イスラエルのネタニヤフ首相は28日夜、記者会見を開き、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとの戦闘について「これは戦争の第2段階だ」と述べた。「長く困難な戦争になる」とも語った。イスラエル軍は27日夜、ガザへの地上作戦の拡大を発表していた。
ネタニヤフ氏は「ハマスの統治・軍事能力を破壊する」と改めて強調したうえで、ガザに拘束されている200人以上の人質の解放へ全力を尽くすと表明した。ガザ北部の住民に南部への退避を呼びかけ、ハマスが市民を「人間の盾」として利用していると批判した。
イスラエル軍はガザに激しい空爆を加えてきたほか25日から連日、地上部隊を投入しハマスを攻撃している。軍報道官は27日夜、地上作戦をさらに拡大するとし、28日も継続中だとした。ネタニヤフ氏は25日に「地上侵攻を準備している」と述べたが時期は明かさず、28日の記者会見でも地上侵攻を開始したとは明言しなかった。
ネタニヤフ氏は「これは我々にとって第2の独立戦争だ」とも強調した。1948年の建国時に周辺のアラブ諸国と戦った第1次中東戦争になぞらえ、国の存亡をかけた戦闘だとの認識を示した。
そのうえで7日にハマスの奇襲を許した責任について、戦闘終結後に明らかにする考えを示した。戦闘の勝利が自身の任務だとした。ハマスの急襲を防げず市民が多数犠牲になったとして政府の責任を問う声がある。
イスラエル軍は28日、前夜にハマスの地下拠点約150カ所を空爆したほか、7日の奇襲を指揮したハマス司令官の1人を殺害したと発表した。パレスチナ保健当局は同日、ガザ側の死者が7650人になったと発表した。イスラエル側と合わせて双方の死者は計9千人以上になった。
イスラエル軍の攻撃でガザでは通信障害が深刻になっている。民間人の避難や負傷者の救出が難しくなり、世界に情報が届かなくなる恐れがある。リンク
☆ウクライナの次は、ガザ・イスラエルか・・・☆