影見ツクシ/スバル
2019/12/31 (火) 22:31:17
>> 79
「あ……有難う、ございます」
「ございますー」
ニコニコ顔で平然と受け取るスバルに対し、その大食漢振りを目の前で見たツクシの方は、やや顔が引き攣っている。同じだけ食べたら……と、ついお腹周りを気にしてしまうが、相手はサーヴァントである。余程のことでもなければ太るということはない。それを思うと、サーヴァントという存在は一種羨ましいものだとも思うが、それは腹の底に仕舞う。
好意を差し出してくれているのである。快く受け取らなければ、失礼というものであろう。
>> 78
……しかし、こういう好意はちょっと困りものである。
「うッ……み、水木さん! ちょっと離れて下さい、お酒臭いです!」
「アルコールのにおい、ですね?」
ぷ~んと、鼻につくその香り。顔を合わせた時はそういう人でもないと思ったが、やはり大人だ。祭りの時になるとこういうこともある。
顔を顰めながら、失礼にあたる言葉を吐きつつも、しかしそれを気にしていられるほどツクシは冷静でもなかった。
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