>> 57 >> 65 「……成る程。お知り合いの方がいらっしゃいましたか」 相も変わらず無表情で、どうにも、感情が読み取れない。 倒れかかっていったアズキを横合いから見つつ、少女は言葉を続けた。 「私と貴方の間に面識はありませんが、体調不良のようでしたので、勝手ながら介抱した方が宜しいかと思いお声掛けした次第です」 しかし、と、首をアカネの方へ傾けて、 「どうやら無用のことだったようです。失礼致しました」 スカートの裾をつまみ、小さく頭を下げる。決して洗練された動きではないが、謝罪の手段として、誠意が込められていることだけは、何とか読み取れる。そんな、ややぎこちないものだった。
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