ルネ・マグリットのお部屋です。
下の写真は、ベルギーにあるマグリット美術館(建設当時の写真)。
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ぐりりん
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「イメージの裏切り」
これはパイプではない。
マグリットによれば、この絵は単にパイプのイメージを描いているだけで、絵自体はパイプではない。だから敢えて「これはパイプではない」と記述している。本物と見分けがつかないほどリアルにパイプを描いたとしても、やはり絵。どこまで頑張っても絵を超えることはできない。
哲学的要素が際立った作品。
「リスニング・ルーム」
マグリットにとって緑のリンゴは「見えるもの」と「見えないもの」の間における「永遠の緊張」や「神秘性」の象徴である。またマグリットは、セルフポートレイト作品のいくつかで自分の姿を曖昧な状態にするために緑のリンゴを使っている。
物体が本来ありえないサイズで描かれるデペイズマン手法を用いている。
ザ・ビートルズが作ったレコード会社・アップルのトレードマークとなったあの青リンゴのモチーフ、そもそもがルネが描いていたものだった。
「山高帽の男」
マグリットは、描かれた「イメージ(視覚美術)」は芸術家が目と手を使って表現した結果で、すなわち芸術家の人格や、肉体を反映した「個人的な思い込み」のようなものだという。
彼の作品中、人物の顔が明確に描かれることはほとんどない。
マグリットにとって山高帽は「目立たない普通の人間」の記号であり、ここでの「鳩」は人物の個性を曖昧にする為の「オブジェクト」なのだ。
「透視」
画家は卵を見つめているが、実際に彼が描いているのは成鳥。
ある夜、マグリットは鳥かごがある部屋で目を覚ました。そのとき鳥かごの中に見たのは、鳥ではなく卵。この「誤認識」が衝撃となって、「透視」という作品が生まれたのである。
「エドワード・ジェームスの肖像(複製禁止)」
1937年に、数週間、ロンドンで過ごす。初期はイギリス人のシュルレアリストであるエドワード・ジェイムズがマグリットのパトロンとなり、彼のために何点かの作品を制作し、ロンドン画廊で講演を行った。
またジェームズはこの作品のモデルとしてもよく知られている。
ちなみにこの作品でも人物の顔は描かれていない。
「王様の美術館」
人物の中に描かれた赤い建物が、『王様の美術館』ではないかと思われる。
『王様の美術館』とは、個々の胸の内にあるものであり、そこにおいては総ての人が王様となりうるということかもしれない。
「恋人たち」
「アートペディア(Artpedia)」からの引用
布で覆われた顔のモチーフは「恋人たち」だけでなく、マグリット作品において頻繁に現れる。この理由としては2つある。
1つは、フランスの探偵小説『ファントマ』に出てくる正体不明の素顔の分からない主人公である。マグリットはこの作品の大ファンだったことでよく知られ、繰り返しファントマの絵を描いている。
もう1つはマグリットが14歳のときに入水自殺した母の影響である。母の遺体が川から引きあげられたさい、濡れたナイトガウンがまくり上がって顔を覆っていた光景に大変なショックを受けたという。以後、顔を隠すマグリット作品に大きな影響を与えているとのことだが、マグリット自身は母親の影響については否定している。
「ゴルコンダ」
「臨床医」
臨床医とは、病人の床を訪ね直接手当を施す医者を指す。しかし彼の内部は空っぽ。
重要なのは、鳥かごの開かれたままの開口部に逃げもせずに留まっている小鳥。開口部から外部へ出ている止まり木。中の鳥が飛び外をうかがっているかのように見えるのに対し、外の鳥は緊張感もなく寛いでいる。
自由を保障されているのに飛んで行かない不可解。
そして杖とバックを持った男は、遠くへ行きたくとも行くことができない不自由な足を暗示している。
遠くへ行きたくても行くことができない医者と遠くへ行けるのに飛んで行かない二羽の鳥。
臨床医は『自由と不自由』を波静かな自然の中で考える。
参考ブログ:「続・浜田節子の記録」を、参考にさせていただきました。
「大家族」
「絶対の探求」
「空気の平原」
「光の帝国」
「ピレネーの城」
「箱と額縁」
額縁の中では昼と夜という相反するものが共存している。
空いっぱいに大きく羽ばたく鳩の姿。
しかし、どんなに雄雄しく羽ばたこうとしてもそれが絵である限り、「額縁」(というフレームワーク=箱)に囚われていることを意味する。
マグリット特有のユーモアに満ちている。
ベルギーに行けるときがあればぜひ行ってみたいが、その時はこの工事のための幕(かな?)はないんだろうなーーーーwwつぶやき