この「仏と如来の違い」は、『法華経』で説かれている三五の法門を学ばないと理解には至りません。
三五の法門とは、日蓮大聖人が『兄弟抄』の中で、
「経文に入つて此れを見奉れば二十の大事あり、第一第二の大事は三千塵点劫五百塵点劫と申す二つの法門なり」
と言われました大変重要な御法門です。
法華経の経文には二十の大事な法門があり、中でも第一、第二の大事は三千塵点劫、五百塵点劫という二つの法門であると日蓮大聖人は申されております。また、『法華取要抄』にもこの二つの法門について述べられています。
「今・法華経と諸経とを相対するに一代に超過すること二十種之有り其の中最要二有り所謂三五の二法なり」
今、『法華経』と諸経とを比較すると、法華経が釈尊一代の他の諸経よりもはるかに勝れている点が二十種ある。その中でも最も重要なことが二つある。いわゆる三千塵点劫・五百塵点劫の二法である。
日蓮正宗では、「久遠元初」という言葉を用いて日蓮本仏論を立てておられますが、日蓮大聖人は御書の中で〝久遠元初〟という用語は一度たりとも使われておられません。
上に示した二つの御抄に於いて、最も重要なのは〝三千塵点劫〟と〝五百塵点劫〟の二つの法門であると明確に述べられておられます。
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