坂本:ええ。どこを読んでもいいんです。だから本ってメディアとしてはひじょうにすばらしい。
――人の身体に負担のすくないメディアですよね。
坂本:そうなんです。どこにアクセスしてもいいし、飛ばしてもいいし、ほんとうによくできているなと思います。どう読むか、こっちの時間で主体的に決められるわけですから。
「人の身体に負担のすくないメディア」という表現が良い。
うーん、多分私は、折角「負担のすくないメディア」であるところの本をわざわざ負担に感じるように読もうとしているのだなと思う。律儀に読もうとしてしまうというか。未だに「本というものは最初から読まなきゃいけない」と思っているわけではないのだが、その認識を捨てたからと言って「(自分に良いように)雑に読む」ということができるわけではない。
全ての本を「立ち読みのように読む」という気でいた方がいいのかも。別にそれは「読み捨てている」ということにはならないのだし、繰り返し立ち読みすればいい。
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もしや、立って読めばいいのでは? 物理的に「立ち読み」にする。
座ってはならぬ、くらいの気持ちで立ったまま読む。「座らせてくれ!」という気持ちになったら座って読む。そのくらいの気持ちになったらそのまま読み続けられるだろう。