kagemiya@なりきり

泥モザイク市 / 146

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>> 145
「謎の迷宮……な? そらまた、災難やな」

相手には聞こえないように、少し鼻を鳴らす。自分の正体を知っていて、この往来でその件について宣っているのならば、少々「対応」を考えねばならなかったが……どうやらその気配はない。
単純に、ワープの事故で到達してしまったということだろう。密かに準備していた《令呪》によるカレンへの通報を中断する。
基本的に、あの迷宮の存在は厳秘だ。噂程度ならばいい。カレンが適当に、廃棄街領域で対応するだろう。あの迷宮への到達法を知らないままに動く程度の者は、彼処へ入るべきではないのだ。
ともあれ、到達していた、という事実自体が問題である。後々、報告をする必要はあるだろう。

「ま、今度テレビで見たら応援したるわ。えーと……ドゥオイメイ、でええんかな」

>> 142
……さて。もう一組、ヨソモンであるでっかいのとちっちゃいの。

「ほー。アンタ、見ただけで分かるんか。流石にサーヴァントやな」
「マハーバーラタか。確か、インドの物語やったっけ? 知り合いが言うとったわ」

尾名の言葉を聞きつつ、彼女は二人に胡乱な眼を向ける。

「……あたしは元々梅田の出身やから、助けてくれた礼もあるし、案内くらいしたるけど。ある連中って何やの?」

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