ぬァァァァ、ぬァァァァァ、ぐぅ、ああああああああぁぁぁ!
(ヌァヌァグゥが突然震え出すと、口から舌が出した。そしてその先端部分には人間の頭がついていた)
あー、あー、聞こえますか?あなたは間違ってます。俺、お前達の武器は効かない。俺、まだ自分で戦ってない。本気出せば、俺、一瞬でお前達を、殺せる。今から、半分、本気出す。死にたくないならあああああああああ、俺、これが、俺のあしぃ、イカの足が、俺の足ぃ、あああああ、なんで、俺は、戦ったのにぃ、なんでなんだよぉぉぉ、ああああああああああああああああああ
(ヌァヌァグゥは白目を向いて痙攣しだした頭を引っこめる。それと同時に軍団の存在する地面の一部が突然マグマに変化し、兵士を呑み込んだ)
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「マグマァ!?...クソ、行くぞ飛行部隊!仲間の仇は俺たちが取る!」
空を駆ける勇者たちは、巨大イカへ怒りのメテオキャノンを連射する。
ナナグゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!
(大きな笑い声と共に、空から本物の隕石が大量に降ってきてメテオキャノンを相殺し、その中から未知の金属でできたUFOのようなものが出現し、空を飛ぶ兵士達を屠りだした。また、メテオキャノンを相殺した際に発生した隕石の破片は燃えながら地上の兵士に降りかかった)
「まずい、バリアー!」
リアリストはバリアーを創造し、周囲にいた仲間を落下物から守り抜く。
「カール...アルベルト...フィリップ...仇は僕が取ってやる!」
リアリストと仲間の魔法使いたちは、200人の魔法力を結集して、強固な逆バリアをイカの周囲に展開──
「いくぞみんな!うおおおおおお」
バリアを徐々に縮小させてゆき、触手の一本に至るまでをも動きを封じようと試みる。
ナナグゥ!
(ヌァヌァグゥの身体がバリアに接触することはなかった。恐らくヌァヌァグゥに魔法は効かないのだろう)
ナ、ナ、グゥ!
(そして、地面に降り立ち、触手を振り回して、兵士たちを蹂躙しだした。ヌァヌァグゥの触手による攻撃は能力による防御では防げたが、魔法的、物理的な防御は何故か貫通し、多数の兵士たちを屠っている)