日本に密教を伝えたのは空海(6〜7世紀の人物)ですが、空海が中国に渡る少し前の7〜8世紀頃、インドにおいて仏教とヒンドゥー教の対立が起き、そこにペルシャのイスラム勢力が侵攻してきて、3つの宗教の力関係の中でインドにおける仏教は衰退消滅へと向います。
そういった時代の流れの中で仏教の教えの中にヒンドゥー教の教えが混ざり込んでインド仏教史は小乗 、大乗に加えて金剛乗(密教)が加わります。
金剛乗ではヨーガの修行を成就するにあたって「グル」と呼ばれる導師(師匠)の存在が必要不可欠なものとされ、グルへの絶対的帰依が修行では求められます。(グル信仰)
〝金剛〟という言葉は部派仏教時代の経論からみられ、部派仏典の論蔵(アビダルマ)の時代から菩提樹下に於ける釈迦の成道は、金剛座でなされたとする記述がみられますが、〝金剛乗〟の語が出現するのは密教経典からになります。
インド仏教において、「顕教と密教」は説かれておりますが金剛乗の教えは説かれておりません。仏教の「顕教と密教」とヒンドゥー教の「金剛乗」が時代の流れの中で、混合していったものと考えられます。(金剛乗だけに^^)
オウム真理教でもヴァジラヤーナ(金剛乗)が説かれ、グルである麻原彰晃への絶対的帰依が要求され、グルが指示すれば殺人も肯定する教義となってあの凶悪な犯罪が起きてしまいました。
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