1960東大理化卒同期生

吉原さんのエッセイの関連記事 / 1

3 コメント
views
0 フォロー
1
KYoshihara 2018/03/18 (日) 23:22:24 93a7b@be06e

私は東京で育ちましたが、家族は豆味噌が好きで、「名古屋みそ」を好んで用いていました。宮内庁ご用達の「八丁味噌」は値段も高く、敷居が高かったように記憶しています。

岡崎に移住して、直ぐ有名な味噌蔵を見学しました。100年以上経過した巨大な桶で豆と塩だけを用いて2年以上発酵させて製造することを知りました。ひんやりと薄暗い蔵には芳香が漂い、多数の古桶が並んでいるのを見て感動しました。桶には昔からの菌が付着していて、熟成を助けているものと思いました。

数年前に、近隣にも伝統製法の味噌屋があることを知りました。八帖町から矢作川を渡った所(豊田市)に、その味噌蔵はあります。敷地にぶらっと入って行って、大桶の上で石を積んでいる人と気軽に仕事の話を聞くことができました。事務所の人に聞くと「八丁味噌」を名乗っているけれど問題が起きているということで、話しにくそうでした。私はこの会社(桝塚味噌)の「無為自然」という味噌を買うようになりました。味も結構です。

地理的表示(GI)の問題にどうすればよいのでしょうか。原料と製造場所の他に、やはり製造法を規定すべきです。同じ豆を使っても、ステンレス桶を用い加熱して3か月で製造してしまうのでは、八丁味噌とはあまりにも違いすぎます。一方、伝統的製造法に従っているならば、岡崎の老舗2社だけでなく、地域の他の会社もGIに入れればよいと思います。その他の豆味噌製造会社は昔からある「名古屋みそ」というブランドを用いるべきです。より有名なブランドに飛びついて、これを乗っ取るというようなことはGI制定の本来の精神とは異なるものでしょう。

通報 ...