ふるはいく!

第73代幹部引退挨拶

2 コメント
views
1 フォロー

平素よりお世話になっております。
第73代主将を務めさせていただきました松井康赳です。

11月1日~4日に江ノ島ヨットハーバーにて開催された全日本学生ヨット選手権大会をもちまして私達4年生10名は現役生活の幕を閉じました。
インカレ期間、大変多くのOB・OGの皆様やご家族の皆様、関係者の皆様からご支援ご声援をいただきました。結果で恩返しすることができず大変申し訳ありません。皆様のおかげでどんな時も前を向き、4日間帆走りきることができました。誠にありがとうございました。

インカレが終わって数日が経ちましたが、正直引退したという実感はあまり湧いていません。平日に滝港マリーナに行きましたし、土日祝日月曜日にバイトを入れることにまだまだ抵抗があります。部活が終わり、研究1本で行けるはずなのですが、研究になかなか集中できず、ヨット部での最後の1年間が頭から離れません。

「もっとできたはず」
これが今の率直な気持ちです。自分に対して、チームに対して、部活に対して、同回に対して、後輩に対して、ヨットに対して、ペアに対して、OB・OGの皆様に対して、保護者の方々に対して、応援してくださっている方々に対して。これらすべての事に真正面からぶつかりきることができませんでした。あと少し視野を広く持てていたら、嫌われる勇気を持てていたら、衝突をすることを避けていなかったら、自分の意見に確固たる根拠と自信をもてていたら、他人を頼れていたら、結果は変わっていたかもしれません。自分に厳しくし続け自分を変え続けることができず、自分の弱さが最後の結果に直結したと思います。自分自身に対して厳しく仕切れなかったことが1番の後悔です。

また、年始に令和6年度能登半島地震が発生しました。艇庫は半壊し使えなくなり、これまで通り七尾で活動することができなくなりました。1月は本当に先が見えず不安な毎日でした。しかし、OB・OGの皆様や保護者の皆様など多くの方々のご支援・ご協力のおかげで2月末には練習を再開することができ、その後の活動も滞りなく行うことができました。この場をお借りして改めて感謝申し上げます。
しかし、震災が起こって、悪いことばかりではありませんでした。3月の琵琶湖合宿、新たな他大学・団体さんとのつながり、滝港での練習、岩城さんとの出会い等。これまでになかった新しい事にチャレンジする機会を沢山いただき、自分たちに世界を広げると共に大きく成長することができました。苦しい状況には変わりないですが、その一つ一つの出会いやつながりが私達の心に光をともしてくくれていたのだとすごく感じております。ありがとうございました。このつながりを大切に今後も活動していきます。

後輩達へ。
1年間自分達についてきてくれてありがとう。結果で恩返しすることができず申し訳ない気持ちでいっぱいです。納得いかないことや、辛いこと、大変なことを沢山させてしまったけど、江ノ島インカレ最終日まで共に帆走りきってくれてありがとう。皆の支えのおかげで最後までやり向くことができました。皆は個性にあふれています。個性が豊かな人が集まると様々な価値観や考え方を学ぶことができると同時に、意見の衝突も多々起こります。そんな時は思いっきりぶつかって下さい。自分の意見をしっかり伝えて、相手の意見もちゃんと聞いて受け入れる。自分の意見ばかり押し付けていては喧嘩になってしまうので、相手を認めることを忘れないで欲しいです。そうすれば本物の絆が生まれてくるのではないでしょうか。
また、震災が起きたことで、大きく変われるチャンスが沢山転がっています。多方面から様々なお声掛けをいただいていると思います。「これまで」に縛られることなく、どんどんチャレンジして、多くを学び、人とのつながりをどんどん広げていってほしいです。
また、今後ネガティブな精神状態になる時期が訪れるかもしれません。でも、どうかヨット部を続けてほしいです。お金では絶対に買えないかけがえのない経験がきっと沢山できるはずです。

同回へ
4年間本当にありがとう。当初の半数以下になってしまったけど、この10人で最後まで活動できて本当に良かったです。1年間共に「部活」と向き合い、チームを作っていけたことを誇りに思います。本当にありがとう。これからもよろしくお願いします。

最後に拓武へ
最後まで一番近くで戦ってくれて本当にありがとう。
なかなかいい景色を見せてあげられなくてごめん。楽しいレースを毎回してあげられなくてごめん。上手くいかなくてむしゃくしゃして雰囲気悪くしてごめん。自分の技術不足で拓武の悩みの種を増やしてしまってごめん。沢山辛いしんどい思いをさせてしまってごめん。ジャボってごめん。拓武の優しさとちょっとゆっくりな話し方に何度も救われました。我儘で、上手くいかないと拗ねて、ミスを引きずって、本当にめんどくさい手のかかるスキッパーだったと思うけど、最後まで一緒に乗れてありがとう。ハーフ~フルトラくらいの拓武のヒールトリム、めっちゃ好きでした。自分にとって間違いなく拓武がNo.1のペアです。来年、最高のペアと最高の景色を見てきてください。今まで本当にありがとう。

最後になりますが、4年間本当に多くの方々にお世話になりました。ご迷惑をおかけする場面も多々あったと思いますが、それでも最後まで私達を見守って下さり、またご指摘してくださりありがとうございました。今後は現役の一番近くで、新たな目標に向かって全力でサポートしていきます。後輩の皆さんいつでも応援しています。

多くの人と出会い、沢山の事を学び経験した金沢大学体育会ヨット部に感謝申し上げます。本当にお世話になりました。ありがとうございました。

第73代主将 松井康赳
作成: 2024/11/11 (月) 08:59:12
履歴通報 ...
1
第73代副将 大塚涼平 2024/11/12 (火) 15:10:51

いつもお世話になっております。
第73代副将を務めさせていただきました大塚涼平です。

まず、インカレ本戦をはじめ、震災直後から現在まで活動が続けられたことを幸せに思うとともに、皆様のご協力があってこその1年間でした。この場をお借りして感謝申し上げます。本当にありがとうございました。結果で示すことができず申し訳ありません。そして、何より自分ら4年生全員が満足のいく結果ではないのが心残りです。

 後輩や同回に向けての言葉は予選が終わったときのふるはいくや本戦後のMTGで伝えたので、ここでは1年前にふるはいくで書いた言葉の答え合わせをしようかなと思います。
そのふるはいくには、“自分が選ぶ道を正解にする努力をする。”と書きました。ここでいう正解とは目標(インカレ総合10位)達成すること。そして道には数ある選択の中で特に、“スキッパーに転向すること”という決意表明を込めました。結果の面だけ見ればもちろん正解にはならなかったですが、この1年間を終えて得られたものは自分の中でかけがえのないものとなりました。例えば、OBやOGの皆様との関わりが増えたことです。どんな悩みを相談しても広い心をもって受け止め、解決策まで出してくださるし、技術の質問をしても+αの回答までしてくださり、早くヨットに乗りたい!とまで思わせてくださるその引き出しの多さとその引き出しから瞬時に適切な回答を持ち出す力、、もっと早くから関われたら、、と引退した今になって思いますし、直近の先輩方も皆同じようなことを言っていたなぁ、と思い出しました。あとは、純粋にヨットの楽しさが増えたことです。クルーの時に見られなかった視点でヨットをみることができました。どのヘルムが早いのか、どうやったら前に出すことができるのか、挙げだしたらきりがないですが、2人乗りである以上、やはりペアとのコミュニケーションが欠かせません。まだまだスナイプという艇種を極めていきたいし、他の470やシングルハンドの船はどうやって走らすのか、クルーザーにも興味がありますし、とにかくヨットという競技に対してさらなる知識を深めていきたいです。

 きれいな文章でまとめられず申し訳ないですが、もし、後輩のみんなの中でこの言葉を少しでも意識してくれる子がいたら、自分の経験から、次のように考えてほしいです。
 
これから選んでいく選択肢はどれが正解でどれが正解ではないのか、もちろん誰にもわからないです。けれど、正解のわかった選択をするよりも未来がどうなるかわからないまま悩み、考え、それでも突き進んだ選択をする方が結果的に後悔するかもしれないけれど、その分得られるものは大きく、納得のいく終わり方ができると思います。つまり、先行きが見えなくてもとにかくチャレンジしてみてください。ただがむしゃらにやるのもいいかもしれないですが、ちゃんと“自分なりに努力する“までがセットです。これからも応援しています。

最後になりますが、改めまして、文面上ではありますが、先輩方にはたくさんのご指導や激励のお言葉をいただきました。同回には今まで一緒に戦ってくれてありがとう。最後まで迷惑ばっかかけてごめん。もうちょっと素直になればよかった。後輩には、関わりづらい先輩かもしれないけどみんなの言葉や笑顔が心の支えでした。また、ヨット部への入部を許してくれた母親もありがとうございました。皆様のおかげで自分の中でかけがえのない4年間を過ごすことができ、幸せでした。今後ともどうぞよろしくお願いしたします。

失礼します

2
第73代470主将 後藤広睦 2024/11/13 (水) 19:44:35

お世話になっております。
今年度470主将を務めさせていただきました、後藤広睦と申します。

最後のふるはいくということで、自分の現役生活を振りかえって感じたことを伝えたいと思います。非常に長い文章になりますが、最後まで読んでいただけますと幸いです。

 昨年の11月、大敗を喫した小戸インカレを終えて、最後の1年間は誰よりも勝利に貪欲で、上手くて、速くて、強いプレイヤーになろう、常にその姿を見せ続けよう、と決意しました。
クラスリーダーを務めるうえで、苦しい思いをすることや、人間関係、結果に悩むことが来ることは前々から承知でしたし、実際にとても苦しく、何度も1人で悩み続けた1年間でした。
人それぞれ価値観や考え、勝ちに対する意識も異なるため、それを1つにまとめあげることは非常に難しく、最後までリーダーとしての役割を果たせなかったです。迷惑をかけた部員のみんなには、申し訳なく思います。

 しかし、どんな時でも常に前を向き、純粋にヨットを楽しみ、「インカレ総合10位」という目標に向けて覚悟をもって臨み続けた1年間でした。
宣言通り、自分は誰よりもヨットに乗り、楽しみ、速くて上手くて強いプレイヤーへと成長できた自信があります。部員1ポジティブである自信があります。異論はあると思いますが、認めたくありません。
そのくらいの覚悟をもって、スローガンの「強くあれ」をもとに活動してきたつもりです。

 どんなに自信があっても、どれだけ強くても、どれだけ練習をしてきても、やはり結果が全てであることは変わりありません。インカレに両クラスで出場できなかったこと、全国の他大学を前に全く力が及ばなかったこと、これは誰も納得のいかない結果ですし、悔しくて悔しくて江の島が嫌いになるくらい悔しい結果ですが、今は素直に受け止めることが出来ています。
最後の大会だからこそなのか、自分の力はこんなもんじゃない、まだやれる、そんな気持ちが1日目、2日目とレースを終わるたびに溢れ出し、いつも通りの100%のパフォーマンスでレースに臨めませんでした。情けない気持ちでいっぱいでした。
勿論、強風域でのクローズやスタート技術など、明らかに他大学と比較して大きく劣っていた部分がありましたし、最後までこの課題を解決できないままインカレを迎えてしまったことなど、様々な要素が合わさって23位という結果となったことは紛れもない事実です。技術的に、人間的に、総合的な面で自分たちの力が足りていなかっただけです。この悔しさをどう晴らそうか、まだ決まっていませんが、とりあえずは後輩たちに託そうと思います。

 さて、4年間の現役生活を振り返ると、自分は非常に恵まれた、貴重な経験をさせてもらった身であるなと感じます。
1年生の頃は今でもずっと憧れの4年生のもと、ただただ楽しくヨットに乗っていました。ただ部活にいるだけで、目的意識などはあまり持っていませんでした。
2年生では、絶対にメンバーになると決めインカレにも出させてもらいましたが、ヨット部という組織の在り方や部員間の意識の差に疑問を持ち始め、インカレ後に部活を一度離れました。当時迷惑をかけた先輩方、最後まで向き合ってくださりありがとうござました。
3年生は、とにかくインカレで勝ちたい、全国でインパクトを残したいという気持ち一筋でヨットに、部活に取り組んでいました。全国で勝つためには、覚悟と練習時間が全然足りていないことに気づきました。
4年生では、今まで蓄えた知識や技術が一気に結びついて、一緒に乗っていた山内と名和も必死についてきてくれて、今思えば1番楽しく乗れていた時期なのではと思います。2人に対しては、高度な要求をしていたと思うけど、ヨットに夢中になってくれて、一生懸命楽しそうに乗ってくれてありがとう。
悩み事は1番多い1年間だったけど、岩城さんのご協力もあり、セーリング競技の真の面白さ、奥深さに気づくこともできました。
3回のインカレに出場させていただき、震災が起きたこの1年間も常にヨットに集中することができ、本当に恵まれていましたと改めて思います。

 これらを踏まえて、後輩たちには、とにかく目標達成に向けて、勝利に向かって貪欲に活動し続けてほしいです。最終日にも少し言いましたが、ヨット部は体育会部活動であり同好会ではありません。常に勝利を目指すべき組織であり、全員がその意識を持たなければ一体感というものは生まれず、ただの仲良し子好しの組織として成立してしまいます。
 1年前のふるはいくにも書いた気がしますが、今よりももっと闘志を燃やして努力してください。負けたら死ぬほど悔しがって、勝ったら素直に喜んで、本気で上手くなろう、上手い奴を抜かしてやろうという気持ちをもって活動してください。自分が下手だと思うなら、1番に出艇して、誰よりも練習時間を取ってください。毎練習みんなよりも5分早く出艇するだけで、いずれは大きな差になります。
 これらの勝利への意識はヨット部に所属しているうえで1番の義務であると思います。そして、プライドなどは早いうちに捨てて、素直な気持ちをもってにセーリング競技と向き合ってほしいです。

 とはいえ、活動していく上で個々の価値観の違いや、意見の衝突は避けられないですし、冬は寒いし春は風強いし、他のことに時間使いたいって思うこともあるし、勉強との両立も大変って思うこともあると思います。思い通りにいかなくても、どんな時にも、みんなの持つ心の根底に「勝ちたい」という意識を持っていれば、同じ土俵に立って争いができます。根本的な意識の部分にずれがあると、どうしてもまとまりがつかず、課題解決が困難になってきます。行き詰まった時は、それぞれが向かってる方向が、意識が、行動が一致しているのかよく見直してみてください。
みんなが体育会として一体感のある組織で、江の島で僕たちの無念を晴らしてくれることを願っています。

 この4年間、OB・OGの皆様、家族、先輩後輩、様々な方のご協力もあり、自分もなんとか最後の1レグまで走り抜くことができました。大学では遊びまくる予定でしたが、2名の先輩からのお誘いを受けたおかげで、その計画は白紙になり、こんなにも魅力的なスポーツに出会ってしまいました。自分をセーリング競技に出会わせてくださり、新歓で拾ってくださり、本当にありがとうございました。
結果と言う形で恩返しはできませんでしたが、残る方法はただ1つ、セーリング競技を今後も続けることだと自分は考えています。何かしらの形で今後も携われるように、努力したいと思います。
最後になりますが、本当に良い経験ができました。間違いなく一生で1番濃い4年間でした。ありがとうございました。ただただ、勝ちたかったです。

今後とも金沢大学体育会ヨット部をよろしくお願いいたします。

第73代470主将 後藤広睦