本編第1章→https://zawazawa.jp/xyz/topic/7690 本編第2章→https://zawazawa.jp/xyz/topic/8027
時は令和X年、今回も「ヤツ」がやってくる。そう、言わずと知れた怪物、ロニーコールマンのへそだ。ヤツはある場所へ向かっていた。
へそ「オ腹スイタナ……チョックラ、軽食ダケデモドコカデ食ッテオクカ!」
ロニーコールマンのへそはいつも通り、安定にお腹をすかせている様子だ。ただ、今回は軽食程度を食べるために獲物を探しに行くだけのようだ。しかしへそも目的地は決まっておらず、ぶらぶらしているといった状況だ。
へそ「ンマソウナゴ飯ガアルトコロ、コノ辺ニハ、アンマ無サソウダナ……モウ少シ先マデ行ッテミルトスルカ!」
へその言う通り、近くには良さそうな獲物がいそうな場所がいまいち見つからない。へそは仕方なく先を進むことにした。
へそ「ン?アレハナンダ?」
2キロメートル程進んだところでへそが標識のようなものを見つけた。そして……
へそ「フムフム……D公園マデ後100メートル、カ……」
そこには「D公園まで北方向へ100メートル」と書かれていた。
へそ「公園、カ……ガキガ沢山イソウダナ……成人ヨリ、ガキノ肉ノホウガ、ンマイ!今回ハ、ココデ決マリダナ!!」ドゥルルルァァァァアア〜〜
公園といえば当然、遊具などで遊ぶ子供たちが多くいると予想される。しかも今日は日曜日だ。子供たちやその保護者がたくさんいることは想像に容易い。へそ曰く成人の肉より子供の肉のほうが美味しいらしく、現時点で既にへその口から大量の紫色の唾液が滝のように不気味に流れ落ちている。
へそ「クゥ〜ッ!待チキレネエ!早速、D公園ヘ向カウゼ!」
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ……!!
へそは転がりながら今回の目的地であるD公園がある北方向へと進む。100m先ということもあり、すぐに到着した。
へそ「ホウ、ココガD公園カ……サテト、ゴ飯ゴ飯!」
D公園に到着したへそは獲物がいないか辺りを見回す。すると……
へそ「ゴチソウ、ハケーン!」
公園の砂場のほうに砂遊びをする3人の子供を発見した。年齢はどの子供も3歳程度だろうか。
ドゥルルルァァァァアア〜〜!!
へその口から恐ろしい量の紫色の唾液が流れ落ち、すぐ下の土を紫色に染めた。
へそ「ンマソウナ、ガキドモダ!」ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ…!
へそは砂場で遊ぶ子供たちを捕食すべく、そちらへ転がっていった。
へそ「フフフ……コイツラ、俺ニ気ヅイテ無イミタイダナ……」
へそは子供たちの様子を伺う。その距離、約2メートル程だが子供たちは砂遊びに夢中で気づかない。しかし、しばらくして振り向いた1人の男の子がへそに気づいた。
男の子「みて、おっきなボールがあるよ」
男の子はボールのような真ん丸のへそに興味を示す。それにつられて後の2人の子供たちも近寄ってきた。色以外は形・大きさともにサッカーボールとほぼ同じ見た目のモノがあれば、子供たちが触りたがるのも無理はない。そして、へその周りには子供たちが集まり、全員がへそを触って楽しんでいる。
そうすると、なんとへそが子供たちに話しかけたのだ。
へそ「ミンナ、遊ンデクレテアリガトウ!!僕ハ喋ルボールダヨ!君タチ、イイ子ダカラ、特別ニコノ中ニ、入ッテモイイヨ!」
そう言うとへそは大きな口を開け、その中に入って遊んでいいよと勧めている。それを聞いた子供たちは喋るボールにテンションMAX、とても喜んでおりへその口の内部に入ろうとした。その瞬間………
へそ「………イッタダキマース……」
へそは巨大な舌を使い、3人の子供たちを丸飲みにした。一瞬だったため子供たちが悲鳴をあげる暇も無かった。
へそ「………ンマイ」
子供たちを飲み込んだへそはいつも通りでかいゲップをかますのかと思いきや、意外にも「美味い」と呟いただけだった。理由としてはいくら周りの道を走る車の音や風に揺られる木の葉の音などで雑音がある環境とは言え、あまりにも大きい音を出すと離れた場所にいる子供の親たちに不必要な警戒心を与える可能性もあるためだろう。ロニーコールマンのへそは子供の親たちをも捕食するつもりであるので、尚更気配を悟られないことが大事なのだ。恐るべしロニーコールマンのへそ。
へそ「ガキダケデハ、足リネエナ…コイツラノ親モ食ットクカ……(ボソッ)」
もちろん、子供たちの親をも狙おうとしているへそはそう小声で呟くと、次の瞬間……
ザザザザザザザザザッ…!!!
なんと、砂場の中へ物凄いスピードで潜ったのだ。恐らく待ち伏せを気づかれないようにするためだろう。
へそ「準備、オーケーダ!早速、アイツラヲオビキ寄セルトスルカ!」
そう言った直後、へそが物凄い鳴き声をあげはじめた。
エーーーーーーーン!!!
すると……
子供の母親A「あら?うちの子の声だわ……どうしたんだろう?あなた、ちょっと見てくるね」
子供の父親「いや、心配だから俺も行くよ」
なんと、ロニーコールマンのへそが発する鳴き声は砂場で遊んでいた子供の1人とそっくりの鳴き声だったのだ……。それに気づいた親が砂場の様子を見にいくことにした。しかし、砂場に子供はもちろんいない。そのことに両親は動揺した。
子供の母親A「え!?ど、どういうことなの?!うちの子がいない!!」
子供の父親「嘘だろ……泣いてる声はするのにどういうことだよ!!どこへ行ったんだよ!どうすんだよ!!」
子供の母親A「し、知らないわよ!声はしてるんだからどこかにいるはずなのよ!!とにかく探しましょう!!」
子供の父親「ああ!」
ここで休憩がてら、
【新たに判明した豆知識】ロニーコールマンのへそは捕食した対象の声をそっくりそのままコピーして真似ることが出来るのだ。つまり、仲間がいなくなって動揺してる相手に「姿は見えなくなってもまだそいつは生きてるから安心しろ」アピールをして油断させたりといったことも可能。恐るべしロニーコールマンのへそ。
子供の鳴き声はしてるのに子供がいないことに困惑しつつも、再び子供を探し始めた両親。すると、
先程より大きな音でロニーコールマンのへそが子供の鳴き声の真似をした。
子供の母親「うちの子の声だわ!」
子供の父親「そうだが、どこから聞こえてきてるんだ?」
子供の母親「ん?なんかこの砂の中から聞こえてきてるような気がするわ!」
子供の父親「ええ!?どういうことだよ!じゃ、じゃあ今すぐ掘り起こしてみよう!!」
子供の母親「そうね!」
子供の泣き声は砂場の砂の中からしていると気づいた両親はその場所を掘り起こそうとする。そう、その声は自分たちの子供の鳴き声なんかではなく、人を食らう恐ろしい怪物が声真似しているだけとも知らずに……。
へそ「(ムム……コイツラココヲ掘リ起コスツモリダナ……ホウ、底抜ケニ馬鹿ナ奴ラダ……マアイイ!ジット見テテモ意味ガナイ……ソロソロ、イタダクトスルカ)ゴチソウ、捕獲ッ!!」
ビュンッッ!!!グサッ!!!
子供の父親「うぐぅあっ……!!」
ロニーコールマンのへそは砂場を掘り起こして子供を助けようとする両親の内、まずは父親の心臓付近に鋭利な舌を突き刺した。砂の中からいきなり襲われたため、抵抗する間も無くやられてしまったようだ。
子供の母親「いやあああ、あなた!!あなたぁ!!!」
夫を何者かに突き刺された子供の母親はいきなりのことに取り乱して泣き叫んでいる。
ロニーコールマンのへその舌に心臓付近を貫かれた子供の父親は力無くぐったりしており、それをロニーコールマンのへそは見つめる。
へそ「ンマソウ……」ドゥルゥアァァァ〜〜!!
そしていつものように紫色のヨダレを滝のように垂れ流しながら大きな口を開けて、美味しそうに食べるのであった。飲み込んだ後は恒例のゲップ。
へそ「イッタダキマース」ゴックン!!「アー、ンマイ、グヴェッ!ヴァアァオ!!」
子供の母親「いやあああああああ!!」
目の前の惨劇のあまり、泣き叫ぶことしか出来ない子供の母親。それをロニーコールマンのへそが見つめる。
へそ「コイツハ、サッキ食ッタ男ヨリ、ンマソウナ、肉付キノ身体ヲ、シテイル……体重モ重ソウデ可食部位モ多ソウダ」
子供の父親を一瞬で平らげたロニーコールマンのへそは、子供の母親を見て美味そうだと言った。どうやら男性より全体的に柔らかそうな女性のほうが好物のようだ。
子供の母親「いやっ!いや!いやああああ!!!」
人間を簡単に捕食するバケモノを目の前にして、泣き叫ぶことしか出来ない子供の母親。しかし、そんな彼女の姿をよそに、、
ドゥルルゥウウウアア〜〜!!!!!
ロニーコールマンのへそが鮮やかな紫色の唾液を滝のように口から垂れ流している。唾液が落ちた砂場は瞬く間に紫色に染まっていくと同時に、砂場の砂が次々と腐敗したようになり、おまけに変な湯気のようなものまで出している。
子供の母親「う、、うっ……」バタンッ!!
そのおぞましい光景を前に先程まで泣き叫んでいた子供の母親は失神してその場に倒れ込んでしまった。
へそ「ホウ、コノ程度デ失神シテシマウトハ、メンタルノ弱イ奴ダ……マアソンナコトハドウデモイイ!最高ノゴ馳走ダ、美味シク頂クトシヨウ!!」
グワアアアアア!!!!
ロニーコールマンのへそは自分が唾液を垂れ流した光景を見ただけで失神した彼女に呆れたが、気にせずご馳走としていただくようだ。何でも飲み込めそうな程の大口を開けたロニーコールマンのへそ。
へそ「最高級ノゴ飯、イッタダキマース!!!シュルルッ、ニュルッ、ゴクンッ!!」
ロニーコールマンのへそは長い舌を使い倒れている子供の母親を巻き取り呑み込んだ。
ゲブゥアアッ!!!ゲアッ!!!
へそ「ンマイ!!ンマスギル!!サッキノ男ヨリ数倍ンマイ!!ゲブゥアッ!!」
ロニーコールマンのへそのゲップが止まらない。美味しすぎて急いで食べ、空気も大量に飲み込むため、ゲップもいっぱい出るのだろう。
良い気分でランチタイムを楽しんだロニーコールマンのへそ。だがその時だった。
???「何の騒ぎだ?」 ???「こっちから確か○○さんの悲鳴が聞こえたよね!?」 ???「ああ、一体何が起こったんだ……?」
数人の声が聞こえたきた。どうやら公園で遊んでいた子供達の保護者達のようだ。ただ、3人の子供達とそのうち1人の子供の保護者である1組の夫婦は既にロニーコールマンのへその胃袋の中だ。離れた場所から悲鳴が聞こえ、騒がしいことに不穏な空気を感じ、様子を見にやってきたようだ。
ノソッ………!!
へそ「オッ、オ前ラモ公園デ遊ンデイタガキ共ノ保護者カ……」
ロニーコールマンのへそは彼らの前に姿を現した。
保護者A「おい見ろよ、何だよこいつ……」 保護者Aの妻「どういうことよ……」 保護者B「お前が、○○さん達に何かしたのか!?」 保護者Aの妻「何とか言いなさいよ、このボール野郎!」
突如として姿を現した謎の生物に戸惑いながらもこの生物が何かした張本人と確信した保護者達。特に保護者Aの妻は怒っておりロニーコールマンのへそをボール野郎呼ばわりする始末だ。
へそ「アア、ソイツラ夫婦ハ俺ガサッキ食ッタゼ!アト、オ前ラノガキモ既ニナ。」
ロニーコールマンのへそは一切動じる様子もなく、淡々と子供達と1組の夫婦を食べたと答えた。
保護者Aの妻「何ですって…!?じゃあ私達の子供も……」 保護者A「許さねえ。○○さん達やうちの子供はもう戻ってこないけど、お前だけは許さねえ!!!お前にも死んでもらう!!命をかけてでも殺してやる!!」
キレた保護者Aは屈強な男性であり、身長も190cm近くある。格闘技でもやっているかのようや身体付きだ。
へそ「フン、命ヲカケテデモ殺シテヤルダト?ホウ、言ッタナ?ソノ発言、男ナラ2言ハ無イヨナ?キチント責任ヲ持テヨ?」
キレた保護者達を見たロニーコールマンのへそはこの上なく嬉しそうだ。相手の1人は屈強な大男だが、それに対しても動揺等何も感じさせないほど余裕綽々としている。憎たらしいほどの落ち着きようだ。その上自分の発言に責任を持つように忠告までするという大胆さだ。
保護者A「こいつを殺してみんなの仇を取らないとな…」 保護者B「俺も協力するよ。」
保護者達はロニーコールマンのへそを殺すことに決めた。それを聞いたロニーコールマンのへそは、
へそ「ソロソロ、今ノ身体ノ大キサデハ、胃ノキャパガ少ナクナッテキタナ…サイズアップスルトシヨウ!!」
グオオオオオオオッッッ!!!!!!
すごい音を出しながらサッカーボール大から一気に成人の背丈ほどまで巨大化したロニーコールマンのへそ。人間を5人も食べたのでそれ以上食べるには胃袋のキャパ的にもサッカーボール大の身体サイズでは少々不便なようだ。(まあサッカーボールのサイズの生物が人間5人も腹に納めてる時点で異常すぎるが、消化速度が尋常じゃないのでそこまで問題はないのだろう。)
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ロニーコールマンのへそはいつも通り、安定にお腹をすかせている様子だ。ただ、今回は軽食程度を食べるために獲物を探しに行くだけのようだ。しかしへそも目的地は決まっておらず、ぶらぶらしているといった状況だ。
へそ「ンマソウナゴ飯ガアルトコロ、コノ辺ニハ、アンマ無サソウダナ……モウ少シ先マデ行ッテミルトスルカ!」
へその言う通り、近くには良さそうな獲物がいそうな場所がいまいち見つからない。へそは仕方なく先を進むことにした。
へそ「ン?アレハナンダ?」
2キロメートル程進んだところでへそが標識のようなものを見つけた。そして……
へそ「フムフム……D公園マデ後100メートル、カ……」
そこには「D公園まで北方向へ100メートル」と書かれていた。
へそ「公園、カ……ガキガ沢山イソウダナ……成人ヨリ、ガキノ肉ノホウガ、ンマイ!今回ハ、ココデ決マリダナ!!」ドゥルルルァァァァアア〜〜
公園といえば当然、遊具などで遊ぶ子供たちが多くいると予想される。しかも今日は日曜日だ。子供たちやその保護者がたくさんいることは想像に容易い。へそ曰く成人の肉より子供の肉のほうが美味しいらしく、現時点で既にへその口から大量の紫色の唾液が滝のように不気味に流れ落ちている。
へそ「クゥ〜ッ!待チキレネエ!早速、D公園ヘ向カウゼ!」
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ……!!
へそは転がりながら今回の目的地であるD公園がある北方向へと進む。100m先ということもあり、すぐに到着した。
へそ「ホウ、ココガD公園カ……サテト、ゴ飯ゴ飯!」
D公園に到着したへそは獲物がいないか辺りを見回す。すると……
へそ「ゴチソウ、ハケーン!」
公園の砂場のほうに砂遊びをする3人の子供を発見した。年齢はどの子供も3歳程度だろうか。
ドゥルルルァァァァアア〜〜!!
へその口から恐ろしい量の紫色の唾液が流れ落ち、すぐ下の土を紫色に染めた。
へそ「ンマソウナ、ガキドモダ!」ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ…!
へそは砂場で遊ぶ子供たちを捕食すべく、そちらへ転がっていった。
へそ「フフフ……コイツラ、俺ニ気ヅイテ無イミタイダナ……」
へそは子供たちの様子を伺う。その距離、約2メートル程だが子供たちは砂遊びに夢中で気づかない。しかし、しばらくして振り向いた1人の男の子がへそに気づいた。
男の子「みて、おっきなボールがあるよ」
男の子はボールのような真ん丸のへそに興味を示す。それにつられて後の2人の子供たちも近寄ってきた。色以外は形・大きさともにサッカーボールとほぼ同じ見た目のモノがあれば、子供たちが触りたがるのも無理はない。そして、へその周りには子供たちが集まり、全員がへそを触って楽しんでいる。
そうすると、なんとへそが子供たちに話しかけたのだ。
へそ「ミンナ、遊ンデクレテアリガトウ!!僕ハ喋ルボールダヨ!君タチ、イイ子ダカラ、特別ニコノ中ニ、入ッテモイイヨ!」
そう言うとへそは大きな口を開け、その中に入って遊んでいいよと勧めている。それを聞いた子供たちは喋るボールにテンションMAX、とても喜んでおりへその口の内部に入ろうとした。その瞬間………
へそ「………イッタダキマース……」
へそは巨大な舌を使い、3人の子供たちを丸飲みにした。一瞬だったため子供たちが悲鳴をあげる暇も無かった。
へそ「………ンマイ」
子供たちを飲み込んだへそはいつも通りでかいゲップをかますのかと思いきや、意外にも「美味い」と呟いただけだった。理由としてはいくら周りの道を走る車の音や風に揺られる木の葉の音などで雑音がある環境とは言え、あまりにも大きい音を出すと離れた場所にいる子供の親たちに不必要な警戒心を与える可能性もあるためだろう。ロニーコールマンのへそは子供の親たちをも捕食するつもりであるので、尚更気配を悟られないことが大事なのだ。恐るべしロニーコールマンのへそ。
へそ「ガキダケデハ、足リネエナ…コイツラノ親モ食ットクカ……(ボソッ)」
もちろん、子供たちの親をも狙おうとしているへそはそう小声で呟くと、次の瞬間……
ザザザザザザザザザッ…!!!
なんと、砂場の中へ物凄いスピードで潜ったのだ。恐らく待ち伏せを気づかれないようにするためだろう。
へそ「準備、オーケーダ!早速、アイツラヲオビキ寄セルトスルカ!」
そう言った直後、へそが物凄い鳴き声をあげはじめた。
エーーーーーーーン!!!
すると……
子供の母親A「あら?うちの子の声だわ……どうしたんだろう?あなた、ちょっと見てくるね」
子供の父親「いや、心配だから俺も行くよ」
なんと、ロニーコールマンのへそが発する鳴き声は砂場で遊んでいた子供の1人とそっくりの鳴き声だったのだ……。それに気づいた親が砂場の様子を見にいくことにした。しかし、砂場に子供はもちろんいない。そのことに両親は動揺した。
子供の母親A「え!?ど、どういうことなの?!うちの子がいない!!」
子供の父親「嘘だろ……泣いてる声はするのにどういうことだよ!!どこへ行ったんだよ!どうすんだよ!!」
子供の母親A「し、知らないわよ!声はしてるんだからどこかにいるはずなのよ!!とにかく探しましょう!!」
子供の父親「ああ!」
ここで休憩がてら、
【新たに判明した豆知識】ロニーコールマンのへそは捕食した対象の声をそっくりそのままコピーして真似ることが出来るのだ。つまり、仲間がいなくなって動揺してる相手に「姿は見えなくなってもまだそいつは生きてるから安心しろ」アピールをして油断させたりといったことも可能。恐るべしロニーコールマンのへそ。
子供の鳴き声はしてるのに子供がいないことに困惑しつつも、再び子供を探し始めた両親。すると、
エーーーーーーーン!!!
先程より大きな音でロニーコールマンのへそが子供の鳴き声の真似をした。
子供の母親「うちの子の声だわ!」
子供の父親「そうだが、どこから聞こえてきてるんだ?」
子供の母親「ん?なんかこの砂の中から聞こえてきてるような気がするわ!」
子供の父親「ええ!?どういうことだよ!じゃ、じゃあ今すぐ掘り起こしてみよう!!」
子供の母親「そうね!」
子供の泣き声は砂場の砂の中からしていると気づいた両親はその場所を掘り起こそうとする。そう、その声は自分たちの子供の鳴き声なんかではなく、人を食らう恐ろしい怪物が声真似しているだけとも知らずに……。
へそ「(ムム……コイツラココヲ掘リ起コスツモリダナ……ホウ、底抜ケニ馬鹿ナ奴ラダ……マアイイ!ジット見テテモ意味ガナイ……ソロソロ、イタダクトスルカ)ゴチソウ、捕獲ッ!!」
ビュンッッ!!!グサッ!!!
子供の父親「うぐぅあっ……!!」
ロニーコールマンのへそは砂場を掘り起こして子供を助けようとする両親の内、まずは父親の心臓付近に鋭利な舌を突き刺した。砂の中からいきなり襲われたため、抵抗する間も無くやられてしまったようだ。
子供の母親「いやあああ、あなた!!あなたぁ!!!」
夫を何者かに突き刺された子供の母親はいきなりのことに取り乱して泣き叫んでいる。
ロニーコールマンのへその舌に心臓付近を貫かれた子供の父親は力無くぐったりしており、それをロニーコールマンのへそは見つめる。
へそ「ンマソウ……」ドゥルゥアァァァ〜〜!!
そしていつものように紫色のヨダレを滝のように垂れ流しながら大きな口を開けて、美味しそうに食べるのであった。飲み込んだ後は恒例のゲップ。
へそ「イッタダキマース」ゴックン!!「アー、ンマイ、グヴェッ!ヴァアァオ!!」
子供の母親「いやあああああああ!!」
目の前の惨劇のあまり、泣き叫ぶことしか出来ない子供の母親。それをロニーコールマンのへそが見つめる。
へそ「コイツハ、サッキ食ッタ男ヨリ、ンマソウナ、肉付キノ身体ヲ、シテイル……体重モ重ソウデ可食部位モ多ソウダ」
子供の父親を一瞬で平らげたロニーコールマンのへそは、子供の母親を見て美味そうだと言った。どうやら男性より全体的に柔らかそうな女性のほうが好物のようだ。
子供の母親「いやっ!いや!いやああああ!!!」
人間を簡単に捕食するバケモノを目の前にして、泣き叫ぶことしか出来ない子供の母親。しかし、そんな彼女の姿をよそに、、
ドゥルルゥウウウアア〜〜!!!!!
ロニーコールマンのへそが鮮やかな紫色の唾液を滝のように口から垂れ流している。唾液が落ちた砂場は瞬く間に紫色に染まっていくと同時に、砂場の砂が次々と腐敗したようになり、おまけに変な湯気のようなものまで出している。
子供の母親「う、、うっ……」バタンッ!!
そのおぞましい光景を前に先程まで泣き叫んでいた子供の母親は失神してその場に倒れ込んでしまった。
へそ「ホウ、コノ程度デ失神シテシマウトハ、メンタルノ弱イ奴ダ……マアソンナコトハドウデモイイ!最高ノゴ馳走ダ、美味シク頂クトシヨウ!!」
グワアアアアア!!!!
ロニーコールマンのへそは自分が唾液を垂れ流した光景を見ただけで失神した彼女に呆れたが、気にせずご馳走としていただくようだ。何でも飲み込めそうな程の大口を開けたロニーコールマンのへそ。
へそ「最高級ノゴ飯、イッタダキマース!!!シュルルッ、ニュルッ、ゴクンッ!!」
ロニーコールマンのへそは長い舌を使い倒れている子供の母親を巻き取り呑み込んだ。
ゲブゥアアッ!!!ゲアッ!!!
へそ「ンマイ!!ンマスギル!!サッキノ男ヨリ数倍ンマイ!!ゲブゥアッ!!」
ロニーコールマンのへそのゲップが止まらない。美味しすぎて急いで食べ、空気も大量に飲み込むため、ゲップもいっぱい出るのだろう。
良い気分でランチタイムを楽しんだロニーコールマンのへそ。だがその時だった。
???「何の騒ぎだ?」
???「こっちから確か○○さんの悲鳴が聞こえたよね!?」
???「ああ、一体何が起こったんだ……?」
数人の声が聞こえたきた。どうやら公園で遊んでいた子供達の保護者達のようだ。ただ、3人の子供達とそのうち1人の子供の保護者である1組の夫婦は既にロニーコールマンのへその胃袋の中だ。離れた場所から悲鳴が聞こえ、騒がしいことに不穏な空気を感じ、様子を見にやってきたようだ。
ノソッ………!!
へそ「オッ、オ前ラモ公園デ遊ンデイタガキ共ノ保護者カ……」
ロニーコールマンのへそは彼らの前に姿を現した。
保護者A「おい見ろよ、何だよこいつ……」
保護者Aの妻「どういうことよ……」
保護者B「お前が、○○さん達に何かしたのか!?」
保護者Aの妻「何とか言いなさいよ、このボール野郎!」
突如として姿を現した謎の生物に戸惑いながらもこの生物が何かした張本人と確信した保護者達。特に保護者Aの妻は怒っておりロニーコールマンのへそをボール野郎呼ばわりする始末だ。
へそ「アア、ソイツラ夫婦ハ俺ガサッキ食ッタゼ!アト、オ前ラノガキモ既ニナ。」
ロニーコールマンのへそは一切動じる様子もなく、淡々と子供達と1組の夫婦を食べたと答えた。
保護者Aの妻「何ですって…!?じゃあ私達の子供も……」
保護者A「許さねえ。○○さん達やうちの子供はもう戻ってこないけど、お前だけは許さねえ!!!お前にも死んでもらう!!命をかけてでも殺してやる!!」
キレた保護者Aは屈強な男性であり、身長も190cm近くある。格闘技でもやっているかのようや身体付きだ。
へそ「フン、命ヲカケテデモ殺シテヤルダト?ホウ、言ッタナ?ソノ発言、男ナラ2言ハ無イヨナ?キチント責任ヲ持テヨ?」
キレた保護者達を見たロニーコールマンのへそはこの上なく嬉しそうだ。相手の1人は屈強な大男だが、それに対しても動揺等何も感じさせないほど余裕綽々としている。憎たらしいほどの落ち着きようだ。その上自分の発言に責任を持つように忠告までするという大胆さだ。
保護者A「こいつを殺してみんなの仇を取らないとな…」
保護者B「俺も協力するよ。」
保護者達はロニーコールマンのへそを殺すことに決めた。それを聞いたロニーコールマンのへそは、
へそ「ソロソロ、今ノ身体ノ大キサデハ、胃ノキャパガ少ナクナッテキタナ…サイズアップスルトシヨウ!!」
グオオオオオオオッッッ!!!!!!
すごい音を出しながらサッカーボール大から一気に成人の背丈ほどまで巨大化したロニーコールマンのへそ。人間を5人も食べたのでそれ以上食べるには胃袋のキャパ的にもサッカーボール大の身体サイズでは少々不便なようだ。(まあサッカーボールのサイズの生物が人間5人も腹に納めてる時点で異常すぎるが、消化速度が尋常じゃないのでそこまで問題はないのだろう。)