ご質問いただきありがとうございます。
私は現在、アスレティックトレーナーとしての教育を受けておりテニスやラグビーの現場にコンディショニングスタッフとして関わっているため、スポーツ傷害の予防に関して非常に興味がありました。
アスレティックトレーナーはスポーツ現場において選手のコンディション管理を行ないますが、身体的因子(筋力や柔軟性など)は客観的な指標としてスポーツ傷害のリスク要因を特定し予防に対してアプローチが可能ですが、心因的因子は客観的な指標として管理することが難しく現場においては表情や態度、会話など主観的に心理状態を把握することが非常に多いです。
しかし、スポーツ傷害の発生に心因的因子が関わり、メンタル面のサポートが重要であると様々な先行研究で示唆されているにも関わらず、スポーツ傷害と心理的側面を客観的な指標を用いて予防的な観点から検討した研究が少なく、自分自身が現場に立つ際の一資料としたいと考えたことがきっかけです。
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また、今後の展望として本研究ではスポーツ傷害が発生した選手に対して心理的競技能力を調査し検討を行いましたが、本研究のような心理的競技能力の特徴であったためスポーツ傷害を受傷したのか、あるいはスポーツ傷害を受傷したため本研究のような心理的競技能力の特徴となったかは明らかではありません。よって心理的競技能力を事前に検査し、一定期間の受傷歴を検討する追跡調査を行うことが次の段階では重要なことなのではないかと考えます。