雑談で誰かが入ってくれたフォーラムのMissile IRCCM (AIM-9M vs R-73)を読み込むついでに翻訳してみたぞ。
AIM-9Mのような追尾停止型のIRCCMはその仕組を理解すれば立ち向かうことができる。もしシーカーがフレアを捉えたら(これはシーカーFOVが大きめの3.6°であるため比較的容易に発生する)、シーカーは追尾を辞め、慣性航法に切り替える。この期間にあなたは必ず進行方向を変えなければならなず、なるべく再ロックを防ぐために追加のフレアを1~2発使ったほうが良い。もし進行方向を変えなければ、ミサイルはあなたを再度捉えるか、もしくは単純に慣性航法に従って突っ込んでくる。
R-73のIRCCMはFoVゲーティングによる空間的分離の文脈のものである。基本的に、ミサイルとして機能は他と変わらないが、しかしながらシーカーFoVがかなり小さい。フロント/リアアスペクトにおいては、この方式はまだ簡単にフレアに騙される。しかし、サイドアスペクトや近距離においては、フレアで騙すのはかなり難しいか、不可能である。フレアで交わすためには、きちんとフレアが見えるようにするため、フロント/リアアスペクトではもっと角度をつけるべきであるが、長距離では特に何か今までと違った行動をする必要はない。
長所と短所
長所
- 直線飛行に近い飛び方をしている目標に有利。よってフロントアスペクトでは強いフレア耐性を持つ(多くの人はフロントアスペクトでは十分に旋回しない傾向にある)
- 長距離で有利である。長距離では多くの人が十分な機動を行わないし、長距離ではシーカーのカバー範囲が大きくなるので再補足が容易である。
- 低速目標に対して強力である。低速目標は十分な機動ができず、ミサイルが単純に慣性航法だけで至近距離(つまり近接信管の範囲)に迫ることができる。
- サイドアスペクトで強力である。フレアはサイドアスペクトのときに最速でシーカー視界から逃れるため、再補足のときにフレアがシーカー範囲外に置いてきぼりになっている可能性が高い。これは撃たれる側にとっては超超超高速にフレアを撒き続けて再補足阻害しなければならなくなるが、多くの機体はそれほど多くのフレアを持っていない。
短所 - フレアを撒いてから方向を変えれば、このミサイルはおそらくABをたきっぱなしでも騙される。AIM-9Mは立ち上がり検出タイプのため、WT上のあらゆる機体のフレアを必ず検知してしまい、ABがフレアより高温であってもシーカー追跡を停止してしまう。
- フレアの事前射出も有効で、これはミサイルが慣性航法に使う情報を得ることを妨げる。
長所
- 近距離で有利である。近距離では、小さいFoVではしばしば撒かれたフレアを見落としてくれる。このような状況ではフレア無効である。
- サイドアスペクトで強力である。サイドアスペクトでは一番広い面をミサイルに対して晒してしまい、一方でフレアが最速でシーカー視界から流れてしまう状況である。
- フレア貫通する可能性がある。もしエンジン温度がフレア温度よりも高ければフレアの先のエンジンを捉えることができる。これはフレアを撒いてから進路を変えた目標にも命中が狙える。
短所 - フロント/リアアスペクトで弱い。これらの姿勢では、フレアが機体から完全に離れきるとも言えない。フレアと機体がFoV的に同じ空間の中にとどまってしまい、このIRCCMを基本的に役立たずにしてしまう。
- 長距離で弱い。長距離では、小さいFoVでも広いエリアをカバーしてしまう。このような状況ではシーカーは普通のミサイルと同じようにフレアを捉えてしまう。もし目標を見失ったときにシーカーFoVが発射前の広いFoVに戻るのかどうかは分からないが、筆者(フォーラムの方の投稿者)は戻らないだろうと考えている。もし戻らないなら、フレアが燃え尽きたあとには機体は飛び去ってしまい、ターゲットの再補足は難しいだろう。
- やはりフレアの事前射出には他のミサイルと同じく弱い。なぜなら、ゲーティングが入る前のFoVは普通のサイズかデカいサイズであるからだ。発射前にフレアを捉えてしまったら、FoVが狭くなって"事故的に"機体の方を再補足する可能性はとても低い
つまり、方向を変えてフレアを撒き続ける限り、AIM-9Mはとても強く影響を受けてしまう。これがこのタイプのIRCCMに立ち向かう唯一の道だと思う。主にAIM-9Mはフレアを射出する前の回避起動に対してや、もしくは全く回避起動をしていない場合に対してとても強力である。すでに実装済みのこのタイプのIRCCMについては、MANPADSのタイプを参照のこと(特に高いG負荷を持つTY-90)。
さらに言えば、個人的には筆者(フォーラム投稿者)はAIM-9Mをこの実装でゲームに追加するべきではないと思う。単純な事実として、このミサイルは多くのミサイルと全く違った仕組みで動くため、ごく少数の人々しか対応方法を知らない(このためにMANPADSが多くのコミュニティでフレアでかわせないと思われている)。AIM-9Lを維持するのか、慣性航法をナーフするのか、どっちかがよい(単なる提案で、うまくいくかわからないが)。
Sources:
Game datamines and Stepanovich (dev). First time the IRCCM mechanics were explained was in late 2022, around the time of Apex Predators. However, I can not find it anymore due to the old forum being a pain in the (…) to navigate now. Luckily Stepanovich (k_stepanovich if you want to search) has made posts on this new forum which also include confirmation of the IRCCM mechanics
ありがたいです!!!