卒業論文発表、そして約2年間のゼミナールお疲れ様でした。
発表を終えたすぐは達成感と開放感のが大きく、ゼミナールや学生生活が終わってしまうこと自体、実感が湧いていなかったのですが、いまこの最後の書き込みを行なって、ようやく全てが終わったのだと感じてきました。みんなの書き込みを読んで、涙が止まらないのと同時に、ここまでの大作が書けるか不安になっていますが、私も2年間を振り返ってみようと思います。
まず2年の後半にゼミナールの説明会がありました。その時はゼミナールに対して、漠然としたイメージしかなく、正直どこでも良いかなと感じていました。しかし末廣先生のゼミナールの説明を聞いて、「私はここ以外のゼミナールは考えられない。」と大きく決意していました。木曜5限の特別講義で映画の新しい見方や、考察について感銘を受けていたからだと思います。選抜を行い、私の大好きな『レ・ミゼラブル』のレポートで無事合格し、非常に嬉しかったのを、昨日のことのように覚えています。それから念願の末廣ゼミナールにて活動ができると思った矢先、感染症の流行によって、オンラインでの活動がメインとなり、初めてのゼミナールであるにもかかわらず、特殊な活動の仕方で、かなり不安があったままのスタートでした。3年次ではシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』と『十二夜』の映像研究や、原作との比較を行いましたが、英語が苦手な私は自分の意見を発することよりも、みんなの考えや先生の解説を聞くことに必死でした。さらにレポートの課題が多く、終わったとひと段落したところで、またさらに次の課題が迫っており、徹夜に近いことをしていたのを思い出します。後期のミュージカル映画の研究では、前期よりさらに映像研究に特化し歌詞分析なども行いました。大好きなミュージカル映画であったこともあり、研究していて楽しかったのと同時に、毎回のプレゼンで自分にはなかった考えや新しい意見が聞けて、非常に勉強になったことを覚えています。そして4年生になり、いよいよ卒論執筆に取り掛かるために、アウトラインから書き始めました。しかしアウトラインの時点で、作品を通じて何を言いたいのかが分からなくなってしまい、スランプに陥ってしまったことを覚えています。周りのメンバーは大方方針が決まっているのに対し、私だけが取り残されているような気がして、焦ったり、作品決めのときに迷っていた『パラサイト 半地下の家族』にすれば良かったなんて思ったこともありました。先日のオンラインコンパでも話題に上がっていましたが、あまりにも上手くいかなさすぎて、他ゼミ移籍計画も考えていたこともありました。しかしながら、他のゼミメンバーの助けがあったおかげで、今このようにして最後の掲示板を書き込めていると思うと、お世話になったメンバーには感謝しかありません。私は卒業論文の題材として『羊たちの沈黙』を選びましたが、多くの迷いはあったものの、卒論を書き上げた今、この作品を選んで良かったなと心から思います。今となってはゼミ内で「ボンド・ガール候補生」という肩書きを頂いていますが、そのきっかけでもある「イギリス文学の世界」で書いたレスポンス・ペーパーのように、自然とボンド・ガールのような強い女性に憧れていた私にとって『羊たちの沈黙』は、きっと最適だったのだと思います。この卒論を書き終えてからは、クラリスやジョディ・フォスターのように、キャリアを積みながら圧倒的弱者に寄り添えるような強い女性になることを人生の目標にしたいと思います。私の論文には至らない点が多くあると思いますが、それくらい『羊たちの沈黙』という作品と向き合うことができて、良かったと感じています。
発表の日まで、たくさんの苦労がありましたが、そんな中でも切磋琢磨しながら支えてくれたメンバーと、私の語彙力と理解力のなさから、多くのご迷惑をおかけしたにもかかわらず、最後まで情熱を持って指導してくださった末廣先生には感謝しかありません。末廣ゼミナールで過ごした約2年間は、私にとってかけがえのないものです。この約2年間を誇りに思いながら、社会人でも頑張りたいと思います。最後にはなってしまいますが、皆さんがこれからも充実した日々を過ごせますよう、祈っています。本当にありがとうございました!