ある程度力のある国の独裁者ってものは、「なんでも思い通りになると思っている人」だったらまだやりようがあるけど、大半は、「世の中は間違った状態にあるが、努力すればより良い方向に進むものである」「国を挙げて正しい努力をすることができるようになるのなら自分は命でも捧げる」っていう強い決心のもとで生きてる人ですからねえ。ひとつひとつはもっともなんだけど二つ合わせたうえで「権力」がプラスされるととんでもない化学反応起こす触媒みたいなもんで。
国民にとって重要なのは「独裁」をするかどうかではなくて、「善政」をするかどうかだ、というのは当たり前の話ですが、独裁があかんのはたいていの独裁者が「善政」を続けていけないことですからねえ。プーチンもこんな戦争起こしていなければ、「混乱の時期にロシアをまとめ長期にわたって安定させた有能な政治家」という歴史的評価で終わっていたと思うんですけど、ほんと、クロイソス王の逸話は正しい教訓を伝えてますなあ……。
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