ふるはいく!

第73代幹部引退挨拶 / 2

9 コメント
views
1 フォロー
2
第73代470主将 後藤広睦 2024/11/13 (水) 19:44:35

お世話になっております。
今年度470主将を務めさせていただきました、後藤広睦と申します。

最後のふるはいくということで、自分の現役生活を振りかえって感じたことを伝えたいと思います。非常に長い文章になりますが、最後まで読んでいただけますと幸いです。

 昨年の11月、大敗を喫した小戸インカレを終えて、最後の1年間は誰よりも勝利に貪欲で、上手くて、速くて、強いプレイヤーになろう、常にその姿を見せ続けよう、と決意しました。
クラスリーダーを務めるうえで、苦しい思いをすることや、人間関係、結果に悩むことが来ることは前々から承知でしたし、実際にとても苦しく、何度も1人で悩み続けた1年間でした。
人それぞれ価値観や考え、勝ちに対する意識も異なるため、それを1つにまとめあげることは非常に難しく、最後までリーダーとしての役割を果たせなかったです。迷惑をかけた部員のみんなには、申し訳なく思います。

 しかし、どんな時でも常に前を向き、純粋にヨットを楽しみ、「インカレ総合10位」という目標に向けて覚悟をもって臨み続けた1年間でした。
宣言通り、自分は誰よりもヨットに乗り、楽しみ、速くて上手くて強いプレイヤーへと成長できた自信があります。部員1ポジティブである自信があります。異論はあると思いますが、認めたくありません。
そのくらいの覚悟をもって、スローガンの「強くあれ」をもとに活動してきたつもりです。

 どんなに自信があっても、どれだけ強くても、どれだけ練習をしてきても、やはり結果が全てであることは変わりありません。インカレに両クラスで出場できなかったこと、全国の他大学を前に全く力が及ばなかったこと、これは誰も納得のいかない結果ですし、悔しくて悔しくて江の島が嫌いになるくらい悔しい結果ですが、今は素直に受け止めることが出来ています。
最後の大会だからこそなのか、自分の力はこんなもんじゃない、まだやれる、そんな気持ちが1日目、2日目とレースを終わるたびに溢れ出し、いつも通りの100%のパフォーマンスでレースに臨めませんでした。情けない気持ちでいっぱいでした。
勿論、強風域でのクローズやスタート技術など、明らかに他大学と比較して大きく劣っていた部分がありましたし、最後までこの課題を解決できないままインカレを迎えてしまったことなど、様々な要素が合わさって23位という結果となったことは紛れもない事実です。技術的に、人間的に、総合的な面で自分たちの力が足りていなかっただけです。この悔しさをどう晴らそうか、まだ決まっていませんが、とりあえずは後輩たちに託そうと思います。

 さて、4年間の現役生活を振り返ると、自分は非常に恵まれた、貴重な経験をさせてもらった身であるなと感じます。
1年生の頃は今でもずっと憧れの4年生のもと、ただただ楽しくヨットに乗っていました。ただ部活にいるだけで、目的意識などはあまり持っていませんでした。
2年生では、絶対にメンバーになると決めインカレにも出させてもらいましたが、ヨット部という組織の在り方や部員間の意識の差に疑問を持ち始め、インカレ後に部活を一度離れました。当時迷惑をかけた先輩方、最後まで向き合ってくださりありがとうござました。
3年生は、とにかくインカレで勝ちたい、全国でインパクトを残したいという気持ち一筋でヨットに、部活に取り組んでいました。全国で勝つためには、覚悟と練習時間が全然足りていないことに気づきました。
4年生では、今まで蓄えた知識や技術が一気に結びついて、一緒に乗っていた山内と名和も必死についてきてくれて、今思えば1番楽しく乗れていた時期なのではと思います。2人に対しては、高度な要求をしていたと思うけど、ヨットに夢中になってくれて、一生懸命楽しそうに乗ってくれてありがとう。
悩み事は1番多い1年間だったけど、岩城さんのご協力もあり、セーリング競技の真の面白さ、奥深さに気づくこともできました。
3回のインカレに出場させていただき、震災が起きたこの1年間も常にヨットに集中することができ、本当に恵まれていましたと改めて思います。

 これらを踏まえて、後輩たちには、とにかく目標達成に向けて、勝利に向かって貪欲に活動し続けてほしいです。最終日にも少し言いましたが、ヨット部は体育会部活動であり同好会ではありません。常に勝利を目指すべき組織であり、全員がその意識を持たなければ一体感というものは生まれず、ただの仲良し子好しの組織として成立してしまいます。
 1年前のふるはいくにも書いた気がしますが、今よりももっと闘志を燃やして努力してください。負けたら死ぬほど悔しがって、勝ったら素直に喜んで、本気で上手くなろう、上手い奴を抜かしてやろうという気持ちをもって活動してください。自分が下手だと思うなら、1番に出艇して、誰よりも練習時間を取ってください。毎練習みんなよりも5分早く出艇するだけで、いずれは大きな差になります。
 これらの勝利への意識はヨット部に所属しているうえで1番の義務であると思います。そして、プライドなどは早いうちに捨てて、素直な気持ちをもってにセーリング競技と向き合ってほしいです。

 とはいえ、活動していく上で個々の価値観の違いや、意見の衝突は避けられないですし、冬は寒いし春は風強いし、他のことに時間使いたいって思うこともあるし、勉強との両立も大変って思うこともあると思います。思い通りにいかなくても、どんな時にも、みんなの持つ心の根底に「勝ちたい」という意識を持っていれば、同じ土俵に立って争いができます。根本的な意識の部分にずれがあると、どうしてもまとまりがつかず、課題解決が困難になってきます。行き詰まった時は、それぞれが向かってる方向が、意識が、行動が一致しているのかよく見直してみてください。
みんなが体育会として一体感のある組織で、江の島で僕たちの無念を晴らしてくれることを願っています。

 この4年間、OB・OGの皆様、家族、先輩後輩、様々な方のご協力もあり、自分もなんとか最後の1レグまで走り抜くことができました。大学では遊びまくる予定でしたが、2名の先輩からのお誘いを受けたおかげで、その計画は白紙になり、こんなにも魅力的なスポーツに出会ってしまいました。自分をセーリング競技に出会わせてくださり、新歓で拾ってくださり、本当にありがとうございました。
結果と言う形で恩返しはできませんでしたが、残る方法はただ1つ、セーリング競技を今後も続けることだと自分は考えています。何かしらの形で今後も携われるように、努力したいと思います。
最後になりますが、本当に良い経験ができました。間違いなく一生で1番濃い4年間でした。ありがとうございました。ただただ、勝ちたかったです。

今後とも金沢大学体育会ヨット部をよろしくお願いいたします。

第73代470主将 後藤広睦

通報 ...