仏教のあれこれ

阿毘達磨倶舎論に見る宇宙の始まり

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>一切の有情の、業の増上力にて、空中に、漸く微細の風の生ずること有り。
>是れ、器世間の、将に成ぜんとする前相なり。
>風、漸く、増盛して、前に説きたる所の如き風輪水金輪等を成立す。
>(阿毘達磨倶舎論 世親著 本書第三世間及世界 有情物器世間の変化及ぶ運命 成劫より)

鹿野苑
作成: 2023/09/15 (金) 14:00:36
最終更新: 2023/09/15 (金) 14:34:30
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鹿野苑 2023/09/15 (金) 14:18:08 修正

面白いことに四劫(滅・成・中(住)・大)の説明は壊劫、すなわち現行の宇宙の消滅からから始まるわけです。

そして現行の宇宙が消滅した後、有情の業(サットヴァ・カルマン)の増上力によって虚空に微細な風が生じて宇宙が始まる下準備が出来るそうです。

その後その風力は強まり三大、すなわち地(金)水火が形成されるのだとか。

有情の業〜生き物の行為
増上力〜他の物の因果を妨げない因果