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日本株個別銘柄 / 150

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NINJA300 2023/09/17 (日) 09:16:37

三菱UFJ、時価総額2位浮上 金利復活期待で銀行株高値に

東京株式市場で金利の先高観が金融株を押し上げている。日銀が早期にマイナス金利政策の解除に動くとの観測を背景に、融資の利ざやや運用環境の改善期待から投資資金が流入。銀行株指数は5年半ぶり高水準をつけた。金利復活の前提となる日本経済の「脱デフレ」がみえてくれば、日本株全体の底上げにもつながる。

ソニーグループとNTT抜き2位に
3メガバンク株は15日にそろって年初来高値を更新した。三菱UFJフィナンシャル・グループの株価は9月に入って11%上げた。11日には発行済み株式数をかけた時価総額が16兆円台に乗り、ソニーグループとNTTを一気に抜いてトヨタ自動車に次ぐ日本2位に浮上した。ドル建ての時価総額は米シティグループや仏BNPパリバを3〜4割上回る規模だ。

大手行が中心の業種別日経平均株価の「銀行」は14日、2018年2月以来の高値をつけた。東京証券取引所に上場する民間銀行株全体に広げると、時価総額は15日時点で合計54.8兆円と、3月末からの約半年間で15.7兆円(40%)増えた。東証株価指数(TOPIX)に占める時価総額比率は7%超と、こちらも約5年半ぶりの高水準になった。

収益環境の好転期待が背景にある。昨年12月と今年7月、日銀が長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)を修正したことに加え、植田和男総裁が今月、読売新聞のインタビューでマイナス金利政策を解除する選択肢に言及。遠くない時期の抜本的な緩和修正の可能性が意識されたためだ。
長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りは9年8カ月ぶりの高水準となる0.7%台に上昇した。

保険株にも波及
金利の上昇は銀行にとって、預貸の利ざやと債券運用益の改善という2つのルートから中長期的な収益拡大につながる。ゴールドマン・サックス証券の黒田真琴アナリストは長期金利が1%、短期金利が0.2%それぞれ上がった場合、メガバンクの純利益は将来的に約3割増えると試算している。

自社株買いや増配による株主還元の強化に加え、海外展開やデジタル戦略の強化による成長期待もある。三菱UFJは今年6月にインドネシアの自動車ローン大手の買収を発表するなど、東南アジアの事業展開を強化している。

金利復活を先読みする動きは債券の長期運用に追い風となる保険株にも及ぶ。東京海上ホールディングスやMS&ADインシュアランスグループホールディングス株は15日にかけて連日で上場来高値を更新した。

英系運用会社オービス・インベストメンツは三井住友フィナンシャルグループ株に投資してきた。オービスの時国司・日本法人社長は「業績が安定しているうえ金利が上昇すれば収益の上振れも期待できる」と話す。最近は株主還元のさらなる強化などを見込んでSOMPOホールディングス株への投資を増やしたという。

金利の目線が切り上がるなか、銀行株にとどまらず、日本株全体への買いも徐々に戻りつつある。

物価と賃金上昇の好循環カギ
本来、金利が上がると債券と比べた株式の割高感は強まり株価の重荷になりがちだが、7月に日銀が長期金利の上限を事実上1%に引き上げ、長期金利がじわじわ上昇するなか、日経平均株価も上昇。15日には3万3533円と、7月3日につけたバブル経済崩壊後の高値(3万3753円)に迫った。

日銀は賃金の上昇を伴う形で物価上昇率が安定的・持続的に2%を上回って推移すると確信できれば金融正常化を目指すとしている。賃上げで消費が増え、経済が成長する好循環がまわり始めれば日本経済はデフレから脱却することになる。

市場では「2%の持続的な物価上昇が実現すれば、日本経済が再び成長路線に乗ったことになり日本株の投資妙味が増す」(外国証券の日本株トレーダー)との見方がある。負債規模の大きさから利払い負担増が意識されやすい三菱地所などの不動産株が今年の高値圏で推移しているのは、こうした脱デフレ期待が底流にある。

足元は物価変動の影響を除いた実質賃金のマイナスが続いている。賃金が伸びずに物価だけが上がれば消費は冷え込む。アセットマネジメントOneの清水毅調査グループ長は「賃金上昇や設備投資の拡大などを含めた広い意味での経済成長が持続し、投資家が確信を持てるかが一段高のカギを握る」と話す。

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