法介の『ゆゆしき世界』

三周の説法 法介のほ~『法華経』その⑥ / 5

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法介 2023/09/20 (水) 09:11:59 修正

譬喩周は、「三車火宅の譬」、「長者窮子の譬」、「三草二木の譬」の三つの譬え話からなります。

譬喩品』で、お釈尊さまは開三顕一の法理を三つの乗り物に譬え解りやすく「三車火宅の譬」としてお話します。燃え上がる火宅から遊びに夢中になっている子供達を助ける為に父親が方便を用いるお話ですが、

「三界は安きこと無し、なお火宅の如し」

といった文句が良く知られておりますが、この言葉の意味を「意識が三界にあるうちは迷いの凡夫で、三界から抜け出た処に覚りの境地がある」と思っておられる方が結構おられますが、実はこの言葉の意味するところは「九次第定」の空無辺識無辺の禅定で空間と意識層を空じることで三界を仕切っていた空間と心の識層が無くなって一つの空間、一つの心に集約された真如の世界が顕れるといった「三界唯心」を譬えとして言われている言葉です。

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