>> 21
それまで、どんな声にも反応しなかった“それ”が、初めて反応を示した。
『指差し』は止めず、しかし、『顔』をそちらへ……SCOREへ向ける。「如何なるものへも声を届ける」というSCOREの特性が、効果を発揮したものだろうか。
反応したのは、SCOREからの呼びかけだけ。それ以外には気づいた素振りすら見せなかったが、しかし、聞こえた言葉には従うことを決めたようで、足音一つ立てずに『走り寄り』、『指差し』で巨人を押し留めたまま、少年の傍らへと“それ”はやってきた。
……そして、初めてそれは、声と認識される音を出した。
「縺ゅj縺後→」
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