>> 177
あ、と一言返す間もなく、二人は行ってしまった。
イライザ。英語で表すとELIZA。マスターなのだろうか。随分仲が良いようだと、後ろから見送る。
しかし、成る程。彼のような人物が喚ばれているからには、相応の役職を持っていると思ったが。何やら秘密の部署に所属していたようだ。
其処へ所属して、果たして、一体何を目指しているのだろう。己の解答に満足げな笑みを浮かべはしたが、それだけでは理解は難しい。
だが、あの御仁なら、そう悪しざまなことにはなるまい。自分にとっても、この街にとっても。
数々の逸話を知りこそすれど、サーヴァントとは、英霊のいち側面を切り取ったものである。
彼については、その良き側面が抽出されたのだろう。ならば、何も心配することはない。
奇妙な縁であった。しかし、良き縁であった。これは思わぬ収穫だろう。
帰ったら、一つ彼女に語ってみようか。こういう土産話も、悪くはあるまい――――。
/私もこれにて。ボッティチェリさんは後日そのつもりがお有りなら続きということで!
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