Flight Coach BBS

Dual GPSによるGPSエラー低減の試み / 4

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今回もGPSアンテナを2つ上向きで並べて配置し、"GPS Blending"機能を使用してGPSエラー発生の有無を調べました。下図はLogファイルのPOSデータをGoogle Earth上に表示させたもので、各マヌーバを色分けして表示してあります。飛行機のアイコンはその位置における機体の姿勢を示しており、赤は機体の上面を、青は下面を表しています。フライトパス上の白い四角マークはPrimary GPSユニットにより補足された衛星の数が12未満となる位置を表しています。前回の同様の配置でフライトしたときと比べて大きなジャンプは無くなりましたが、下図の矢印で示すような小さなジャンプは未だ残っています。今回大きなジャンプが無くなったのは、GPSユニットの学習機能が働いたせいでしょうか。
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 各GPSユニットから出力された緯度データを比較すると、下図のようになります。前回と同様、赤がPrimary、緑がSecondary、青がBlended GPSを表しており、ベージュがPOSデータであり、カルマンフィルターを通して最終的に出力される緯度データで、Plotterで描画するときに用いられるデータです。黄色い縦線はPrimary GPSのNSatsが0となり、HDopが99.99となる位置を示しています。
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Primary GPSの測定精度が大きく悪化し、Blendする際のPrimaryとSecondaryの出力データの重みが変化したときの前後でジャンプが発生する様子が分かります。赤い矢印のジャンプの幅は距離に換算すると9.61mです。
 カーボン製キャノピーやモーター周りにカーボン部材を使用しているにもかかわらず、GPSアンテナが1つの場合に見られた大きなジャンプは、2つのGPSユニットを用いた"GPS Blending"機能を用いることによってほとんど見られなくなりました。ただし、小さなジャンプは未だ残っており、"GPS Blending"機能について更なる調査が必要です。

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