毎週土曜ナチュラルのオススメ作品のコーナー。
毎日出し尽くせ!サマータイトルラッシュ2021!
本日紹介するのはこちら。
私と違う世界を見ている、友達。
美涼は淡泊な家庭の教育ゆえに感情の起伏が乏しく、友達がいなかった。
千鶴もまた【人ならざる世界の住人】を見ることができる力のせいで気味悪がられ、友達と呼べる人はいなかった。
二人は友達になり、仲を深め、お互いの住んでいる世界を知ることで親しくなっていくが、やがて踏み込んではいけない領域まで達してしまう。
住んでいる世界が次第に二人を引き離そうとする。でも、友達でいたいという思春期のわがまま……
絶対に相容れない境界線。どこまで踏み込めるのが友達なのか?親しくなることで自問自答を繰り返していく葛藤――
『妻、小学生になる。』の作者・村田 椰融(むらた やゆう)が新たに描く、女子高生二人の和風友情奇譚、開幕。
あらすじだと肝心な部分が伝わらない気がするので補足。
まずこのマンガはホラー作品じゃないです。確かに千鶴にはそういう能力はありますが、他のホラー作品によくある「霊感が強いせいで怨霊に狙われる」とかそういう恐怖体験的なのはないです。
どっちかっていうとトトロみたいな感じで描かれます。ほら、トトロって子どもにしか見えないけど、別に怖い存在でもなんでもないじゃないですか。あんな感じです。
とはいえ、その存在がトトロみたく優しくてフレンドリーかは個体によります。イタズラ好きな妖怪もいるし、成仏できずにいる地縛霊とかもいます。
そんな存在が見えてしまう千鶴を気味悪がる人もいれば、その能力は危険なものだと言う人もいるし、美涼のように理解を示し受け入れる心優しい友人もいる。そして、その能力を付け狙う人も...。
このマンガは千鶴と美鈴を中心に、そんな能力に取り巻かれた人たちのヒューマンドラマです。
夏の風物詩を感じられる作品ということで選出しましたが、もちろん面白さという点でも個人的に評価しています。
余談ですが、これはマンガワンで連載されているものです。といっても、何ヶ月か前に完結したので今月末までの掲載になるんですけどね。
単行本にはそこでしか見られない描き下ろしマンガなどの特典もあるので、気になるなら買った方がいいと思います。
まぁ、俺はまだ最後まで見れてないけど、こういうのは最終巻に後日談が収録されてたりするので。