新型コロナの流行で、毎日情報が錯綜する中、テレビのニュースを選んで観るようになりました。感染症の専門家がゲストの時は熱心に聞くようになりました。今ちょうど、昼の情報番組で「サイトカインストーム」の解説をしています。もしかしたらリウマチの薬が効くのではないかと。緊急事態宣言以前から、「サイトカインストーム」でいろいろに現象が起きること、高齢者が重篤になりやすいと言われながらも、若者が亡くなるのは「サイトカインストーム」が起きるからだとおっしゃっていた学者がいました。それかHLA、抗原、免疫、と、私たちレア病に関係ある言葉が何度も出るように。
私はとりあえずの専門書は三冊読んだし、読んだ内容を聞いても怒らない先生には質問してきました。ある有名先生は大変に不機嫌な声色で「失礼だがこの病気は、あなたのように嫁姑で苦労した田舎のおばさんは罹患しないのだ。この病気は若い男性に起きる病気なのだ」そのた大変にジェンダー問題といえる表現連発なさって、こちらも遠くて行けないのでFAXし、それは有名大学病院の専門医に対してあまりにも失礼だという自覚はありのまして、一時間ほど、最初に私に病の名前をつけた先生と仲が悪いこと、その先生が最期まで患者を診ないので、多くのおばさんがやってくるので迷惑しているなど、だまって聞きました。ネットでその先生の患者さんと知り合い、FAXで快く聞いてくれるよ」という返信を真に受けてしまいました。
本来なら、地元の診療所で地元の総合病院への紹介状を書いてもらい、訪れて初診の先生に観てもらってから改めて予約するものです。わかっていますが、耐えられないほど苦しいし、順を踏むと病院で否定されるか、病名を知らないので追い出されるか。思い切って電話指定時間をいただき、お話で大方の事情がわかりました。
そこで失礼な部分は置いておき、「なぜ若い男性しか罹患しないのか」が十年以上の疑問でした。今は隣県の専門医に通院していますが、「若い男性が、というのは昔の話題で、現在は年齢、性別は関係ないよ」それだけです。そうじゃなくて、なぜ若い男性とHLA(ヒト白血球抗原)の型式で判断して、今ではHLAーB27を保有しているかしないか、今も指定難病の書類に書く欄があるのか、0.4%以下と医師のアンチョコにも明確に書いてあるのに、年齢性別で否定されるのか知りたかったのです。
地元診療所に通っていた時期、医師のアンチョコを見せていただきましたもの。先生は私のASを否定しましたが、線維筋痛症は認めました。それだと「脳の働き」が原因になります。現在ヒュミラという免疫抑制剤を打っています。ヒュミラはサイトカインストームが起きて自分の免疫が自分を攻撃してしまう、自己免疫疾患の薬です。
私の文章を「ぜんぜんわからない」「むつかしい」という人は多いのですが、私は元々こういう考え方でこういう書き方をするので困ります。子供の頃は成績表オール1、融通の利かない愚図で鈍くて、家庭でも学校でも、常にはじかれていましたよ~
でも、説明できることは説明したい。まず免疫がわからない方があるんですけど、普段は誰もが経験することに関係がある体内の働きです。風邪を引くと熱が出る。風邪の元と体のなかの悪いものを退治する働きがけんかをしている証拠です。そしてそれに勝つと抗体ができます。今のコロナでわからないところは、二度三度発病する人がいたところ。抗体ができれば二度罹患しないのが定説だったのです。
私たちの病気は「膠原病」というカテゴリ。「こうげんびょう」と読みます。この単語を会話に出すと、露骨にいやな顔をし嫌みなことを言う人は少なからずいます。膠原病は「コラーゲン」という英語を漢字に当てはめたものです。昔むかしは、リウマチはコラーゲンが原因だと考えられていました。
新型コレラではウィルス(電子顕微鏡でしか見つけられないもの。細菌とは違います)の中心にあるタンパク質を「抗原」とテレビでは言っていました。そのタンパク質に直接働く薬、ほかの病気の薬を転用して認められましたね。抗原…コラーゲン
サイトカインは免疫と似て違う。免疫でウィルスその他を攻撃するシステムのようなものかな。私も素人なので実はよくわかんないの。でもここが大切で、サイトカインが病原を攻撃するとき、攻撃しすぎて自分の体を破壊する、これがサイトカインストームです。ストームは免疫力の高い人に起きる。ですから、若い人が亡くなるケースがあるのです。というお説を聞きながら、あっ、と思ったの。「嫁姑で苦労した田舎のおばさんはこの病気にならない」という発言は、サイトカインストームのことではないですか。
皆様もテレビをご覧になって、前と言うことが違うじゃないか、専門家も個人によって意見が違う、などを感じたと思います。医療は30年かけて政治によって縮小され続けました。こんなに感染症がはやっても今後改善されそうにありません。レア病患者は何十年もセクハラパワハラ世間の差別が続き、誰も気にしていませんでした。レア病なので。自粛中暇だったのか、政治家への攻撃、有名人の攻撃、ツイッターは某匿名掲示板よりも柄が悪くなりました。それを「個人の自由」だと勘違いしています。おのれが感染するかもと焦るのです。レア病被差別を受けている私は、冷めた目でログを見つめていました。自分の病気のことばかり書くと、「不幸自慢」とののしられるだけ。でも今、日本中が不幸自慢になりまして、もともと不幸自慢だ、税金泥棒だ、と嫌われていたのでちょっと安心しました。誰もが病気が怖いんだ、と。
私は知りたい。反論、自説の解説大歓迎。