サルバドール・ダリのお部屋です。
下の写真は、スペインにあるダリ美術館。
898a00525c
ぐりりん
通報 ...
・ダリは「偏執狂的批判的方法 (Paranoiac Critic)」と称し、超現実主義において「ダブル・イメージ表現」という技法を創出したことで知られている。
これは、簡単にいえば 「あるイメージが他のイメージにダブって見えるという表現方法」である。
参考作品:「水面に象を映す白鳥」(1937年)
「ナルシスの変貌」 (1937年)
・絵画以外の活動も多彩で、メディア露出をほかのシュルレアリストより重視していた。著述、映画、彫刻、写真などさまざまな大衆メディアに頻繁に登場。アメリカでは大衆文化のスターとなり『Time』誌の表紙にもなった。
「フィゲラス付近の風景」
ダリが6歳の時の作品。
この絵はダリの印象派時代の代表作の1つである。
「パンの籠」
ダリのアカデミックな絵画技術の高さを示した敬虔な作品である。これを描いた当時のダリは22歳で、マドリードの美術学校を卒業したばかりだった。
「大自慰者」
ダリの初期の代表作。
中央に描かれている下を向いて目を閉じた顔はダリの横顔である。この横顔はダリの故郷カタルーニャのポルトリガトの海岸にあるゴツゴツした自然岩である。
ダリは自画像と岩を同一視して描いている。ダリはポルトリガト海岸に点在する不思議な岩からインスピレーションを得て、作品を制作していた。
(既にダブル・イメージ表現が見られる)
「記憶の固執」
ダリの初期の代表作。
溶けて柔らかくなった時計が描かれた「記憶の固執」。ダリ自身のアイデンティティをよく表現していると言われる。
ダリには、ゆっくりと溶けていくカマンベールチーズと彼自身を同一視しているところが見られる。
「溶けていく」という動作は、「衰える」「崩壊する」「柔らかくなる」などネガティブな状態を象徴している。ダリが柔らかいものが嫌いな理由の1つに、ダリには「性的不安」があったためといわれている。
「茹でた隠元豆のある柔らかい構造」(内乱の予感)
1936年から始まるスペイン内乱の不安を察知してダリが描いた作品。この絵画を描いてから6ヶ月後に実際に内乱が勃発。そしてダリは「潜在意識には予言力がある」と気付いたという。
ほかに予言力を発揮した有名な作品に「新人類の誕生を見つめる地政学の子供」(1943年)がある。
「新人類の誕生を見つめる地政学の子供」
「ナルシスの変貌」
主題はローマの詩人オウィディウスの『転身物語』である。
作品の左側で湖を見つめるのがナルシス、そのナルシスの右に同じような形態で三本の指に挟まれた卵が偏執狂的批判的方法(ダブルイメージ)で描かれている。その卵からはナルシスの生まれ変わりの水仙が殻を破り、花を咲かせている。
「水面に象を映す白鳥」
一見すると、三羽の白鳥が水辺に佇んでいる絵画だが、水面に反映した白鳥の姿は象に見える。
「クリストファー・コロンブスによるアメリカの発見」
この作品は、同じスペイン人であるコロンブスへのオマージュである。
ダリはこの時代、ローマ・カトリック教会の神秘主義へ関心を高めていた時期であり、そのため、新大陸にキリスト教と真の教会をもたらすコロンブスの姿を自分と重ねている。なおダリ自身は、絵の中においてコロンブスの後方にいる十字架をもってひざまずく僧侶の姿として描かれているという。