患者側に立ってみると、医学的に病気認定された方が、病気だから仕方ないんだという免責を得るに等しい事になり、一つの安心感、安定感にもなろうものであるが、一方では、天使の言うように甘えという見方も出来るのである。なぜなら感染症に対する病原菌のように、原因となるものがはっきりしない以上、精神疾患は自己責任という側面があるからである。そのようなものに医療保険を適用させるのは、医者側と患者側の利害の一致でしかないという疑いが多分に残るものである。しかし一方では労災認定の基準になるなど、他の福祉への影響が既に出来上がっている以上、直ちに否定然らしめる事は困難であると言える。精神疾患と言えど何かしらの基準は必要なのであり、(治療は期待出来ないとしても)少なくとも病態における分類は充分に確立しているので、そのような意味では必要であると言える。つまり精神疾患に対しては民間療法でもいいのだが、労災など金銭が絡む利害が生ずる問題に対しては、認定のための確かな理由とするために医学的見地というものは必要だろうというものである。
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