ピュグマリオーン掲示板

卒業研究発表会を終えて――2年間最後のゼミ掲示板の書き込み / 4

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 2日間の研究発表、本当にお疲れ様でした。
 そして2年間、ありがとうございました。長いようで、あっという間でした。このような情勢ということもあり、対面でお会いすることができなかった分、不便なこともありました。しかしオンライン上だからこそできることも沢山あり、充実した2年間を送ることができました。末廣先生のご指導はもちろん、こんなに素晴らしいメンバーのもとで学ぶことができた時間は本当に貴重で、光栄に思います。簡単に自分の2年間と発表までのことを振り返ろうと思います。
 3年次では『ロミオとジュリエット』『十二夜』を通じてゼミ生みんなで作品に対しての解釈を深めていきました。レヴェルの高いメンバーの中、映像分析や挿入歌の分析について多くのことを学ばせていただきました。後期のミュージカル映画では、実際にスライドを作成し発表しましたが、自分の無知に悔しさを感じるようになりました。先輩方の研究発表を聴いて怖気づき、そのまま4年次ではパラグラフ・ライティングに苦戦し、先輩の論文解題に地獄を見て、夏の勉強会では書き出しOKをいただくことができず、途中からは涙も枯れてしまいました。私はバズ・ラーマン監督による映画『華麗なるギャツビー』を研究題材とし、結論にはデヴィッド・フィンチャー監督の映画『ソーシャル・ネットワーク』を扱いました。アウトラインにも自信が持てないまま執筆が始まりました。おかじから連絡は来ず、誕生日企画も進めていかなければならない、諸々の不安と焦りがありました。個人相談のほとんどは冷戦状態、理解力が悪いため頂いたアドヴァイスをまず理解していくことに必死でした。嫌われることを覚悟にしつこいくらいにケイトに相談し、りさこには添削を求め、ゆりや、るるとは執筆中の不安や文句を言い合いました。そんなこんなで無事提出し、発表の日を迎えました。
 私は現実逃避をしてなんでも楽な方向へ考える癖があり、正直なところ、就職活動も半分諦めていました。やりたいことも、目標も希望も何もないからです。小さいころから将来の夢は「立派な大人」と逃げたような台詞をよく口にしていました。結局、就職活動も内定を頂けたからそこにした、といった具合で毎日が行き当たりばったりです。自分の言いたいことをまとめることが苦手で、人前で話すこともそんなに好きではありません。極度のめんどくさがり屋で、適当な人間です。さて、ここまで卑下してみました。みなさんが私に対してどのようなイメージを持っていようが、あまり気にしません。こんなことをだらだらと考えながら「ここまできたならもうやるしかない」などと自分に言い聞かせ、17人の発表を聴き終え、最後に発表をさせていただきました。正直、発表以降はあまり記憶がありません。しかし大トリを務めさせていただいた上に、好評をいただけたたことは間違いなく、今後の人生において何かしらの自信につながると、今になって思います。1年次の初めにこの作品と出会い、私にとって英米文学へのときめきの始まりが『華麗なるギャツビー』でした。終わりもまさかこの作品だとは思ってもいませんでした。もうしばらく喜ばせてください。やっと「文学が好きだ」と大口を叩けそうです。そして、散々に苦しめられた映画『トゥルーグリット』における「不屈の精神」が私にもあったのでは?と考えているところです。反感を買いそうなのでこの辺にしておきます。
 本当にこのゼミに入ってよかったと思います。文章能力も低く、論理的思考力も兼ね備えていない私にとって、大変な場所であったことは間違いないのですが、その分たくさんの刺激を受けて学ぶことができました。この2年間の経験と学びは、必ず次のステップに活かしていきたいです。ゼミでの学びは終わってしまいますが、今まで以上に映画鑑賞と読書は、私にとって最高の娯楽になると思います。
 こんな私にも熱心にご指導してくださった末廣先生、そして4年ゼミ生のみなさんには感謝しきれません。私のようなひねくれた人間の人生に関わってくださり、そして、支えてくださり、ありがとうございます。いつか、ゼミでの2年間、またはそれ以上の輝かしい〈過去〉に思いを巡らせることがあるかと思います。そしてこんなご時世、これまで以上に苦しいこともあると思います。それでも私たちは、たえまなく過去へと押し戻されながら、流れに逆らう舟のように力の限り漕いでゆくしかなさそうです。たぶんみなさんなら大丈夫です。
 最後まで締まらない散文的な書き込みとなりましたが、ご容赦ください。これからもみなさんのご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした。

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