「アートペディア(Artpedia)」からの引用
布で覆われた顔のモチーフは「恋人たち」だけでなく、マグリット作品において頻繁に現れる。この理由としては2つある。
1つは、フランスの探偵小説『ファントマ』に出てくる正体不明の素顔の分からない主人公である。マグリットはこの作品の大ファンだったことでよく知られ、繰り返しファントマの絵を描いている。
もう1つはマグリットが14歳のときに入水自殺した母の影響である。母の遺体が川から引きあげられたさい、濡れたナイトガウンがまくり上がって顔を覆っていた光景に大変なショックを受けたという。以後、顔を隠すマグリット作品に大きな影響を与えているとのことだが、マグリット自身は母親の影響については否定している。
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