法介
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2023/10/01 (日) 02:48:37
こちらで四諦の「三転法輪」のお話をしておりますが、
三転法輪
https://zawazawa.jp/bison/topic/14
初転法輪にあたる蔵教では、実体に即した四諦が説かれます。ここでの瞑想は寂滅を目的とした九次第定(サマタ瞑想)です。上座部ではヴィパッサナー瞑想も実践しますがサマタとは別々に行われます。初期仏教では『倶舎論』に見られるように対象を細分化することで仮和合なる縁起によって実体が立ち上がって見えるといった「此縁性縁起」による空の理解(析空)です。
通教の第二法輪で更に詳しく空が『般若経典』で説き明かされていきます。ここでは主観を空じた縁起が龍樹によって「相依性縁起」として解き明かされます(体空)。
この段階で瞑想の有り方も進化します。
それまではただひたすら寂滅を目指すのみだった九次第定の瞑想から、〝逆観〟という相依性の縁起を起こす事で阿頼耶識に眠っている過去の因果を深層意識で観じ取っていきます。それがサマタとヴィパッサナーの二種の瞑想を同時に行う「止観」による瞑想です。サマタ瞑想で五蘊を停止させ第六意識を止滅させて第七末那識へ意識を向かわせます。いわゆる「従仮入空観」で仏の空観(天上界)に入りそこでヴィパッサナー瞑想で〝仏との因縁〟(三周の説法参照)を観じ取っていきます。
そうやって空観(天上界)で仏の意識を観じ取っていったのが>> 4と>> 5の「崔 箕杓 論文」で紹介されている内容です。
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