kagemiya@なりきり

泥モザイク市 / 175

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ノイマン[ハービンジャー] with イライザ 2020/05/16 (土) 00:36:40

>> 169
「やれやれ……まぁこういう人には言葉は届かないものか」
「貴方が言う事じゃないと思うんですけど」

イライザの言葉を聞こえないふりをしながら、ノイマンはボッティチェリの姿を見て笑う。
まぁ変人性で言えばノイマンをはじめとする科学者と、ボッティチェリを代表とする芸術家というのは変わりがない。
ノイマンは実際ロスアラモスでファインマンをはじめとする多くの変人と付き合ってきたから、よくわかる。
だからこそ

>> 170
突然笑いだすそのKBECにも、特に驚く様子もなく対処できる。

「ユーモアですか、そう言ってもらえると嬉しいですね。ボクこう見えて割と面白いでしょう?」

どうです、今度食事でも……と誘おうとしたときには、既に彼は離れ始めていた。
やれやれ、警備の硬い人だ。だがそういう人間であるほど信用もできる。
もし何か事件があった時は、あの人に頼ってみるのも悪くないか…そう考えながら御幣島の方を見る。

>> 171
「さて……、会話の節々を読み解く限り、随分と過去のものを集めているように見えますね」

一風変わって、先ほどまでのおちゃらけた雰囲気と異なり、少し異様なオーラを醸し出す。

「まぁ自分、20世紀の英霊ですので過去の知識はそれなりにあるものなんですがー、
 やっぱり過去ってのは大事ですよね。……そんな貴方は、この御苑を見て、何を感じてるんですか?
 左京で自分、過去の記録を蒐集している身なのですが、良ければ見学とか……来ます?
 散らかってますけどね、お茶ぐらい出しますよ」

少し昏い雰囲気が差す笑みでノイマンは微笑みかける。
そう言えば、街並みが変わりすぎて気づかなかったが、此処は京都だったなと思いだした。
日本の伝統の町、京都。それはある意味では彼にとって思い出深い街でもあった。

────時は、第二次世界大戦。日本の都市に原爆を投下する箇所を決める作戦会議。
ノイマンは言った。「最も大事なものが破壊されるとき、人は己の戦意を失う」と。
故に京都を破壊するように進言した。その時のことを思い出していた。

「(あの計算が正しいとしたら、今この破壊され尽くしたとも言える御苑を見て、どう思うのだろう)」

そう、知りたかった。あくまでそれは興味本位。
自力で説いた問題の回答を知りたがる子供のような、純粋な興味本位であった。

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