法介
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2023/10/17 (火) 09:07:31
お釈迦さまは弥勒菩薩の質問に答えて言います。
「弥勒よ、なんじらが昔より未だ見たことのないというこれらの大菩薩たちは、自分がこの娑婆世界において成仏してよりこのかたこの諸々の菩薩を教化し、指導して、その心を調伏して大道心をおこさしめたのである」と。またいわく「われは伽耶城の菩提樹の下に坐して、最正覚を成ずることを得、しかして無上の法輪を転じ、これらの大菩薩を教化して初めて道心をおこさしめ、いまはみな不退の位に住している。乃至自分は久遠よりこのかたこれらの衆を教化した」と涌出品に説き明かしている、これはすなわち略開近顕遠である。
法輪という言葉が出てきますがこれは四諦の法輪説法(三転法輪)の事です。「略開近顕遠」とは、久遠における本因本果をお釈迦さまは、弥勒に対してここではこのように略して語っておられます。
しかし、弥勒等の大菩薩はここで大いに疑いを抱いた。
お釈迦さまが『華厳経』を説かれた時、法慧等の無量の大菩薩が集まった。いかなる人々かと思われた時に、仏はわが善知識であると仰せられたから「そうかもしれない」とその時は思っていた。
その後の大集経を説いた大宝坊や、大品般若経を説いた白鷺池等に集まってきた大菩薩もまた仏の善知識であるように思われた。
しかし今、地から湧き出て来たこの「地涌の菩薩」達は、彼らには似もつかぬ古くて尊げに見える。定めて釈尊のご師匠かなどと思われるのに「初めて道心をおこさしめた」と説いて、かつては幼稚のものであったのを、教化して弟子としたなどと仰せられたことは、大なる疑いである。
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