カメ飼いの皆さまへー災害用掲示板ー

意見交換の広場 / 6

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ヤマダ 2018/07/03 (火) 19:51:42 b452f@f1dde

 再びヤマダです。いちいち長文ですみません。
 動物関連の本を読むのが好きで飼育書はもちろん各種のペット関連書籍を買ったり借りたりで読み漁っているのですが、比較的最近読んだ本の中で興味深い、かつこの掲示板とも関連の深い内容がありましたのでここで整理します。取り上げる本は2冊、『うちの鳥の老いじたく』と『やさしい猫の看取りかた』で、いずれも老いたペットの看取りを主題とした書籍です。飼育数の多い犬猫はもちろんウサギとかも看取りの本があるのですが、カメの看取りガイドはこれまで出会っておりません(田向先生書いてくれないかな)。

■『うちの鳥の老いじたく』より
 この掲示板に関連しそうな内容というのが、(鳥は鳥飼育ビギナーが思うより意外と長寿なので)飼い主より長生きするとなると、飼い主が家族に今後の飼育を依頼する……などの理由で「他人にゆだねる必要が生じる」といった文脈で、その際の注意点を説明した文章です。鳥は大型種だと70年も生きるらしいです、カメもびっくり。
 そのため、災害時にペットを他人に預ける、というのとはやや異なりますが問題点として浮き上がる事態はほぼ同じだなと感じました。
 『うちの鳥の老いじたく』ではタイトルどおり鳥を対象に書いてありますが、鳥は(他人に預けようとしたら)「明らかに拒否の姿勢を見せる」という行動をとることがあるそうで、この辺りはカメでは思い当たる経験はありません。これは私に飼い主とペットという関係の間柄しか経験がないからかもしれません。
 それで、他人に預けるときの問題として、筆者の経験で感じた問題が3点挙げられています。

1)十分ではない了解のもと後の面倒を見てもらえると思い込んでしまうこと
 一言でまとめてしまうと、その鳥のことをどの程度理解してもらえているか、というズレのことを指摘しています。カメの場合も動物ですから十人十色で、とくにカメを飼っている人なら「カメならこの程度の振れ幅で爬虫類の行動をとるだろう」と思ってしまいますが、予想もつかない振れ幅を見せる個体もいるということですね。世話を依頼する人についても、その行動はその種に当たり前の行動と思い込んでしまって、依頼するときに説明せずに渡してしまうかもしれません。

2)費用と時間について
 費用は予想がつくと思いますが、鳥の場合、放鳥といって一定時間ケージから出して部屋を自由に飛ばせる飼い方が増えてきていて、日々それに割く時間が必要ということがポイントになるようです。カメの場合、日光浴がこれに該当するかもしれません。日光浴の必要性も種によってかなり異なりますし。

3)「相性」の問題
 これが先にも書いた「拒否の姿勢を見せる」ことで、人間どうしでも相性はありますが、それと同じ問題が人と動物の間にもある、ということです。そうはいっても災害時にはペットの世話を他人にゆだねる必要が生じるわけで、本によると一度でスイッチを切り替えるように任せてしまうのではなく、何度か繰り返し会ってから決定することを勧めています。あくまでもこの本では災害時の文脈ではありませんので、災害時にそんな時間的余裕があるかなどは別途考えるべきかと思いますが、鳥の飼育移譲の場合にはそのような苦労もあったということのようです。

 ザッと(私が書いた)この文章を読み直してみると、災害時にそんなことまでやってられないだろうなという感想は持ちますが、おそらく「やるときは十分なコミュニケーションをとれ」ということに尽きるのだと思います。

■『やさしい猫の看取りかた』より
 この本には章を建てて災害について記述があり(11ページなのでわずかですが)、本書は猫を対象として説明されていますが、カメに当てはめて読み替えることができます。ポイントとして(私が)気に留めておこうと感じたのは次の2点です。

・災害はいつなんどき発生するかわからないので天井付きケージは直撃を避けられることからお勧め
 飼育環境はかなり多様で生活環境と直結している人が多いと思いますが、夜間の激震だと「直撃」の危険性を考えておくべきということはハッとさせられました。たしかにおっしゃるとおりです。

・日本動物虐待防止協会はペット防災学という名称の浸透を目指して取り組む
 取り組んでいること自体は、ハァそうですかがんばってください、なのですが、その取り組みの中で日ごろから何を準備すべきか検討されていて、その中から個人ができることを本では紹介してあります。それを列挙します。

  (1)マイクロチップ
  (2)保護用鑑札・名札の装着
  (3)防災バンダナの用意
  (4)避難トレーニング
  (5)飼い主と飼い猫の関係性がわかる証明書を作っておく
  (6)日ごろのフードの量や好んで食べる種類をメモしておく
  (7)飼い主が緊急時のペットの救命措置方法を知っておく
  (8)居住地域の広域避難場所はペット同伴可能かを調べておく

 大半はやはり猫向けの本だなと思わせますが、カメ飼いの視点で少し取り上げてみます(詳細は本を読んでください)。
 まず(4)はデフォで要チェックですね(実際の参加は時間が必要ですが、地域でどんな避難訓練があるか確認するだけならすぐにできる)。(6)もこの掲示板の問題意識を共有できる人であれば何らかの形でメモがある人が多いでしょう。
 (3)の防災バンダナとは蛍光素材の生地で首に巻きつけて身につけさせるものらしいです。リクガメなら使えるかもしれません。ただ、これを読んでウチはミズガメだから関係ないなと思うより、そのような目的でミズガメに使える手段はないかなと考えてみるべきなのでしょう。
 (5)は公の証明書のようなものではなく、特徴を記載したきずなカードのようなもの(かめ吉さんのblogで紹介あり←無断で触れてすみません)を考えたらよいようです。
 最後の(8)は各自やっておいたほうがよいでしょう。避難場所は自治体によって名称が微妙に異なるので、ネットで検索するときはまず自治体のページから見たほうがよいかもしれません。あるいは自治体名+避難などの検索をして、自治体のページを見たらよいでしょう(その自治体に住む人のblogなども多数見つかりますのでご注意を)。実は、私も緊急避難場所の所在地は確認したことがあったのですが、(多様な)動物との同伴については確認したことがなかったので、いま問い合わせているところです。犬猫についてもWebには記載がありませんでした。

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