みんポケ!

【SS】暗殺者みのしまさん

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🔪

あんみつ
作成: 2018/05/31 (木) 19:46:47
最終更新: 2018/05/31 (木) 21:20:12
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1
あんみつ 2018/05/31 (木) 20:22:33 修正

三日前      太陽が真上に昇る頃、とある酒場のカウンター席には、一人の男が座っていた。
平日の昼間の酒場には、この男以外に、客は誰もいない。

店主「緊急の依頼(ラフロイグ)が届きました」

店主は、コップを磨きながら、唐突に口を開いた。

店主「それも、成功報酬が非常に高い依頼(とても上質なウィスキー)です」

男は、眉間にシワを寄せた。

みのしまさん「ラフロイグね...となると、情報も少ないんだろ?」

店主「ええ、しかし、これほどまでに上質なウィスキーは、滅多に現れません」

みのしまさん「うーん...」

暗殺者として、みのしまさんは、危険な橋は渡らない主義であった。そのために、今日まで生きてきたのである。普段ならば、考える間もなく、一蹴するところだが、今は事情が違う。

店主「ご存じの通り、組織から抜け出す(マオタイ酒を注文する)ためには、大金が必要になります」

2
あんみつ 2018/05/31 (木) 20:36:08 修正

みのしまさんは非常に腕の立つ暗殺者であり、業界内では、その名を知らぬ者はいない。

そんな凄腕アサシンは、一日も早く、この汚れ仕事から足を洗いたいと思っていたのだ。

店主「このウィスキーを飲み干すができれば、あなたは晴れて、マオタイ酒を注文することができますよ」

みのしまさん「...仕方がない、その酒について、詳細を見せてくれ」

店主は、カウンターの引き出しから、一枚のラベルを取り出した。それを、すっと男に差し出す。

みのしまさん「...ZAWAZAWA?聞いたことがない。それにしても、ターゲット()が多いな」

店主「私が掴んだ情報によると、ZAWAZAWAは、未成年(青い果実)のみで構成されているようです」

みのしまさんは目を閉じて、想     と一分、意を決して、この依頼を引き受ける旨を述べた。

3

支援

4
頂(キ ・マ・ス)◆jttgGfj/xQ 2018/06/01 (金) 17:19:34

しえん

5
ふぇねっくー 2018/06/02 (土) 02:10:42

6
あんみつ 2018/06/03 (日) 11:23:56

ZAWAZAWAのアジトは、すぐに見つかった。
九州地方の山奥     何かの工場があったであろう跡地は、悪ガキの巣窟になっていのだ。

みのしまさん「まったく、学校にも通わずに何をやってるんだか...」

この男には、今年で10歳になる甥がいる。あの子が、あのようになってしまったらと考えると、胸が痛む。さらに、殺されるというのだから、彼らの親には、つい同情してしまう。

さて      テロ組織ZAWAZAWAは、現在深刻な人員不足に陥っている。そこで、みのしまさんは、入団者を装うことにした。

みのしまさん「あの、連絡を送った者なんですが」

水星人のピラミッド「ようこそ!」

7
柿崎だったり 2018/06/03 (日) 17:07:50

特異点F

8
頂(キ ・マ・ス)◆jttgGfj/xQ 2018/06/03 (日) 21:35:57

つ④

9
あんみつ 2018/06/06 (水) 19:41:18 修正

快く迎え入れてくれた少年は、暴力的犯罪組織の人間にしては、非常に明るかった。
油断を誘っている可能性もあるが、どちらにせよ、話しやすい方が良い。

簡単に組織についての説明をしながら、少年は、アジトの案内を始めた。

水星人のピラミッド「ここがトイレで...あ、そこがオーナーの部屋ですね!一応、挨拶しに行きましょうか!」

みのしまさん「...はい」

ここまで軽率だと、いくらプロの殺し屋とはいえ、調子が狂う。
オーナーとは、この組織のボスのことだろうか。それにしては、警備が手薄であった。

10
あんみつ 2018/06/06 (水) 19:58:02 修正

扉を開くと、高そうな椅子に腰掛けている中年の男の姿があった。

みのしまさん「あの、私は」

自己紹介を始めようとした矢先、その男に言葉を遮られる。

シャンてぇあ「ああ、そういうのはいいから。君の素性について、こっちでは、とっくに調べはついてんだ       

みのしまさん「っ!!」

咄嗟に、みのしまさんは胸ポケットの銃に手を伸ばしたが、その必要はなかった。

シャンてぇあ「酒井君、歓迎するよ」

みのしまさん「...」

        サカイくん?誰と間違えている?

鎌をかけている可能性もあるが、単に調査員が無能だっただけかもしれない。

11
あんみつ 2018/06/09 (土) 20:38:06 修正

シャンてぇあ「君には、ラルトス神の元についてもらう」

すると背後から、「よお」と声をかけられ、咄嗟に振り返ると、小身の男が立っていた。
       いつの間に...

ラルトス神「案内してやるよ、ついてきな」

軽い口調の男だが、凄腕の殺し屋だと自負しているような自分に気づかれず、ここまで接近したのだ。この男はただ者ではない。

みのしまさんは警戒しながらも、ラルトス神に連れられ、屋上へ上がる。
誰もいないことを確認した後、ラルトス神は唐突に口を開いた。

12
あんみつ 2018/06/09 (土) 20:46:55 修正

ラルトス神「明日、オーナーの誕生日パーティーが行われる。全員が出席する」

ラルトス神「ここの人間は、ガキに至るまで酒飲みだ。“プレゼント”は用意してあるか」

小身の男は、抑揚のない冷徹な声で尋ねた。

       この男は“協力者”か?...いや、店主はそのような人間がいるとは言っていなかった。
すると...俺がこの組織を皆殺しにすると知っており、あえて仲間に知らせずにいる人間。

みのしまさんは、ラルトス神が“裏切り者”だと確信した。
どうやらこの男は、組織の中でも幹部クラスのようなので、自分の身辺調査結果の誤りについても、この男が偽装したというのなら説明がつく。オーナーの部屋の警備が薄いのも、然りである。

そうと決まれば話は早い。みのしまさんは黙って頷いた。

ラルトス神「よし、では改めて案内をする」

13
あんみつ 2018/06/24 (日) 22:51:46

その夜、みのしまさんはベットの上で悩んでいた。
今回の仕事はあまりにも簡単過ぎるのだ。過去に、そうして油断させられて、うっかり殺されかけた案件もあった。あのラルトス神という男が、いつ自分の命を狙ってくるかわからない。

時計を見ると、もうすぐ24時。ラルトス神の計画通り毒を入れるのであれば、5時までには行う必要があった。
ため息をつきながらも、上体を起こしたその時である        

「きゃああああああああああああああっ!!」

どこからか、布を裂くような悲鳴が響き渡る。

         なんだ?俺以外に資格が現れたのか?
みのしまさんは、銃を懐に入れると、警戒しながら外に飛び出した。

階段を上がって二階へ進む。そこには、悲鳴の主と思われるような腰を抜かした少年と        血塗れで倒れているラルトス神の姿があった。

アクティブ「あ、あっ!トイレに行こうと思って部屋を出たらっ!そのっ、らりっ、ラルトス神がぁっ!!」

少年は、死体を見るのが初めてなのか、失禁し、がたがたと震えていた。

14
ふぇねっくー 2018/06/24 (日) 22:56:17 >> 13

刺客、じゃないのか?

15
柿崎だったり 2018/06/24 (日) 23:04:40 >> 13

ラル神!!