エメリア・フィーネ/ビーシュマ
2020/04/27 (月) 21:56:19
>> 140
「グァハハハハハ! 良いって事よォ! 助けろと言ったのはマスターだからな! 礼はこっちのちっこいのに言いな!」
「えー? それにしてはアーちゃんもノリノリで助けに行ってなかった~? って、あれ? ありがとうが2つ?」
助けた1人と1匹を見ながらエメリアが疑問符を浮かべる。
助けた人影は1人だったのに、明らかに声が2つ聞こえたからだ。
そして百四十(ry年生きた彼女は、その長年生きた勘から、その声が猫から放たれたものだと気付いた。
「えー? 何この子使い魔ー!? 可愛いー!」
命の危機……とまではいかないが、けがを救った事など忘れて、エメリアはシュレディンガーの頭を撫でまわす。
その様子は少女が猫をかわいがるというより、老人が猫と戯れる様を連想とさせる仕草であった。
>> 141
「さて……お前も危なかったな。ケガは無いか?」
マスターが猫に夢中になっている最中、ビーシュマは刀根に声をかける。
その服装から、ただものではないとビーシュマも悟ったらしく、興味深そうに刀根を眺めていた。
「その服装を見るに…お前さんは職人か何かかい? 筋肉のつきようを見るに、女にしちゃあ随分と鍛えているように見えるな」
グァハハハハハ……と笑いながら、ビーシュマは続ける。
「名前は何ていう? 俺ぁビーシュマ。この猫と戯れているちっこいのがマスターのエメリアってぇんだ。
俺らはこの辺に来て日が浅い。"ある連中"も探している。良けりゃあこの辺で人が集まりそうな場所を教えてもらえやせんか?」
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