米国のエヌビディア・コーポレーション(NVIDIA Corporation)はハノイ市で5日、ベトナム計画投資省との間で、ベトナムでの人工知能(AI)研究開発(R&D)センターとAIデータセンターの設立に関する協力合意書を締結した。
締結式は、ファム・ミン・チン首相とベトナムを訪問中のジェンスン・フアン社長 兼 最高経営責任者(CEO)の立会いのもとで行われた。
同社の高度なテクノロジーによるAI研究開発センターとAIデータセンターを通じて提供される新たなインフラは、AI人材育成を含むベトナムの国家AI戦略を実施するための基盤になると期待される。これらセンターは、AI研究イニシアチブやイノベーションの支援、スタートアップの育成、高品質労働者の雇用機会創出において重要な役割を果たす。
フアン社長は2023年12月にもベトナムを訪問。ベトナムには半導体・AI産業の開発に必要となる優秀な人材と教育環境・インフラが整っているとし、同社がベトナム拠点を設立することで世界の優秀な人材や科学者を誘致して、半導体・AIエコシステムの構築、スーパーコンピューターの設計・開発を推進し、ベトナムを同社の主要拠点とする意向を示していた。
今回の合意書締結は、この実現に向けたもの。同社事業開発にとっての戦略的動きであるとともに、アジアの主要なAI研究開発拠点を目指すベトナムにとっても重要なマイルストーンになるとみられる。
ベトナムのグエン・チー・ズン計画投資相は締結式で、エヌビディアをはじめ、ベトナムで研究開発プロジェクトを展開する世界的テクノロジー企業に対し、最大限の便宜を図ることを強調した。
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