【知佳の美貌録】高原ホテル別版 艶本「知佳」
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知佳
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長編官能小説 『クロス・ラヴ』 第42話 Shyrock作
野々宮ありさ
ムカツキのバラード
浩一はそういうやいなや、挿入中の肉棒をグルグルと回し始めた。
ありさ「にゃんにゃんにゃん~!それすごっ!何なのお~?それって!?」
浩一「ふっふっふ、オレの秘密兵器で『バックスクリュー』って言うんだ。どうだ?気持ちいいか?」
ありさ「うん、すごく気持ちいいよお~」
浩一「はぁはぁはぁ、実はね、この技はネットで覚えたんだ」
ありさ「ネットで?」
浩一「そうなんだ。シャムロックという超エロい人がいてね、その人のホームページに載ってたんだ」
ありさ「ありさもそのエロい人のページ見たいよ~!」
浩一「え~と、“http://homepage1.nifty.com/shy/index.html”なんだけど。憶えた?」
浩一はありさとのセックスの真っ最中だというのに、驚いたことにURLをすらすらと暗唱し始めたのであった。
ありさ「にゃあ~ん、今、そんなの憶えられないよ~」
浩一「あははは、それもそうだね。とにかくこの『バックスクリュー』でありさをメロメロにしてやるから!」
ありさ「してして~!」
ありさたちの会話を聞いていた球と俊介は唖然として顔を見合わせた。
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欲情は素直な行動へとふたりを駆り立てました
互いの欲情を確かめ合える部分に魅入ってしまったのはなにも青年だけとは限りません、艶子さんにとって、ギュンと反り返りテントを張ってくれた青年のソレもまた経産婦をして魅入らせるに十分でした。
訪いの要件はさておき、ふたりはもつれ合うようにしながら上がり框に向かったんです。
こういった折の男の想いというのはひとつしかありません。 若い男にすれば、是が非でも寝取らねば下腹部が大人しくなってくれそうになかったのです。 人妻艶子さんを、ご主人にそれと知られないうちに板戸で設えた上がり框の奥の部屋に押し込み、組み伏せることが出来さえすれば乳が吸え、そうなると経産婦ゆえに男への警戒心も薄れてくれるでしょうから、割り入ることも夢ではない。 そうは思うものの旦那の存在が心配で躰同士が触れ合うほど近寄ることはできたものの、三和土から先奥に引っ張り込めません。 それなら家の裏手に引っ張ってゆくだけと、男なりに覚悟を決めました。
青年は半ば乳にかぶりつくように、腰を抱くようにしながら抱きとめ、相手の意思を確認すべくとりあえずその場で股間を用心しつつ押し付けました。
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長編官能小説 『クロス・ラヴ』 第43話 Shyrock作
野々宮ありさ
暗黙のルール
球「やっぱり」
俊介「ムカツクし第2ラウンドに突入するか?」
球「にゃ?それいいかも」
球と俊介はまだ興奮冷めやらないうちに早くも抱擁を始めた。
官能の波間をさまようありさと浩一は、そんな球たちの新たな行動に注意を払う余裕などまったくなかった。
◇
ありさ「にゃんにゃんにゃん~!にゃはあ~~~~~、ありさもうダメッ!イキそう、ありさイキそう~!!」
浩一「はぁはぁはぁ!オ、オレももう限界!おおっ、おおおっ!」
ありさ「にゅう~にゃう~にゃう~~~~~~~~~~~!!」
浩一「がおぉ~~~~~~~!!」
浩一のバックスクリューもさすがに果てる瞬間ともなると激しいピストンへと変わっていた。
男は冷静な時は己のテクニックを駆使して女を攻めようとするものだが、あまりにも自身の感情が昂ぶると野性へと帰趨してしまう。
男の性交時の基本はやはりピストンであり、かわいい女の奥深くに沈めたいというのは男の本能なのである。
浩一のイチブツはありさの奥深くで最大に怒張しそして爆発してしまった。
コンドームと言う名の防具を着けていなければ、おそらくありさの奥深くにおびただしい精液が流入していただろう。
https://letsgochika.jp/blog-entry-19667.html
最果ての島
ヒトツバタゴの咲く島で 小さな港に到着したフェリーから降りようとすると、カモメが賑やかに出迎えてくれた。 加奈子は伸びをし、大きく深呼吸し、飛び交うカモメに微笑みかけつつタラップを降りた。
比田勝の港から望む玄界灘はそこから見ても白波を立て荒れ狂っているが、はるか彼方は春霞だろうか、幾分かすんで見える。 天候に恵まれたと表現したほうが良いのだろう、うららかな春の日、初めて訪れた見知らぬ土地で加奈子は冷たい風の中にあって加奈子は暖かな春の陽射しを感じていた。
春の柔らかな風に誘われるように、加奈子は目的地に向かって歩き出した。 思い切っていつものような街穿きの靴ではなくスポーツシューズにしてよかったと思った。 フェリーを降りた時からして地面は海風の影響からなのか、ひどく荒れていたのである。 おまけに平坦地が極めて少ないように思えた。
フェリー乗り場から目的地に向かって歩き始めて間もなく、街並みが途切れ、道の脇から山に至って切り立った崖状になっていて、まるで樹海でできたトンネルをくぐるようなありさまで、しかももうそこからもうかなりの勾配の上りになっていたのだ。 おまけに嵐が過ぎ去った直後からなのか、街中であっても人通りはほぼ絶えており、街を外れるといよいよもって人や行き交う車の姿は皆無となった。 ヒッチハイクでもいう考えが甘かったことに否応なく気づかされた。 仕方なく空を見上げながら歩いた。 抜けるような青空がどこまでも続いていた。
https://letsgochika.jp/blog-entry-19668.html
長編官能小説 『クロス・ラヴ』 第44話 Shyrock作
主演:野々宮ありさ
朝の陽射しの中で
カーテンの隙間から入り込む陽射しで、球は目を覚ました。
弱い冬の陽射しとはいっても眠る者を起こすには十分といえる。
陽射しの届かない場所にいるありさたちはまだ眠っている。
球はソファでバスタオルを胸に巻きつけたままペットボトルを傾けた。
(ゴクゴクゴク・・・)
セックスを満喫した翌朝は格別に水が美味い。
いっぱい汗をかくから身体が水分を要求するのだろう。
球は500ミリリットルの約半分を一気に飲んだ。
球「うに~、うめぇ~・・・」
球はまだ眠っている俊介の身体に毛布を掛けてやった。
おそらく寝返りを打った時に床に落ちてしまったのだろう。
球はペットボトルを持ったまま、ありさたちのいる方へ近づいた。
ふたりは窮屈そうにソファで寄り合って眠っている。
朝方かなり冷え込んだこともあって毛布はきっちりと掛けている。
球「はぁん?いつまでそうしているのよ~」
球はふたりが掛けている毛布を一瞬引き剥がしたい衝動に駆られた。
だけど思いとどまった。
それは絶対にしてはならないことだと思った。
ここで嫉妬に燃え狂ったら元も子もないではないか。
今回のことは4人で企画し実行したのだから。
そのうちの1人が個人の感情に任せてぶっ壊してしまってどうする。
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失恋後、自分を見つける旅に出た加奈子
三宇田浜海水浴場遠望 高校を卒業し運も手伝ってか全国的に名前の知れ渡った企業に就職できた。 あれから10年、27歳になった加奈子に焦りがないといえば噓になる。
恋愛は何度かしたが長くは続かなかあった。 そういったことは好きなので様々な手を使って秘かに相手探しをした。 合コンも社内外を問わず誘われれば素直に応じた。 だが、年数を経るにしたがって居心地が悪くなった。 相変わらず会社側は加奈子を宣伝広告に使ってはくれるが、それとていつまでもこんな調子で年齢を経ててもいけないことはわかっていた。 わかってはいたがちやほやしてくれる人が周囲にいるというだけでこういった生活を止められなかったのだ。
「今度紹介する相手はイケメン」
などと誘われると、まだ見ぬ将来の旦那像を求め、つい出かけてしまうのだ。 車内で異性と恋愛問題でトラブルを引き起こせば、もうそれだけで居づらくなるので、加奈子は表面上は極力社外の男との出会いを求めた。 見栄っ張りゆえに、いわゆる3高と呼ばれる男たちが来てくれることを期待し、合コンを繰り返した。
しかし、見た目が良いからと言って、心までそうとは限らない。 ちやほやされ育ってきたがゆえに他人の痛みを感じたこともない。 そんな奴らは平気で無神経な言葉を口にする。
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長編官能小説 『クロス・ラヴ』 第45話 Shyrock作
主演:野々宮ありさ
別荘を後にして
球「何言ってるの~。オネムでもラムネでもいいけど、とにかく早く起きて!」
ありさ「あ~、球の作ったプレーンオムレツが食べたいなあ~」
球「うに?ありさはこそばゆい所をうまくくすぐってくるわね。よ~し、じゃあ、腕に選りを掛けてプレーンオムレツを作ろうかな?・・・ん?」
ありさはすでにくっついていはいなかったものの、まだ浩一と1枚の毛布に包まっている。
球の一度は晴れやかになった表情がまたもや曇った。
球「ありさ!いつまで浩一とくっついてるのよ~!早く離れて離れて!浩一も何よ。いつまでもありさとイチャついてるのよ!」
浩一「え~?もうイチャイチャなんかしてないんだけど~」
球「とにかく離れなさい~」
朝からすったもんだの4人だったが、ブランチも終わりクルマに乗り込んだ頃はいつもの仲の良い4人に戻っていた。
浩一「行先は鶴岡八幡宮で良かったね」
球「あ~あ、この素敵な別荘ともおさらばかぁ。ちょっと残念だなあ・・・」
浩一「また連れてきてあげるからさ」
球「うん、そうだね」
ありさ「わたしはあ?」
ありさが頻りに自身を指差してアピールしている。
球「え?ありさ?そうね、その時はまた連れて来てあげるよ」
ありさ「やったあ~!」
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美宇田浜で出会った西郷どん
ここは確かにきれいな浜には違いないが、道を間違ったように思え鰐浦へ向かうためには誰かに方向だけでも訊くしか手はないと思い、加奈子はきょろきょろとあたりを見回した。 だが、訊こうにも春先とあって海水浴場には人っ子ひとりいない。 諦めてと言おうか居直って水遊びを始めた。 それほど心の余裕を失っていた。 せっかく来たのだから泳ごうと思うのだが、加奈子もさすがに水着は持ってきていなかったので素足になって波打ち際で海水に浸かってはみた。 水はまだ冷たく、とても長時間入る気にはなれなかった。
ついでのことに辺りを散策しようと背後の藪に踏み入りかけてギョッとした。 何かが藪の中をガサゴソと音を立て歩き回っているのだ。 まさか対馬山猫?と音がした藪に分け入り更にギョッとした。 まるでゴキブリの大群を思わせるほど無数のフナ虫がそこにいた。
これほど自然が豊かならひょっとして海岸線にお宝が転がってと、独り語ち。 砂浜の先の岩場にまで足を運んでみると、水面上に水中から何かが顔を出すのが見えた。 ほんの一瞬海水に足をつけただけで飛び上がってしまうような冷水の中で泳ぎまわる人を見つけてしまって驚いた。
地元の漁師なら寒いとか言ってられないかもと、とりあえず水上に顔を出すのを待って目と鼻の先の岩場から声をかけた。
「あの~、すみません。 さっきから幾度も潜ってらしたんですが、何を獲ってらしたんですか?」
https://letsgochika.jp/blog-entry-19672.html
長編官能小説 『クロス・ラヴ』 第46話 (最終話) Shyrock作
主演:野々宮ありさ
再びクロスラヴ
だからと言って4人の間に新たな恋が芽生えた訳ではない。
だけど今までの友達感覚とは少し違う気がする。
強いていうならば『友達以上・恋人未満』とでもいうのだろうか。
それでもありさと球にそして俊介と浩一に不安はなかった。
彼らには今まで培って来た厚い信頼感があった。
もちろん将来にわたっても絶対壊れないとは断言できないだろうが、少なくとも現時点でその信頼関係は揺るぎないものであった。
とりわけ今回の小旅行後、ありさと俊介、そして球と浩一それぞれの愛情が一層深まったといってよかった。
昔からぜんざいを煮る時に少々の塩を加えることが美味さの秘訣といわれている。甘いものに塩を入れる。一見無茶なように思われるが決してそうではない。微量の塩を加えることによって、その塩が一種のスパイスのような役目を果たし、一層うまみを引き立てることができるのだ。
つまり今回のクロスラヴは、ありさにとって浩一が、浩一にとってありさが、球にとって俊介が、俊介にとって球が、それぞれが『塩』的役割を果たしたわけである。
もし彼らの行動が世間に知れたら、不道徳な行為だと白い目で見られることもあるだろうが、4人は臆することはなく自分たちを信じていた。
https://letsgochika.jp/blog-entry-19673.html
隣村への蔑視
加奈子は西郷どんと別れて間もなく、道に迷うことなく泉集落に入ることが出来た。 ターミナルの人が、説明してくれようともしなかった集落のひとつだ。 通ってみてなるほどと思ったのは比田勝ほどではないにしろ、そこここに確かに住民は行き来してはいるが、揃いもそろって加奈子の姿を見ると何故か一目散に家の中とか物陰に隠れてしまう。
やっと地元の若い漁師さんを捕まえて場所を訊くことが出来たが、
「うん? どこな? どこへ向かいんしゃる?」
男は魚を扱っていて汚れたであろう手を、腰にぶら下げたタオルで拭きながら加奈子に躰を摺り寄せるようにし尋ねた。 加奈子は観光パンフレットの地図を見せ、予約を入れてある民宿を指し示しこう述べた。
「ここです。 この、大浦さんって方の民宿です。 この道に沿って進んだら辿り着けますか?」
ごく普通にものを訪ねたつもりだった。
ところが男は当初地図を覗き込んでくれてはいたものの、その場所が鰐浦とわかったところで地図から目を離し、ついでに加奈子と距離を置き、大浦という名前を聞いた途端、あっちへ行けという風に手をヒラヒラと横に振ってこう言った。
「知らんとばい、そげん地図持ってとらすけん、そうじゃなかとか?……目と耳があっとじゃけん、自分で探しんしゃい」
https://letsgochika.jp/blog-entry-19674.html
「人妻あや 悪夢の別荘地」 第1話 南軽井沢 Shyrock作
<あらすじ>
ヒロインのあやは夫と夏休みを利用し別荘で過ごすことになります。
そんな中、宝石強盗をはかり逃亡中の20代カップルが侵入してきます。
あやたち夫妻の運命やいかに……
それはある夏のことだった。大手商社四菱物産社長の長男であり、まだ三十四才という若さにもかかわらず同社事業開発部長を任されていた山霞俊介は、夏の休暇を利用して妻のあやとともに、俊介の父が所有する南軽井沢の別荘を訪れていた。
日頃は家事を家政婦に任せていたあやも居間を豪華な花で飾り、この時ばかりはと腕によりをかけてご馳走をこしらえ俊介を喜ばせた。
ちょうどその頃、南軽井沢附近の暗い山中を若いカップルが重い足どりで歩いていた。
男は大きなショルダーバッグを重たそうに担いでいる。
「ふう、疲れたぁ。肩がパンパンに張ってるぜ」
「ねえ、どこかに泊まろうよ」
「けっ、こんな山中にラブホテルなんてあるもんか」
「ラブホじゃなくても一般のホテルとかあるんじゃないの」
「仮にあったとしてもこんな真夜中に一般のホテルに飛び込みで行ったら怪しまれるだけじゃねえか」
「そうかしら……」
「今頃、俺達のニュースが流れてるかも知れねえし。ホテルに泊まるなんて警察に自首するようなもんだぜ」
「でも野宿なんてできないし……夏なのにめちゃ寒いじゃん」
「ふうむ、確かになあ……」
https://letsgochika.jp/blog-entry-19675.html
深夜、どこからともなく聞こえる嬌声
その夜、大浦で供された料理は高浜が言ったように、ごく普通の家庭料理だった。 魚介類が豊富な島と聞いて期待してきた加奈子にとって落胆そのものだった。
魚介類ではなく、蒲鉾やハムなど都会の、それも大食漢が好んで食べる安くて量勝負のそれがインスタントの吸い物とともに供されたのだ。 こんなものを対価を払ってわざわざ遠方まで食べに来なくても、東京ならもっとましな総菜がいくらでもそこいらで売られている。
(かなわないわね……こんなものがごちそうって考えること自体、どうかしてるわ……)
原料が気になって食べる気がしない。 が、もしこの他のどこか他の宿に泊まったとしてもどこも同じなら、しかもそれを毛嫌いするなら、すきっ腹を抱えあの船にまた乗って引き返さなければならない。
(みんな中身はともあれ、楽しかったようなふりして帰っていくんだろうな)
こう考えた加奈子は仕方なくそれに倣った。
(それにしても凄い場所ね)
そう言いたくなるのも無理はない。 部屋中隙間だらけ、おまけに新建材の壁。 まるで廃材を寄せ集めて作りましたと自慢されてるような建物なのだ。
民宿と名乗るには立地条件もそれなりに良いところがあるはずだが、ここに来るまでの間幾度となくきれいな海岸線を眺めながら来たものだから、家の前も後ろも山が覆いかぶさったような、すり鉢の底のような佇まいに、なんでこんなところを選んだんだろうと、気分まで滅入り始めていた。 マンションの高層階に住めると喜んで部屋の窓を開けたら、目の前は隣のビルの壁だった……・というのがあるが、この民宿はまさにそれなのだ。
https://letsgochika.jp/blog-entry-19676.html
布団部屋に、女中のような娼婦が閉じ込められていた
自衛隊の輸送班、工藤が探してくれた旅館風な宿の、布団部屋 (布団などを投げ入れておく物置のような部屋) と思われるところに加奈子は部屋を宛がわれた。 正当な料金を払ったにもかかわらずネズミでも這い出るんじゃなかろうかと思えるような部屋にだ。
建物は全多義的には広いものの、V字に切れ込んだ谷の一番奥に建っているため平地に乏しく、斜面に沿って建てられており、加奈子が止まった部屋は右側の斜面の最も低い位置にあった。
他にもっとましな部屋はないだろうかと、宛がわれた部屋を出て斜面の右側の建物内を歩き回った。 だが、残念なことに宴会場以外、ほぼ似通ったような部屋ばかりだった。 このあたりではどうやらこれが普通らしい。
加奈子に宛がわれた部屋のほど近いところに従業員部屋があった。 室内は派手派手しく飾り立てられてはいるが、よく見ると中身は加奈子のそれと似通っていた。 違う点は、加奈子は自由に外歩きできるが、従業員らしき女性は拘束に近い状態で部屋に据え置かれてるようなのだ。
「花子、お客さん」
帳場らしきところにいた女将さんらしき女性が、その部屋にいた女に声をかけた。 呼び声が聞こえた直後に、身なりはそれなりの格好はしているが、どう見てもお客さんとは沖合が時化ていて港を出ることが出来なく、比田勝港に錨を下ろしていたイカ釣り漁船の船員らしいのだ。
「は~い、今行きます~」
九州訛りではなく、標準語で返答する女の子。 部屋を出て行った女の子は斜面の左側の部屋群にうれしそうに向かった。
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『人妻あや 悪夢の別荘地』 第2話 招かれざる訪問者 Shyrock作
ドアを開けるとそこには若い男女が立っていた。
男性は長身で彫の深い濃い顔立ちをしていた。一方女性はスモーキーアッシュでセミロングヘアの当風美人であった。
二人は申し訳なさそうな表情でペコリとお辞儀をした。
「夜分遅くにすみません」
「いいえ、困った時はお互い様ですから。ガスの調子が悪いのですか?」
「はい、メンテが悪いのかコックが硬くて開かないんですよ」
「それはお困りでしょう。ガス会社の連絡先を調べるので、ちょっと待っててくださいね」
「お手数をお掛けしてすみませんね」
俊介は二人を玄関先に待たせたまま階段を駆け上がり二階に消えていった。
おそらくLPガス事業者の連絡先を記したものが二階に置いてあるのだろう。
俊介が二階に消えていったあと、笠原は百合に目配せをした。
百合は小さくうなずくとそそくさと靴を脱ぎ、笠原とともに無断で上がり框に上がった。
二人は我が物顔でずかずかと廊下を進み、あやが寛いでいる居間へと向かっていった。
その頃、あやはソファに座ってファッション雑誌を広げ就寝前のひとときを過ごしていた。
人の気配がしたので振り返ってみると、そこには見知らぬカップルが突っ立っているではないか。
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『人妻あや 悪夢の別荘地』 第3話 居直る二人 Shyrock作
腹部を押さえてうずくまっている俊介を、笠原が予め用意していたロープで縛っていく。
緊縛するのはかなり慣れているようで、まるで箱を紐で梱包するかのようにいとも簡単に俊介を後手に縛り上げてしまった。
「あ、あなたぁ~!」
「旦那様って見かけによらず意気地なしなのね。あはは」
「わたしたちに何をするつもりなの?」
あやは険しい表情で彼らに抗議をする。
すぐに百合が答えた。
「別にあなたたちに恨みがあるわけじゃないから、痛めつけるつもりも金品を盗むつもりも全くないわ。ちょっと深い事情があってね、ここに一晩だけ泊めてくれたらいいのよ」
「事情って……?」
「そんなことあなたには関係ないわ。余計な詮索はしない方が身のためよ」
と百合はあやの質問に釘を刺した。
彼らは侵入した目的が遺恨でもないし泥棒でもないという。
ではいったい何の目的で侵入してきたのだろうか。
素性が知れないばかりか、目的も分からない侵入者と言うのは実に不気味なものだ。
あやは思考を巡らせているうちに不安と恐怖に襲われた。
俊介を縛り終えた笠原は一人掛けのソファにどっかと腰を下ろし寛いでいる。
一方俊介は後手に縛られた状態で床に転がされている。
足首にもロープがかけられその先端はテーブルの脚に括られている。
https://letsgochika.jp/blog-entry-19679.html
騙して連れてこられた……であろう比田勝の夜の蝶
その夜出された食事は表向き料亭と名乗るだけあって確かに美味しく、加奈子は食が進み、普段の二倍ほども食べてしまった。 地元で獲れたというだけあって、天然ぶりは脂がのって甘く、磯に行けばそこいらにゴロゴロ転がってるというサザエに高浜が食べさせてくれたアワビ、加奈子は一口一口かみしめるように味わった。
夜ともなると昼間と違い料亭は、なんだかいうアニメに出てくる料亭のように灯りが点いて賑やかで、でも宴席に花子は駆り出され加奈子は独りぼっち。
女将の勧めで歩いて港まで出てみた。 昼間見ると何の変哲もない、水深が浅い港だが、夜ともなれば海面を夜光虫が彩る。 隅田川の花火を思い出し、しばし見とれた。
翌日は朝から雨だったので、加奈子は多くの時間を花子とレストラン喫茶美松に出かけ食事と飲み物をとり、それが終わると評判のバー桂を中心とした飲み屋街を花子の案内で見て回った。
なるほどと思えたのはその道幅、この時代にあって人力車程度しか通れないほど道幅は狭く、しかも建物たるや外側は鰐浦の民宿同様バラック建てなのだ。
「ねえねえ花子ちゃん、こんな場所に勤めるお姉さんたちって……ひょっとすると……」
「うん、そうだよ。 多分ね。 ウチと同じ、本土のどこかからか連れてこられた人たち」
こともなげに言ってのける。
https://letsgochika.jp/blog-entry-19680.html
『人妻あや 悪夢の別荘地』 第4話 デニムのショートパンツ Shyrock作
あやは眉をひそめて不快感を顕わにするが、百合は一向に気にする様子もない。
それどころか、
「私も親しみを込めてあやさんって呼ぼうかな?あやさん、服の上からじゃ物足りないんじゃない?ガウン、脱いじゃおうか?」
その時あやは上がボーダー柄のカットソーで下はデニムのショートパンツを穿いていた。
向かい側にいる笠原が百合を煽り立てる。
「冷房が入ってないからあやさんが暑がってるぞ。百合、早く脱がしてあげなよ」
「別に暑がってません!」
「そういえばあやさん、ちょっぴり汗ばんでるみたい。さっさと脱いじゃおうか」
百合はあやの言葉に耳も貸さず、強引に衣服を剥ぎ取りに掛かった。
これにはあやも血相を変えた。
「や、やめてください!自分で脱ぎますから……」
「そうなの?その方が手間が省けるわ。あはは」
あやがためらいがちにカットソーを脱ぎショートパンツに手が掛かったその時、俊介の声がとどろいた。
「あや、脱ぐな!」
「……」
笠原は眼光鋭く俊介を睨みつける。
「何だと?もう一度言ってみろ」
「あや、脱がなくていい」
「うるせえんだよ!」
笠原は緊縛されて抵抗のできない俊介の顔面に平手打ちを見舞った。
(パシンッ!)
「うぐっ……」
https://letsgochika.jp/blog-entry-19681.html
夕暮れの岸壁に佇む女
いかに豪勢な料理であっても連日似通っているとあっては飽きもする。 加奈子は女将らに反対されはしたが、料亭を路地を抜け港のすぐ脇にある食堂に入ってみることにした。
比田勝に来て、何度も店の前を通りかかっているが、この店に人が入っていくのを見たことが無かった。
「暖簾が出てるんだから、営業してるんだろうが……」
独り語ちて、矯めつ眇めつ店に入っていった。 結構な時間、港を眺め様子を伺っての入店だったが、その間誰ひとりとしてこの店に入らなかった。 食当たりのことも考えはしたが、それより興味本位的な気持ちが強かった。
「ごめんください」
思った通り、店内には誰もいなかったので加奈子は店の奥に向かって声をかけた。 しばらくしておばさんが出てきて
「あらっ、いらっしゃい。 ずいぶん長い間ウチの店、見てらしたから、入りたいんじゃないかと思って待っとったとですよ」
観光客相手に、丁寧な言葉づかいしようとしてただろうが語尾がなまってる。 その仕草がおかしかったが、待ってくれてたのは有り難かった。
こんな有り様だからできるものと言えば限られてるとの説明を受け、それならとちゃんぽんを頼んだ。 東京の味が懐かしく、ラーメンを頼みたかったが、この店ではやってないという。
https://letsgochika.jp/blog-entry-19682.html
『人妻あや 悪夢の別荘地』 第5話 Tバック姿の調理人 Shyrock作
「ほほう、なかなか見事なおっぱいじゃねぇか。おい、両手を頭の上に乗せろ」
「……」
あやは不安に駆られながらもここは従順にしておいた方が無難と考え、笠原の指示どおり両手を頭の上に乗せた。
「ふふふ、ムチムチ感がたまらねぇな~。この見事なおっぱいをいつも旦那に可愛がってもらってるんだろう?」
「……」
「うん?どうなんだ?」
ショーツ一枚を残すだけとなったあやに、笠原は野卑な言葉を浴びせながらその美しい肉体を舐め回すように見つめた。
その日あやが穿いていたショーツは純白のTバックであった。
笠原はわざと素っ頓狂な声をあげ、あやの後方に屈みこみ臀部に顔を近づけた。
「えへへ、いいケツしてやがるな。それにしても気品のある奥さんがTバック穿くとは意外だな~。昼間は淑女、夜はエロ妻って訳か?がはははは~、今夜、旦那にたっぷりと可愛がってもらうつもりだったんだろう?」
「そんなことありません……」
「別に隠さなくてもいいじゃねぇか。お楽しみの直前にとんだ邪魔者が押しかけて悪かったな~」
「……」
笠原は淫靡な笑みを浮かべながら何やら意味有りげな言葉をあやの耳元でささやいた。
https://letsgochika.jp/blog-entry-19683.html
島に別れを告げていた高浜
「そんな理不尽なことがあってたまるもんですか!」
加奈子は電話口に向かって泣き叫んだ。 脇本商店の売り子のことを、せめても高浜にだけはわかってもらいたかったのに、その高浜はすでに自衛隊を退職し実家に帰ったと、電話口に出た当直隊員が乾いたような声で告げたのだ。
加奈子と美宇田浜で出会ったとき、高浜は獲れたアワビを仲間に配るんだと張り切った声で言っていたが、加奈子はその意図を理解できずにいた。
美宇田浜で加奈子に食べさせた残りのアワビは退職に際し、何かの記念になるよう無理して獲っていたのだ。
離島で青春などということに背を向け勤めあげるのは並大抵のことではない。 離島に閉じ込められる、たったそれだけのことで精神を病む。 それを忘れさせてくれるのが、例えば脇本商店の売り子さんのような存在だ。 ところが、島にいる女の子には以前も述べた対馬独特の習慣が付きまとう。
好きな子が出来たとし、本人同士はそうと知らず付き合っていても、周囲がそれを許してくれているとは限らない。 ライバル他者はそれをよいことに、地元民に取り入って裏から手を回し横取りしようとする。
恋愛問題ではないにしろ、高浜はそういった軋轢に負け、自ら退職を選び島を去っていた。
https://letsgochika.jp/blog-entry-19684.html
『人妻あや 悪夢の別荘地』 第6話 無毛の丘 Shyrock作
できあがったハムエッグは、笠原の指示もありダイニングルームの食卓ではなく居間のテーブルに並べられた。
ダイニングルームより居間のテーブルの方が低く監視がし易いのだろう。
白い皿に盛られたハムエッグには付け合わせに茹でたブロッコリーとトマトが添えてあった。
「ほほう、美味そうじゃねぇか」
「ご飯が炊けてないので代わりにパンでもいいですか?」
「おう、上等だ」
「私もパンをいただくわ」
「分かりました」
「ところでビールが空なんだけどなぁ」
「すぐに持ってきます」
「あやさん、妙な気を起こすなよ。もしも妙な気を起こしたら旦那がただじゃすまねぇからな」
「分かってます。何もしませんから」
台所には包丁があるので、笠原は警戒してあらかじめあやに釘を刺した。
まもなくあやはトレーにバゲット数切れと缶ビールを乗せて運んできた。
二人はかなり空腹だったようで、またたく間にハムエッグとバゲットを平らげしまった。
笠原は残った缶ビールをグビグビ飲んでいる。
その前では上半身裸のあやが二の腕を擦りながらつぶやいた。
「寒くなってきたので何か着ていいですか」
「じゃあ旦那の白シャツを着ろ」
「え?夫のシャツですか」
「女が男シャツを着るのはエロくていいもんだ。白シャツあるだろう?すぐ着ろよ」
https://letsgochika.jp/blog-entry-19685.html
海栗島の食堂でアルバイトに励む美咲
「うわ~、今日もいい天気」
鰐浦湾を見下ろす絶景の地に建てられた海栗島の隊舎の食堂は湾に向かって全面ガラス張りになっていて、窓の外に出て海を眺めることが出来る狭いながらも空き地が設けられている。 美咲は忙しい作業の合間を縫ってはここに出て、隠れるようにしてタバコを吸っていた。
「へえ~、美咲ってタバコ吸うんだ」
食事を終え出てきた新兵の浜田が茶化す。
「吸うよ、悪い。 そういう浜田さんて、タバコを吸う女は嫌いなんだ」
「そうじゃないけど……ランナーにはタバコはね……・それに、ちょっと驚いただけ……」
浜田は口ごもった。 美咲は他のふたり……厚生班の幾世、会計班の和江らと比べ、明らかに派手な女の子。 ところが仕事が始まると、途端に他のふたりに比べ真面目になる。 タバコを吸う姿が板についてる風に見える美咲。 これが本来の彼女じゃなかったのかと、ふと思えて、正直な気持ちがそのまま口をついて出てしまったからだ。
「ウチなんかにちょっかい出して、こんなとこ幾世に見られたらまずいんじゃない?」
茶化すつもりが逆に茶化された。 美咲に言われるまでもない、彼女に比べ幾世は見た目清純で気弱そうに見え、その実噂通り真逆だったからだ。 自分のことはさておき、こういったところを見たら気持ちを表には出さないものの、更に輪をかけ噂通りのことをやるだろう。 浜田にとって、それが怖かった。
「ここに居たらまずいとでも言うの?」
浜田が真剣な目で問いかけると、美咲はへへへっと笑って、そこから先何も言わず、また給与班に引き返してしまった。
仲間内では浜田と幾世が親密に連絡を取り合ってることが相当有名になっていたんだろう。 本音を言えば自分が付き合いたいくせにこの時は、幾世に遠慮して何も言えなかった。 美咲とはそんな女だった。
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『人妻あや 悪夢の別荘地』 第7話 あやとフェイスブラシ Shyrock作
「いたいっ……乱暴しないでください……」
「乳首をつねられたぐらいでたいそうね。本当の乱暴ってどんなものか教えてあげようか?」
「やめろ!あやに酷いことをするのはやめろ!」
「あんたの旦那、うるさいね」
「代わりに俺を殴ればいい!あやには指一本手を出さないでくれ!」
後手縛りされている俊介がその不自由な身体を揺すって、百合に哀訴を繰り返すのだった。
「まあ、素晴らしい夫婦愛ね。あやさん、旦那さんに愛されて幸せね」
「百合、旦那を静かにさせろ。口にガムテープを貼ってやれ」
「分かったわ。あやさん、ガムテープどこにあるかな?」
百合はあやからガムテープの収納場所を聞き出し、俊介の口にべったりと貼り付けた。
「これで少しは静かになったかな。さあ、あやさん、早く四つん這いになって」
「……」
「私の声が聞こえないの?犬みたいになるのよ!」
あやは百合の催促についに観念したのか、頬を赤く染めながら四つ這いになった。
男物のシャツなので丈は長いが秘所を隠すには及ばない。
それでも……
「シャツが邪魔だな」
笠原はそうつぶやきながらシャツの裾をまくり上げてしまった。
臀部を覆うものはすっかりなくなり、秘所にとどまらず肛門までが笠原たちの目に晒された。
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過去の過ちを認めようとしない者たち
最初は地区にとっても部隊にとっても取るに足らないような事件だった。 美咲が、とある男性隊員によって弄ばれ、捨てられ自暴自棄になり出勤してこなくなったのだ。 噂を聞きつけた時、本来ならばその隊員を呼び寄せ事実確認を行い、本人が口にしたことが事実なら厳罰に処すべきだった。
ところが、部隊は恥ずべき事実をひた隠し、むしろ被害者であるはずの美咲を罵ったのだ。 そんな隊員であっても失いたくなかったからだろうが、給与班は困り果てた。 末席の班であっても人員不足は深刻だったのだ。 応募に名乗りを上げさえすれば家庭の事情など深く追求せず雇うやり方をしてきたものを、この時ばかりは人事自ら自宅に出向き呼び戻したのだ。
戻ってはくれたものの、彼女はすっかり変わってしまっていた。 戻った理由は捨ててくれた隊員を退職に追い込むためだった。 彼女は事実を、鰐浦とはこういう地区であるとそのまま述べたのだ。
そのことをひた隠しに隠し、訓練に励んでいた隊員がいた。 宮原、その人だ。 彼は優秀な隊員であるばかりか、優秀なランナーだった。 唯一、彼が心の奥底にしまっていたのも、それが近親結婚による出生。 彼の体内には美咲と同じ、忌まわしい血が流れていのだ。
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『人妻あや 悪夢の別荘地』 第8話 緑のディルド Shyrock作
口にガムテープを貼られ後手縛りにされた俊介が、笠原に追い立てられてあやたちの傍にやって来た。
「あやさん、愛しの旦那さまを連れてきてやったぜ」
「あなた、こっちを見ないで!」
「んぐぐぐっ……!」
「まあそう言わず、恥ずかしい姿をじっくりと見てもらいな」
「旦那は毎晩見てるから、もう見飽きてるんじゃないかな?」
「がははは~、それもそうだな。だけど愛妻が他人にいたぶられる姿って滅多に見られるものじゃねぇよ。しっかりと目に焼き付けときな」
笠原は残酷な宣言をした。
「百合、どうだ。濡れて来たか?」
「そうね。あやさんってかなり敏感なようで、毛先が大陰唇にちょっと触れるだけで身体をビクンとさせてるわ。それに微かだけど割れ目からよだれを垂らしているしね。あはは」
「どれどれ?」
笠原はわざとあやの臀部に顔を近づけじっくりと覗き込んだ。
「うんうん、確かに濡れてるな。本当ならこの蜜を旦那が美味そうに啜って、あやさんはヒィヒィ言わされてたんだろうが、俺たちが邪魔してしまったからな~。悪いことをしちまったなあ」
「私たちがその埋め合わせをしてあげれば丸く収まるんじゃないの?」
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