仏教のあれこれ

北宗禅と南宗禅 / 12

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鹿野苑 2024/03/31 (日) 17:15:13

更に南宗禅の要旨を見てみましょう。

然して此の法門は、契要を直指して、繁文を仮らず。
但る一切の来生は、心本と無相。
言う所の相とは、並て是れ妄心なり。
何者か見れ妄?
意を作して心を住め、空を取り浄を取る所より、乃至ては心を起して菩提涅槃を証せんと求むるまで、並て虚安に属す。
他だ意を作すことさえ莫ければ、心には自から物無し、即ち物心無し。
かく自性は空寂にして、空の体上に、自り本智有り、知を謂いて以て照用と為す。
故に『般若経』に云く「応無所住面生其心」と。
「応無所」は本寂之体、「而生其心」は本智之用なり。
担だ意を作すことさえ莫ければ、自ら当に悟入すべし。
努力、努力!
(『神会語録』胡適本第五段(石井本ナシ)、『神会和尚禅話録』)

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