『法華経』涌出品第十五で地涌の四菩薩が出現した時の様子を日蓮大聖人が『開目抄』の中で解りやすく述べておられますので現代語訳で紹介します。
まず、お釈迦さまの『法華経』説法を聴聞していた弟子達が、
「世尊、もしも我らに、仏が世を去られた後のこの娑婆世界にあって、努力し雑念を去り仏道修行に専心してこの経典を護持し、読み節をつけて唱え、書写し、供養する役目を課されるならば、この土において、きっと広くこれを説き奉るでしょう」
と熱い決意を訴えるのですが、お釈迦さまは何とこれを退けます。
「止めよ、仏法に帰依した男子よ、おまえたちはこの経を護持しなくてもよい」
そう言われて弟子達が
「えええ! 何で~!」
とショックに打ちひしがれていると、大地が激しく震動して裂け、そこから金色の光彩を放って無数の地涌の菩薩が出現します。その菩薩達は身体が皆金色で、仏のみが備えている三十二のすぐれた身体的特徴を具えていた。
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