本殿では…
メタシャングリラ構成員達のエルフ細胞接種が終わるとヘルシャフトが彼等に次の指示を出す。
「ではこれよりこの基地の放棄を想定したシェルターへの避難を行う」
ヘルシャフトの発言にこの場は騒然となる。
暫くするとヘルシャフトは続けて言う。
「いいか?メタシャングリラを構成するのはこの要塞か?この島か?それとも兵力となるレプリロイドやメカニロイドか?
否、我々人だろうが。
エルフ細胞を手にした今、この基地を失ったとしても後から組織の基盤を立て直す方法などいくらでもあるだろう。
今はまだ本隊が敵を食い止めているから貴重品があれば今の内に持ち出すがいい」
「ワテは商売道具や高額商品やな」
「私は神具や真幸教グッズですねぇ」
「私は重要な情報の証拠品や極秘データの入ったディスクだな」
「私は最新の研究サンプルだろう」
プーパー、フィースィー、タード、Dr.V達幹部がそれぞれの貴重品に何を選ぶか考えているところ…
「俺の貴重品は…こいつだ」
ヘルシャフトはとある物を提示した。
「総帥殿、いくら何でも早過ぎます!!」
研究員がそれを見た時思わず止めようとする。
これに対しヘルシャフトは研究員を説得するように言う。
「現時点でアレの操縦が上手くいく保証も無ければ上手くいったとしても確実に勝てる保証もない。
故にこれは最悪の中の最悪に備えた保険だ。
これを使う機会はあってはならぬが…使えば新たな活路を見出せるだろう」
すると…
「総帥殿、我々は総帥殿と一蓮托生です。私も持っていきます」
「私も持っていきます」
「どこまでもお供します」
メタシャングリラの構成員達は次々とヘルシャフトと同じ危険極まりない「それ」を持っていく事を決意。
これが後のメタシャングリラの命運を決定づける事となる、
暫くすると…
「よし、貴重品は持ったか!?忘れ物は無いな!?では押さない、駆けない、喋らないを遵守してシェルターに向かうぞ!」
ザッザッザッザッザッ…
ヘルシャフトの指示に従いメタシャングリラ構成員達はヘルシャフト専用機の巨大ロボットの眠るシェルターへと向かう…