私立■■■■学園、■■県■■市に存在する県内でも有数の進学校、そう世間では説明されている。
実はこの学園の生徒全員が超能力者や魔法使いと言った異能持ちなのだ。そしてこの俺―――雑貨屋―――は今日からこの学園に通うことになった。
はてさてどんな波乱が待ち受けているのやら……
camel_cricket
残りカス
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支援
市立ざわざわ学園ってなかった?
雑貨屋「ヤバい、遅刻するッ!」
俺の名前は雑貨屋、魔法が使えるごく一般的な高校1年生だ。
雑貨屋「あの角を右に曲がればッ!」
そして俺は今人生最大のピンチだ、なんと学校初日から早速遅刻しそうになっているのだ!
だが角を曲がれば学校は目と鼻の先、多分大丈夫だろう。
雑貨屋「スーパーウルトラハイパーミラクルロマンチッィィィィィィィィィィクカアアアアアアアブ!」
説明しよう、スーパーウルトラハイパーミラクルロマンチックカーブとは全身の筋肉を完全に支配し最も効率よく、かつ効果的に右に曲がる技なのである。ちなみに名前は今適当に決めた。
雑貨屋「よし!門は目の前だ!行くぞおおおおおお!」
加速加速加速加速うううう!今の俺はボルトをも凌駕する速さで走っているだろう、門まであと5m、これは間に合う、そう確信した、その瞬間ッ!
黒塗りの
ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ
目の前で門がしまった、念のためスマホで時間を確認するがまだまだ時間はある。
アポかど「やれやれ、今年度の遅刻者はそうとう馬鹿なようだな。まさかの2時間遅れとは……」
門の前にはいつの間にか小太りのおっさんが立っていた。それにしても2時間遅れ?遅刻者?俺が遅い? 俺がスロウリィ!?何たる暴言!こやつ生かしてはおけぬ!…………でも一応スマホで再確認しておくか…………あ、マジで2時間遅れてた。なんて目の悪さだ、俺。
アポかど「私の名前はアポかど、ここの教師をしている。さて、毎年遅刻者にはある難問をクリアできたら遅刻は無しにしてあるのだが………どうするかね?」
雑貨屋「そんなのやるに決まってるでしょう!さあ!ハリー!ハリーハリー!ハリーハリーハリー!」
アポかど「まあ答えはそうだろう、では難問を言い渡そうか。」
ブオン
その音と同時に世界の音が止まる。
アポかど「この隔絶世界の中で私に攻撃を当てる。それが難問だ。」
やばい、不可能問題を言い渡された。
アポかど「まあ、無理だと、そう思うだろう?だから先攻はお前に譲ってやろう。さあ来い!」
雑貨屋「じゃあ俺の使える上から2番目の魔法を使わせていただきます。」
アポかど「最強の奴じゃなくていいのか?まあ自信があるならそれでもいいがな。」
自信?あるわけない。俺の使える最強の魔法を使えばほぼ確実に攻撃を当てれるが外の世界まで影響が及んじまう。流石にそれはダメだ。
雑貨屋「じゃあいきますよ!午前零時、古びた教会の鐘の音が鳴り響き、異星からの使者が連絡船と共にやってくる、さあ連絡船に乗れ、無に帰ろう!Our Bellmaker, Our Radiant Skies !」
時が止まり動くもののないはずの隔絶世界の空が宇宙色に染まり地面から甲殻類に似た生物が無数に湧いて出てくる、それは連携しているかのような動きでアポかどに襲い掛かる。
最後の台詞アポじゃなくね
修正しました。
アポかど「ハハハ!素晴らしい!その年で既にLv8の召喚魔法が使えるとは!………だが、その召喚魔法は少し癖がありすぎる。停止世界 。」
無数の甲殻類が同時に動きを止めた。停止世界 、その能力は一定範囲内の運動エネルギーを0にするという恐ろしい魔法だ。勿論、その難易度はLv10である。
雑貨屋「な!?Lv10の停止世界 だって!?あ、あんたただの教師じゃないな!」
アポかど「ふん、私は只の教師だ。Lv10ぐらい■■■■学園の教師なら誰だってできる。それこそ給食のおb、お姉さんだろうがな。」
な、なんて学園なんだ、■■■■学園は。
雑貨屋「なら!いつかどこかの彫刻 !」
頭が異様に膨らんだ、まるで胎児のような姿をした彫刻が出現する。それは目にもとまらぬ速度で
アポかど「だがそれも、停止世界 、完全に停止する。」
だがそれも、甲殻類と同じように停止した。
支援
某あかしけやなけと関係あるのかと思ったがそんなことはなかったかな?
雑貨屋「クク、実はここまでは計画通り、それは世界の機械人形 」
本来の機械人形 の詠唱は『僕はこの切れた発条を回そう、だから一緒に行こう、さあ、手を出して』だ。だがその詠唱を何故『ここは世界の』にしたかは……まあもう少ししたら分かる。
アポかど「ふん、Lv2の魔法を使うとは万策尽きたか?悪足掻きか?諦めて遅刻しろ、雑貨屋。」
雑貨屋「ハッ、そんな余裕綽々な態度をとれるのもこの詠唱が終わるまでだ!これは運命よりいでし物 !」
流石にLv10の魔法だと勘違いさせるのは大変だったが俺のあと2つある能力の後押しのおかげでなんとか勘違いさせれた。
そしてこの
さあ、時間が巻き戻る。最初の魔法で決着がついていたら楽だったのにまあ仕方のない事だ。
すげえ、読めねえ
二行で説明したる
遅刻した
遅刻を無かったことにした
雑貨屋「おはよう!」
巻き戻った世界で俺はアポかど先生に挨拶をする。まあ向こうは何も覚えていないからなにもないだろう。
アポかど「ああ、君は新入生だろう?新入生はまず体育館に行くことになっている。」
雑貨屋「ありがとう、先生!じゃあ行ってくる!」
体育館へと駆け出す俺、さてどんな波乱が待ち受けているのやら……
???「おい、アポかど」
アポかどの背後に顔をマスクで隠した男らしき人影が出現し声をかける。
アポかど「……ロロナか、何の用だ?」
ロロナ「クク、何の用だとは、ハハハ、面白いジョークではないか?まさか逆行 で記憶が無くなったわけではないだろうな。フハハハハハ!」
アポかど「ふん、一応確認しただけだ。笑うのを止めろ、貴様の笑い声は癪に障る。」
ロロナ「失礼失礼、で、雑貨屋?だったか?奴の強さはどれくらいなんだ?」
アポかど「ふむ、今年度でも上位には入るだろう、といっても奴は汚い女王 以外にも何か能力を隠していたようだったがな。」
ロロナ「ハハハ、あれで最強じゃなくて上位か。今年度は怪物が多そうだな。それにしてもまさかいでし原初の機械 を使うとはな、機械仕掛けよりいでし神 のアポかどに、な。」
アポかど「ふん、ヒトならざる者の理想郷 のロロナにそう言われるとはな、光栄だよ。」
その言葉と同時にアポかどとロロナは雲一つない快晴の中、闇に消えた。