五仏性の内容は次の通りです。
「正因仏性」--- 衆生が本来そなえている本有の仏性
「了因仏性」--- 本有の仏性を照らしあらわす智慧のこと
「縁因仏性」--- 智慧を起こす縁となる行法のこと
「果性」 ------ 菩提の果
「果果性」------ 涅槃の果のこと
このうち「正因仏性・了因仏性・縁因仏性」の三つの仏性をまとめて三因仏性と言います。
正因は本有として元から備わっているものの了因の「智慧」と縁因の「縁」がないとその正因も顕れません。それを日蓮聖人は「善知識の縁に値わざれば悟らず知らず顕れず」という言葉で言い現わしておられます。
「因」である三因仏性に対し、「果性」と「果果性」は因を元とした果報にあたります。三因によって得られる果徳です。
仏道を実践していくことで様々な覚りを得ていき、如何なる状況にあっても常に誤りのない判断をもって正しい道を歩んでいける様になります。それが「菩提の果」です。--- 果性
そして正しい道を生きて行く事で最終的に執着から離れた臨終を迎えて六道から離れた「涅槃の果」を得て天上界へ転生します。--- 果果性
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