうも…。」
私は先程の恐怖の余韻に浸っていたため少しぎこち無い返事をしてしまった。
手から離れかけていた紙を再び手に持ち直して私は続けた。
とっても面白いです!
支援します(^ー^)
「朝食を食べ終えると、私はそのまま自室に戻ったかと思います、ちなみに…朝食はフレンチトーストでした。」断片者 が現れた…、中心街 ダイスイモ区ウオズマ3丁目辺りで現在応戦中、断片者 の特徴は金髪、赤目、ニット帽を被った男だ、一刻も早く来てくれっておい!おま、攻撃してくんじゃねぇっ!!うわっ!ちょ…てめぇこの野郎!」
私がわざとらしくナイヤガラさんに視線を向けるとナイヤガラさんは申し訳なさそうに私に軽く会釈をした。
「それから私はしばらくの間、自室に篭って読書に没頭していました…。」
「すると…突然ナイヤガラさんから緊急の連絡が入ったんです。」
「ほう͡° ͜ ʖ ͡° )」
前触れもなく感嘆の声を漏らしたこの男もまた私と同じくアドミニストレータの1人、愛と平和さんだ。
茶色がかったアップのポニーテールで中性的な容姿が特徴的だ。
しかも、驚くべきことに彼の声もまた実に女性的で
ひと目で彼を男性だと見抜くのはまさに至難の業
事実、とあるミーバネルチャの住民の1人は現在も彼のことを女性だと信じて疑わない。
そんな彼が無意識の内に漏らしたであろう感嘆の声を特に気にもとめずに私は続ける。
「内容は、『救援要請』でした…。」
「『救援要請』、か………。」
藤遊さんが思いつめたような顔をして呟く。
「詳細な内容はこうでした。」
「久々に
「ざっと…こんな感じだったと、思います。」
「いんくちゃん、最後のいる…?」
愛と平和さんが困惑気味の顔で私に尋ねてきた。
私は何か良からぬ予感を感じ取りながらも、読み上げていた紙から目を離し他の運営者達の顔色を伺った
皆、とても複雑な面持ちをしていた、ナイヤガラさんに至っては笑いを堪えているのだろうか、下を俯きプルプルと体を震わせていた。
っておい、こら、なにわろてんねん
こっそり支援
ナ イ ヤ ガ ラ ク ソ ザ コ 路 線
改行は
<br>
を使うと114❄
冬将軍様直々の助言に感謝❄
ナイヤガラ死ぬはずなのに笑ってるのか……www
「あ、あの……なんかすいません…………。」
私としたことが、こんなくだらないことで失態を犯し、先程のナイヤガラさんと同じところまで落ちてしまうとは
何たる屈辱だ。
私は一分前の自分を恥じた。
紙にシワが入るくらいに私は両手に力を込め、心の中に潜んでいた幼稚な私を取り払った。
「では……気を取り直して」
ゆっくり息を吐きながら両手に入れていた力を抜くと私は再び読むのを再開した。
「その後冬将軍さんがナイヤガラさんの連絡を受けたためか、すぐに館内に集合のアナウンスが聞こえてきました。」
「私はそのアナウンスを聞いてすぐに部屋から飛び出ようとしましたが、不思議なことにナイヤガラさんとの通話が切られずに継続されていたことに気がつきました。」
「恐らく、ナイヤガラさんが機転を利かせて、現場の様子を伝えるためにわざとそうしたと思われます、事実、その通話は現場の状況を分析するのに非常に有用な情報源でした。」
その時、ほんの僅かだがナイヤガラさんの口角が上がったような気がした。
ナイヤガラが無いやがら