別の観点として、国内線の2通路機の必要数を考えてみます。経営破綻後の747-400Dと初期の777が退役が完了した2016年12月からA350が導入される前の2019年8月までは、一定の定常状態だったと言えます。そこでこの時期の機材数と比較してみます。
A350導入前
777-200 12機:JA8977-8979, 8984, 8985, 007D-010D, 771J-773J
777-300 4機:JA8944, 8945, 751J, 752J
767-300 Fクラス付 9機:JA601J-603J, 612J-615J, 622J, 623J
767-300 Fクラス無 11機:JA655J-659J, 8975, 8976, 8980, 8986-8988
767-300 国際線 4機:JA651J-654J(この他A44応援あり)
現在
350-900 16機:JA01XJ-16XJ
787-8 4機:JA846J-849J
767-300 Fクラス付 9機:JA601J-603J, 612J-615J, 622J, 623J
767-300 Fクラス無 7機:JA610J, JA611J, JA655J-659J
777-200 国際線 5機:JA701J-703J, 709J 710J
767-300 国際線 4機:JA651J-654J(この他A44応援あり)
PWエンジントラブルで飛行禁止となった777-200/300がA350に、ERでない767-300(8000台)が787と767-300ERに置き換わった状況です。定常期と同等に運用するなら、JA16XJまでが入ったことで777-200ERが必要なくなったとも言えそうです。従来重整備も含めてこれで回っていましたので、JA17XJとJA18XJの導入が重整備の時期になったとしても、機材数が増えるか、763ERの置き替わりで大型化か、いずれかの意味で増強となるのでないかと思います。
ちなみにANAではPWエンジントラブルで飛行禁止の国内線機材は777-200 3機、777-200ER 11機、777-300 5機の計19機で、国際線用787-8 240席仕様16機を入れてしのいでいたようです。777は一部退役、一部復帰のようですね。
残り2機は763ERの置き換えの可能性もたしかにありえますね。X12はW24に比べて100席以上減ですので、羽田ー那覇の総座席数確保という点では一つの可能性かもしれません。
いずれにしてもA350のオプション分はどうなるのか、351がどういうコンフィギュレーションでどの路線に投入されるのか、351と789の間のサイズの機体は国際線に必要ないのか、今後の動向を見たいですね。